体育祭
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時間がなくなってしまったので食堂は諦めて出店に行ってくると連絡すれば響香からは了解の旨が返ってきた。あとから揚げがほしいと。うーんとりあえず林檎飴とから揚げは絶対として、あとは近場で適当に見繕うか。
「お、4位のお嬢ちゃん。さっきの騎馬戦もすごかったねー!これ持ってくかい?」
「うちのも食べてってよ!無料でいいから!」
「友達の分もあるだろう?3つ持っていきな!」
な、何ということでしょう。焼きそば3箱にたこ焼き4箱。唐揚げ1箱箸巻き2箱。林檎飴をもらおうとしているけれど、これちゃんと2個持てるかな。
完全にクラスへの差し入れだ。私たこ焼き何個か食べられたらいいもの。しかも無料。いいのかなあ。
会場に帰っていると上鳴くんたちに会った。
「おわ、みょうじ大荷物じゃん。」
「そうなの~。とりあえずこの林檎飴常闇くんに届けなくちゃ。」
「それオイラたちが引き受けてやるよ!」
「ほんとに?」
正直ちょっと大変だったから助かる。
「それよか午後は女子全員チアの格好で応援合戦しなきゃいけないらしいぜ。」
「え、ほんと?なぜに?」
「詳しいことは分かんねえけど相澤先生がそう言ってた。」
「じゃあ早くいかなきゃ。あ、唐揚げ響香のだから食べないでね。他は好きにしていいから!」
「おう、あんがとな。女子今入場口あたりにいたぜ。」
「ありがとう、行ってくる。」
言われた通りに走っていくと、私以外はみんなもうチアの格好をしていた。可愛い。
「なまえさん!」
「わあ、百ちゃん可愛い。」
「ええあの、少し恥ずかしいのですが。これなまえさんの分ですわ。」
普段もっとすごい格好してる気がするけどこれは恥ずかしいのか。乙女心は複雑です。
「すぐ着替えてきちゃうね。」
何だかお昼ずっと走り回ってるなあ。
「あれ、みょうじどこ行くの。会場こっちよ。」
「あ、瀬呂くん!あの、これ。」
手に持っているチアの服を見て、若干怪訝そうな目を向けられる。
「なんか午後は女子全員チアの格好しなきゃいけないんだって。上鳴くんたちから聞いたの。」
「……うーん、ガンバッテ。」
「ありがと~。」
何で片言?不思議に思いつつも更衣室へと急ぎ、すぐに着替えてまたみんなのところに戻る。全然体力温存できてなくてうけちゃう。
みんなのところに戻ってくると、顔色が暗い。え、どうした。
「やられた!」
「なまえさんごめんなさい、私騙されておりましたわ。」
「え、え、なに?」
「峰田と上鳴だよ!チア着なきゃいけないって嘘つかれた!」
嘘だったのか。私めちゃくちゃ走ったんだけど……。親切で荷物引き受けてくれたと思ってただけにかなり恨めしい。あとでジュースねだろう。遠くで親指を立てている2人を女子一同で睨む。
「でもみんな可愛いなあ。」
「何言ってんの。アンタが可愛いよ。」
「やっぱなまえちゃんスタイルいいー‼」
「ケロケロ、私予備のゴム持ってるわ。」
「え、ポニーテールしようやあ!」
何故か突然美容室が開かれてしまった。みんな楽しそうだからいっか。それにしてもいつも髪おろしてるからアップにすると新鮮。
「せっかく可愛くしてもらってあれだけど、この服どうしようね。」
「んー、本選まで時間空くし張りつめててもシンドイしさ……。いいんじゃない!!?やったろ‼」
「透ちゃん、好きね。」
ま、まじかあ。確かに髪結ってもらったし、すぐに着替えちゃうのももったいないか。シリアスになっててもしょうがないよね。
『さあさあみんな楽しく競えよレクリエーション!それが終われば最終種目、進出4チーム総勢16名からなるトーナメント形式‼一対一のガチバトルだ‼』
トーナメント形式か、爆豪くんと当たるのきついなあ。