きっと、大丈夫だよ。
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side:零
「そうか…ひょっとすると…」
ある仮説を立てた俺は顔を上げた。
「なあ、咲――」
あれ?
ヒロシさんたちを振り返ると、咲がいなくなっていた。
「咲!?」
俺は慌ててあたりを見回した。
「ぜ、零、咲ちゃんならあっちにいる」
慌てふためく俺に戸惑いながら、ヒロシさんが指差した。その方向に確かに咲がいた。1人、6のサークルの前で檻を見上げている。
俺はホッと息をついた。突然いなくなるなよな…。いや、放っておいた俺も悪いか…。
咲を見ると、何か、閃いたって顔をしていた。サークルを見上げながら、数回頷いている。
そうか、咲も何かに気づいたのか…。
ひとまず、俺も確かめるために、2のサークルの前へ進んだ。鉄球を見上げながら、サークル内に入る。
正解でないサークルに入っても、生きていられる方法がある…。
そもそも言ってなかった。あの女の人。器のサイコロをそのままモニターに映しているなんてことは、一度も…。
彼女が言ったのは、サイコロを振れば画面に映像が流れる仕掛けってだけだ。それが実際のサイコロの映像だとは、一言も言ってない。
そうだ、3度目の映像の中のサイコロはあの女性が入れたのと逆の方から器に入っていた。これが違和感の正体。
「そうか…あの映像は100%偽物。となれば、1が3回出たという事実はなくなるわけで、1が出る確率は他と同じ6分の1でしかない」
俺がそう導き出すと、スナオさんとヒロシさんが顔を見合わせた。
「よくわかんないけど、正解は1じゃないの?」
「はい」
スナオさんの問いに、俺は肯定する。
残り時間はいつの間にか8分を切っていた。
隣のサークルにいたチカラさんが俺の言葉が聞こえたみたいで、「1じゃない…?」と呟いた。その途端、1のサークルに入っていた人たちが慌てて一斉に出て行った。
「そうか…ひょっとすると…」
ある仮説を立てた俺は顔を上げた。
「なあ、咲――」
あれ?
ヒロシさんたちを振り返ると、咲がいなくなっていた。
「咲!?」
俺は慌ててあたりを見回した。
「ぜ、零、咲ちゃんならあっちにいる」
慌てふためく俺に戸惑いながら、ヒロシさんが指差した。その方向に確かに咲がいた。1人、6のサークルの前で檻を見上げている。
俺はホッと息をついた。突然いなくなるなよな…。いや、放っておいた俺も悪いか…。
咲を見ると、何か、閃いたって顔をしていた。サークルを見上げながら、数回頷いている。
そうか、咲も何かに気づいたのか…。
ひとまず、俺も確かめるために、2のサークルの前へ進んだ。鉄球を見上げながら、サークル内に入る。
正解でないサークルに入っても、生きていられる方法がある…。
そもそも言ってなかった。あの女の人。器のサイコロをそのままモニターに映しているなんてことは、一度も…。
彼女が言ったのは、サイコロを振れば画面に映像が流れる仕掛けってだけだ。それが実際のサイコロの映像だとは、一言も言ってない。
そうだ、3度目の映像の中のサイコロはあの女性が入れたのと逆の方から器に入っていた。これが違和感の正体。
「そうか…あの映像は100%偽物。となれば、1が3回出たという事実はなくなるわけで、1が出る確率は他と同じ6分の1でしかない」
俺がそう導き出すと、スナオさんとヒロシさんが顔を見合わせた。
「よくわかんないけど、正解は1じゃないの?」
「はい」
スナオさんの問いに、俺は肯定する。
残り時間はいつの間にか8分を切っていた。
隣のサークルにいたチカラさんが俺の言葉が聞こえたみたいで、「1じゃない…?」と呟いた。その途端、1のサークルに入っていた人たちが慌てて一斉に出て行った。