体育祭
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最終戦の組み合わせを決めるため、ミッドナイトさんのもとに集まる。やっぱチア目立つなあ。好奇の目で見られている。
「その恰好似合ってんね。可愛い。」
「う、あ、ありがとう。……瀬呂くんさっき気づいてたね?」
「や、ごめん。見たい欲が勝った。」
ケラケラと笑う彼に写真撮って良い?とスマホを向けられた。やめて。
「んじゃ1位チームから順に……。」
「あの……!すみません。」
おや、どうしたんだろう。ミッドナイト先生の言葉を遮って尾白くんが手を挙げる。
「俺、辞退します。」
「え。」
どうして。最終まで残ったのに。
「尾白くん!何で……!?せっかくプロに見てもらえる場なのに‼」
「騎馬戦の記憶……終盤ギリギリまでほぼボンヤリとしかないんだ。多分奴の個性で……。」
尾白くんの視線の先には入試の時の紫の人。記憶がないって……。洗脳系の個性か何か?
「チャンスの場だってのはわかってる。それをフイにするなんて愚かな事だってのも……!でもさ!みんなが力を出し合い争ってきた座なんだ。こんな……こんなわけわかんないままそこに並ぶなんて、俺は出来ない。」
尾白くん、本当は出たいだろうに。でも自分の力で出たかったという彼の悔しい気持ちは痛いほど伝わった。
「気にしすぎだよ!本選でちゃんと成果を出せばいいんだよ!」
「そんなん言ったら私だって全然だよ!?」
私も正直そう思う。でも真面目で誠実な彼はそれを許さないだろう。
「違うんだ……!俺のプライドの話さ……。俺が嫌なんだ。あと何で君らチアの恰好してるんだ……!」
「う、それはごもっともです。」
B組の庄田くんも同様の理由で棄権したいと申し出た。そして青春感満載のこの話はミッドナイト先生の琴線に触れたらしく独断で認められた。自由すぎる。
繰り上がりはB組の拳藤さんチームだったけど、彼女たちが鉄哲くんチームの頑張りを推したため鉄哲くんと塩崎さんが本選に出ることになった。B組のみんなも、かっこいい。
トーナメントの組み分けが出揃う。1回戦のお相手はというと。
「なまえ―!負けないよ!」
「私も頑張る、よろしくね。」
三奈ちゃんと女同士の熱い握手を交わす。ここまで来たんだ。ごちゃごちゃ考えてないでやるしかない。
そのあとはとりあえずたこ焼きを食べてみんなで応援合戦をした。合戦と言ってもレクリエーションを見ながら飛んだり跳ねたりするだけだけど。体を動かしてるから結構緊張もほぐれていい感じ。借り物競争で峰田くんが背油をひいてたのは笑った。
そしてあっという間に時は来る。セメントス先生が対戦用の会場を作ってくれて、いよいよ最終戦開始だ。