戦闘訓練
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今朝は何だか早く準備できてしまったので早めに学校へ向かう。下駄箱で靴を履き替えていると後ろから知った顔が現れた。昨日もちらちらと視界に入っていた、紅白頭。
「……おはよう。」
「……ああ。」
さっさと靴を履き替えて私よりも早く教室へと向かってしまった。その後ろ姿からは昔の面影は感じられない。
挨拶はしてくれなかったけど、返事をしてくれただけましだ。自業自得なのだから寂しいと感じること自体ずるいのだ。
「あら、みょうじさんお早いですね。おはようございます。」
「八百万さん。おはよう。」
「教室までご一緒してもよろしいですか?」
「もちろん。一緒に行こ。」
今教室入ったら焦凍くんと2人かもだし。気まずすぎる。
「八百万さん昨日すごかったね。1番。」
「いえそんな……。みょうじさんも目を瞠るものがありましたわ。戦闘向きですのね。」
「そうかも。近接はまだ全然ダメなんだけどね。八百万さんは創造だっけ。汎用性高そう。」
「ええ。ですが物を作り出すには分子構造まで理解する必要がありますので、少々不便ではありますわ。」
「えっ、それ知識量すごくない?」
分子構造って私には無理だな。色々作り出せて便利だなあとは思っていたけどあれができるのは彼女の膨大な知識が前提で、恐らくその裏には途方もない努力がある。当たり前だけど推薦組だってただ天才なだけじゃないんだ。
「八百万くん、みょうじくん、おはよう!早いな!」
「おはようございます。」
「おはよう。飯田くんの方が早いよ~。」
「今日は座席指定の紙が貼られている!50音順に席に着くんだ!」
びし、と指された方向を見ると黒板には座席表が貼り出されていた。それにしても飯田くん動き面白いな。
「1番後ろの席ですわ。」
「ラッキーだね。後ろの窓際。えーと私の席……。」
あ、よかった瀬呂くんの隣……よくない。
「おわあ……。」
「みょうじさん、私なんと声をかけていいのか……。」
「む、どうしたんだ!」
前爆豪くん!?後ろ緑谷くん!?待って待って。意図してないのに緩衝材の立ち位置になっちゃってる。
「ああ……これは……。」
「待って絶句しないで。」
「何かあったらいつでも頼ってくださいね。」
「うう、ありがとう。」
心配そうな八百万さんの優しさが辛い。何でどうして。爆豪くんからプリントもらうのめちゃくちゃ怖いんだけど。
その後は誰か来るたびみんなにご愁傷さまと言われた。泣いちゃう。
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