彩月視点

ーーナンパ事件から数日。後数ヶ月するとサーシャが貰われていく事になると皆に伝える。其処は女の子だけだから、アローンと離れ離れになると言うことを説明する。

彩月「ーー唐突過ぎたわね。どうしたものかしら…」

でも、本当の事だし。…アローンの事も気になる。ハーデス様の依り代として選ばれてしまうのをなんとかしたい。出来ないのはわかっているけど。ーー会いたい、ハーデス様に。…あれ??なんで私は会いたいと思ったんだろう??伽羅的に会いたいのはあるけど、心が…魂が会いたいと思っているのは何故??

サーシャ「彩月さん。良かったら一緒に花畑に行きませんか??」

彩月「そうね。もう暖かくなってきているから。花も咲いている頃だし、行こうか」

この頃暖かくなってきているから、ピクニックがてら良いかもしれない。そうと決まったら、お弁当をどうしようかな。

彩月「…テンマ、抱き付いて良い??」

テンマ「はぁ??なに言ってんだ??頭可笑しくなったか??」

失礼な。頭可笑しいのは今に始まった事じゃないけど。違くて。なんか不安なんだよね。ハーデス様の事を考えると、不安になる。そう言えば、昔ギリシャ神話を読んでいた時ハーデス様とメンテーの話を見たら胸が痛んだんだよね。気のせいだと思ってたけど。テンマの台詞を無視し、抱き付く。テンマに抱き付くと落ち着くな。

テンマ「彩月が抱き付いてくるときは、なんか悩んでんだよな。俺は馬鹿だから聞いてもわかんねぇけど、これで落ち着くなら安いもんだな」

そう言い私の頭を撫でてくれるテンマ。私ってば、そんなにわかりやすいか??いや、良いや。今は甘えさせて貰おう。アローンが来たらアローンに甘えさせて貰ったら良いしね。彼はテンマやサーシャより落ち着けるし。嫁だから??…それ以外にもなにかあるような気がするんだけど。…気のせいね。

アローン「ただいま、皆」

彩月「お帰りなさい、アローン。…抱き付いて良い??」

アローン「仕方ないですね。…どうぞ??」

両手を広げてくれる。その小さな胸に抱き付くと、不安が和らいでいく。…やっぱアローンは良いね。癒し効果抜群だ。

彩月「…癒して貰ったから、ご飯作ろうかな。誰か手伝って??っと、アローンは着替えておいで。それとも、着替えを手伝おうか??」

アローン「セクハラで訴えますよ??」

苦笑しながら出ていくアローンを見送り、ご飯を作るため私も部屋を出ていく。手伝いにはアンナとサーシャが来てくれた。

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(元の彩月さんに戻ったとたんにあの発言はどうかと思いますよ??)
(いやいや、あれはスキンシップの一貫だって♪)
(そんなスキンシップ要らないですよ??)