B線からのSOS (長編18頁)★オススメ
「出逢橋で歌い始めてからそれらしい相手と何人出逢った?居ないだろ?まともに反応したのオレだけだろ?」
「そうだけど……」
「おめさん自分で言ったよな。大人になった今なら、障害も乗り越えられる、受け入れられる、って」
「言ったけど……」
荒北は動揺して首を横に振っている。
「この前、オレと喧嘩してどう思った?オレは辛かったよ。寂しかったよ。おめさんに会いたくて会いたくて堪らなかったよ。おめさんは?おめさんはどうだった?」
「やめてくれ新開ィ……」
自分も新開と同じ気持ちだった。
しかしそれを認めるのが怖い。
畳み掛ける新開の言葉に荒北は耳を塞いだ。
「靖友!」
グッ。
新開は両手で荒北の頭を引き寄せ、唇を重ねた。
「!」
パキャーーーン!!
その瞬間、何かが割れたような音がし、閃光が走った。
〈こんなの……間違ってる!〉
〈靖友……靖友!靖友ー!〉
「……はっ!」
「……ッ!!」
唇を離し、見合う二人。
「今……夢の場面が」
「オレも……見えた」
衝撃を受けている二人。
「初めて……相手の顔がはっきり見えたよ。靖友……おめさんだった。逃げてったのは、おめさんだった。叫んでた名前は、靖友、だった……!」
「ハコガクの……体育館裏……」
「!」
新開は荒北の両肩をガシッ!と掴んで言った。
「靖友!オレは高校の名前が箱根学園だったなんて一度もおめさんに言ったことないよ!しかもハコガクなんて略称……!」
「エ……」
「おめさんの見えた相手は誰だった?なぁ、誰だった!?」
「……」
肩を掴んでガクガクと前後に振る新開。
「靖友!」
「……」
荒北の目に涙が溢れ出す。
はっきり見えた相手の顔は、新開だった。
高校生姿の、確かに新開だった。
「新開……。オメーだったのか……オレの運命の相手……」
荒北は新開の頬へ両手を伸ばし、愛しそうに指先で優しくなぞった。
溢れた涙が頬をつたう。
「靖友!!」
新開は荒北を抱き締めた。
「もう……離さない!二度と手離さないよ靖友!」
「オレも……もう二度と逃げねェ。もう後悔はしたくねェ……」
荒北も新開の背に腕を回し、きつく抱き締めた。
二人は再び唇を重ねる。
新開は荒北の手を握り、そのまま下方へ導いた。
自分の股間に触れさせる。
「!!」
硬くなった新開自身を触らされ、ビックリして手を離す荒北。
「な、なにすンだバカ!」
「ここが反応した相手が運命の人だって……ホントだった」
照れ臭そうに笑う新開。
「ウッ……」
真っ赤になる荒北。
新開は荒北の股間に手を伸ばした。
「わッ!」
驚いてその手を払いのける荒北。
「靖友も、硬くなってる」
「こっ!これはァ!オメーにつられて……!」
あたふたする荒北。
「靖友……。オレ、靖友と結ばれたい。今。……いい?」
荒北の目を真っ直ぐ見つめる。
「ウ……」
耳まで赤く染まっている荒北。
「……しょ、しょーがねェな。B線のオレ達を救うためだ」
目を逸らして答える。
「うん。B線のオレ達を救おう」
新開は微笑んで荒北を抱き寄せた。
荒北のシャツの裾から手を差し入れる。
「まず、この辺を救おうか」
「ア、ちょ、アッ!」
荒北が腹を引っ込めた隙に、ボトムに手を滑り込ませる。
「ここも……救いたいな」
「ワッ!ソコは!ア、ア……ン」
もう片方の手をボトムの後ろに突っ込む。
「ここは特に念入りに救わないと……」
「ヒャア!アゥ!だ、ダメ……」
ジタバタする荒北。
しかし新開はガッチリとホールドし、指先で優しく、入念に、愛撫した。
「アア、そんな、ア、うそ……アハ、ン、」
「好きだよ靖友。大好きだ」
「アアッ、……アアアアーー!」
その後二人は、もう二度とあの夢を見ることは無かった ──。