刺青
※捏造注意
※付き合ってる総狂(2045)
※エロ無し
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『聡実』
隣でテレビをぼんやりみてる恋人の腕に入れられた自分の名前を指でなぞる。
「どうしたん?やらしく腕なぞって」
茶化して笑う狂児。
「ずっと狂児のこの刺青消してほしくてファミレスバイト頑張っとったけど…」
「……このままでもええかなあって思ってて」
ずっと思ってたことを告げると、狂児は驚いたようで目を見開いた。
「聡実くん、あんな頑張ってコレ消したがってたのに?」
「もうそんな口実使わんでも会えるようになったし
………狂児の周りにおる女の人もソレみたら誰の狂児かわかるやろ?マーキング的な意味で残しといてもええかなって」
「……………意外と嫉妬深いんやな、聡実クン」
「僕の名前が首輪になってて欲しいんです、フラフラ誰でも彼でもしっぽ振らないように。あと…どこにもいかないように」
「聡実くんにとって僕はワンちゃんなんかぁ」
ハハハと笑う狂児になんかムカついて首に噛みついて痕を残した。
「ッッ!!」
くっきり痕が残った。
「そうや。僕にとって狂児はワンちゃんや。誰の犬かわかるようにしとかんと盗られるかもしれへん。それがたまらなく嫌なんです」
大きい腕でぎゅっと抱き寄せられる。
「……聡実くん、それはこっちのセリフや」
首にチクッと痛みが走る。
同じように痕をつけられたのだろう。
「悪い虫ガッコでつけてきたらアカンで〜」
意地悪そうに笑う駄犬。
───愛しい愛しい僕のワンちゃん。
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