社会人再会編
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「お待たせしました、ミルクティーです」
その声に、思考が止まった。聞き間違えるはずがない。顔を上げると――そこに、あの人がいた。
淡い金髪、琥珀色の瞳。あの頃より柔らかい笑み。
唯一残る私の元同期…降谷零。
いや、今は園子ちゃんたちが言っていた“安室”さん。
「すみません、どうかしましたか?」
「……いえ。友人に少し似てて、驚いただけです」
「そうでしたか。僕は安室透といいます。よろしくお願いします」
「中村愛実です。不躾にすみません」
「そんなに似ていましたか?」
「えぇ、顔だけなら瓜二つで」
「顔だけ、ですか」
「はい、顔だけ」
にこやかに答えながら、お盆を持つ手の筋肉がピクリと動いた。――ミシ。お盆が、軽く軋んだ気がした。
「はは、手が滑りました。気をつけないと」
「ふふ、顔に似合わず凄い怪力ですね」
「ありがとうございます。褒め言葉として受け取っておきます」
「どうぞ。顔だけはね、完璧ですし」
「それは光栄です」
会話の裏で、静かな火花が散った。
コナンくんがこっそり「なんか大人のバトル始まった……」と呟くのが聞こえて、園子ちゃんが「やば、修羅場!?」と囁く。
なんで少し嬉しそうなの。
その声で、彼の唇がかすかに緩んだ。
――ほんの少しだけ、懐かしい笑い方で。
私は何も言えなかった。ただ、心の奥で確信する。
“やっぱり、あの人は――降谷零だ。
「それにしても“顔だけ”とは手厳しいですね」
「失礼。つい、友人と同じように言ってしまいました」
彼の口元が、わずかに緩んだ。ほんの少し、あの頃の彼が戻ったような気がして。
――やっぱり、ずるい。
