彩月視点

ーー本当に撫でられるの好きだな、私は。撫でてくれるなら誰でも良いみたいな。でも、１番落ち着くのはセージやハクレイの手。だけど、許されるなら双子神にも撫でられたいっ!!

彩月「ーーセージには小宇宙で言った。アルデバランにも口で言った。１人で出掛けるのは初めてだけど、なんとかなるなる。ロドリオ村だもんね」

宮を降りていき、さて出掛けようとしたその時…。小宇宙で誰かに呼び止められた。ーーこの声は、デジェル??セージに付いていけと言われたのかしら??

彩月「大丈夫なのに。心配性ね。…デジェルもゴメンなさい、私が出掛けるからって理由だけで来て貰っちゃって」

デジェル「いえ、自分も買いたい物があったので」

彩月「クスクス。私に敬語なんて使わなくて良いわよ??私も使ってないんだから。でも、デジェルとこうやってお話しするの初めてだから、なんか嬉しい」

尚もクスクス笑う私にデジェルは苦笑を漏らす。

デジェル「ゴホン。ではーー行こうか、彩月」

彩月「えぇ。宜しくね、デジェル」

一定の距離を保ちながら歩いていく。しかも無言。…私は多少の無言ならば堪えるけど、ずっとは無理だ。ーーよし、こうなったら。

デジェル「なっ…!?」

デジェルの腕に自分の腕を絡める。それに驚いたみたいだ。

彩月「彼処見たいの。一緒に行きましょう??」

可愛い牛のぬいぐるみを発見。購入決定。ぁ、可愛いペンダントがあった。水仙かな。金色の星形に描いてある。一緒に買って帰ろう。時々デジェルの意見も聞きながら買い物を済ませる。後は…。

彩月「ねぇ、デジェル。本屋行かない??私、ギリシャ語わからないの。ギリシャ語を覚えたいから、良い本を見つけてくれない??」

デジェル「それならば、宝瓶宮に来ればなにかあると思うが…」

彩月「それも考えたんだけど、それはデジェルの所にお世話になる時にしようかなって。今の私じゃ、宮２つ分しかまだ上がれないし、持ってきて貰うのも悪いし。買っておいて復習しておけば、デジェルの所に行った時勉強も捗るしね」

そう言い終わるが早いか、本屋を見付け中に入る。ギリシャ語の本以外の目当てのコーナーはあったものの、本は全て本棚の１番上。それなりに背の高い私でも届かないなんて。…因みに、その本はデジェルに取って貰ったけど。

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(日本語の本だな。…これは、恋愛小説か…??)
(あわわっ。気にしない。さぁ、ギリシャ語の読み書きにおすすめはどれ??)
(なら、これだな)