膝シリーズ
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「ちょっと、そこに正座して」
「え?」
家に帰って早々に、同棲している出久が少し疲れた顔で出迎えてくれたと思えば部屋でそう言われた。
私、何かしただろうか?
最近の自分の行動を遡ってみたけれど、いやダメだ。心当たりが多すぎて分からない……。
「ご、ごめんね出久!この間、出久の服勝手に着た挙句ジュース零しちゃったから怒ってる!?」
でもでも、出久が出張で中々帰ってこなくて寂しかったからちょっと出来心でというか、まさかジュース零しちゃうとは思わなくて私も一生懸命洗濯したんだけどちょっと残ったというか……
「え?だから最近オールマイトTシャツが見当たらないと思った…」
全く気付かれてなかったんかぁい!!
「これじゃなかった!?ならあれか?寝てる時の出久可愛くて待ち受けにしたのが嫌だったとか?!」
でもでも、出久の寝顔可愛かったし悔いはないけど!
「え!?それは恥ずかしいから変えて?!って僕別に怒ってないから!愛実ちゃんのカミングアウトに驚かされてはいるけどもっ!」
「え?……な、なんということでしょう。ただ自爆しちゃっただけって事!?」
「うん、なんかその調子じゃまだありそうだから後で聞かせてね。とりあえず今はそこに正座して?」
墓穴掘った私……後でお説教かな?ニッコリスマイルが怖いよぉ。これ、怒ってないの?ほんとに?
「怒ってないならじゃあなんで正座? 」
「それは…まぁ、とにかくほらっ!正座して!」
目をキョロキョロさせて誤魔化すように私を急かす出久に、これは正座するまで引かないと諦めて大人しく正座した。
「で、どうしたの?なんで正座?」
正座して出久を見ると少しだけ戸惑う顔をした。
そんな顔もカッコイイどうしよう好き。
急に意を決したようにキリッとした顔をして私の膝にダイブしてきたので驚いた……。
「……もしかして、これしたかっただけ?」
「う、ん……怒った?」
ダイブなんて言ったけど、ただコロンっと頭を膝に乗せて、所謂膝枕の体制で私を見上げるだけ。
「こんな事で怒らないって」
お人好しで自分よりも、私や困ってる人を優先する彼が、甘えてくれたのが嬉しくてそっと髪を撫でれば擽ったそうに目を閉じた。ふわふわの天パは絡まることも無くふわりと指をすり抜けた。拍子に見えたおでこには小さめの絆創膏が貼られている。全くヒーローは生傷が絶えないこと。
「……疲れた時、たまにお願いしてもいい?」
「いつでも肩でも膝でも胸でも貸しますとも」
走り続けるヒーローの、少しの羽休めになるなら喜んで。
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「へぇ、胸でも?じゃあ……借りようかなぁ早速」
「ぅぇ!?いや、出久?こう、泣きたいときは胸を貸すよ的な意味で……」
「うん、じゃあ貸して?」
「意味が変わっていらっしゃる……っひゃ!」
「僕も愛実ちゃんのその顔、待ち受けにしちゃおうかなぁ」
「あ、しっかり覚えてらっしゃったってぁ…ッ!!」
その晩、私は出久の押してはいけないスイッチを押したのだと分かったが、わかった時には時既にと言うやつで…私は抵抗することも無く一晩中胸というよりもう全身レンタルされる事になったのだった。
ヒーローは、走り続けるだけあって……
「夜もそんな走り続けなくていいからっ!」
体力お化けだった……。
「レンタル料とってやるぅぅう……」
とか、意外な展開になったら面白い。
それか、、彼女が膝枕してる出久にチューして照れる出久くんもいいなぁ。
なんなら、出久くん疲れてそのまま寝ちゃって彼女が日頃の頑張りを褒めてチューなんてして照れてる中、実は起きちゃってた出久くんが起きるタイミング無くして動揺しまくってたら楽しい。