一章
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何やってるんだろうあの人。
授業をさぼって木の上で寝ていたところ、新しい事務員の人が掃除にやってきた。目印にまるで気づいていないその人は案の定僕の掘ったたあこちゃん十三号に落ちてしまった。
しばらくは自分で登ろうとしてみたり助けを呼んだりしていたけれど、どうやら諦めたようで座り込んでいる。
これって僕が助けなきゃいけないのかな。
正直面倒くさい。しかし自分が蒔いた種であることは事実だ。さらにどうやらあの人は立花先輩のお気に入りでもあるらしい。後から怒られたくはない。
うーん、助けた方が良いか。色々と考えた末にそう思い体を起こしたが、穴の中の彼女はそんなに困っているように見えなかった。ぼんやりと空を眺めている。今にも寝てしまいそうだ。
人の作った蛸壺で落ち着かないでほしいなあ。少しむっとしたがあまりにも安らいだその表情にまあいいかと思いなおす。
それにしても変な人だ。傷だらけなのにどこかほっとした顔をしている。
あんな罠にも気づけないような人、間者だったとしてもどのみち学園の敵じゃない。潮江先輩は何を疑ってるんだろう。
しばらく観察しているとヘムヘムが鐘を鳴らした。まあ昼休みに入れば誰かが助けに来るだろう。
未だ眠そうな彼女への興味は大きかったが、今はまだその時ではないと僕はその場を後にした。