誰も喋ってはならぬ
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*****石神 Side*****
石神たちは、今追っている組織の、活動資金受け渡し情報を掴んでいた。
金融機関を通せない金を現金で、警察の目をかいくぐって遣り取りしようと 組織が選んだ場所は、なんと遊園地。
現場を押さえるべく、石神たちが向かう事になったのだが。
彼らが そのまま遊園地に行っても、違和感がありすぎる。
……と、いう訳で、怪しまれずに犯人に近づく為の潜入作戦がとられた。
着ぐるみを着て園内を捜索。
黒澤「一回やってみたかったんですよ~♪」
後藤「そんなに はしゃぐな!」
石神「注意事項だが、相手に不自然に思われないよう、ある程度離れて行動しろ。それから、不用意に口を利くな。」
黒澤「何を着ようかな~♪石神さんと後藤さんは何着るんですか?」
後藤「…うるさい!」
当日、三人は パンダ・ウサギ・リスの着ぐるみを着て、園内をまわった。
リス(はい、チーズ!)
張り切りリスは、家族連れを見つけると、カメラを預かって家族の写真を撮ったり、楽しそうにスキップしている。
ウサギ(おい、バテるぞ……っていうか、どう振る舞えば いいんだ?)
無愛想なピンクウサギは、そんなリスの様子を苦々しく見ながらも、どうしていいかわからず、腕組みをして立っている。
パンダ(受け渡しに使いそうな場所は……)
『ねぇねぇ、むてきパンダーぁ、待ってよ~!』
やけに姿勢のいいパンダは、この先の事を考えるあまり、子供たちがついて来ているのに気付かず、早足で歩いている。
ピーンポーンパーンポーン♪
お昼を知らせるチャイムが鳴った。
リス(楽しいな~♪仕事を忘れそう…)
ウサギ(なんだ、アイツは?)
向こうから、少し小柄なネコの着ぐるみキャラが、ふらふらとこちらに来る。
ネコは、ウサギの前に来ると、妙な行動を取り始めた。
左手に何か持つ真似をして、右手をヒラヒラさせたり。
両手を合わせて片方の頬に当ててみたり。
ウサギ(何か伝えたいのか?…よくわからないが。)
パンダ(なんだ?まさか、組織の人間がこちらの様子を探っているのか?)
想定外の仕草を見せるネコに、パンダの緊張感は高まる。
パンダ(何者だ?)
しかし、パンダが近づくと、ネコは慌てて逃げてしまった。
パンダ(尾行してみるか。)
小柄なネコは、園内の片隅にある小さな建物に入っていった。
あからさまに、怪しい。
パンダ(おい、踏み込むぞ。)
ウサギ・リス(わかりました。)
バーン!!
三人(三匹?)がドアを蹴り開けて中に なだれ込む。
中には、着ぐるみの頭を外した男二人と女一人。
男が首を絞めようとしている女は……
パンダ・ウサギ・リス(((………!!)))
バシッ!
ボスッ!
ドカッ!
犯人「「うぐっ!!」」
一瞬、三人は かなり動揺したが、それでも顔が見えないのをいいことに、そのまま あっという間に犯人の男達を取り押さえた。
悠紀「あ………………」
間一髪で命拾いした悠紀は、助かったことよりも、着ぐるみキャラ達の 有り得ない動きにぼう然。
パンダ「悠紀さん……なぜ こんな所に?」
聞き覚えのある声で話しかけてきた、やけに姿勢のいいパ……
悠紀「石神さん!?」
ウサギ「まぁ、無事で良かったな。」
悠紀「後藤さん……」
リス「オレも いますよ!」
悠紀「黒澤さんも!」
犯人を無事逮捕し、園内から連行する。
全員、着ぐるみ姿だ。
先頭をパンダとネコが並んで歩き、手錠をかけられたサルとイヌが、それぞれウサギとリスに引かれて続く。
悠紀「ところで、どうして この格好で行くんですか?」
後藤「犯人の連行が優先だ。着替えてる場合じゃない。」
黒澤「それに、遊園地にスーツ姿の警察官がいたら、子供たちの夢を壊しちゃうでしょう?」
石神「………………………………………………」
『ねぇ ママ、見て~!ああいうの、「ドナドナ」って 言うんだよね?』
『こら、指差さないの!』
悠紀「ええ~っ、先輩とみどりは、結局着なかったんですか?」
小杉「そうよ。着る予定だった“むてきパンダー”と“ぴょん太”と“リスキー”が空いてなかったから…残念ね。」
悠紀「あれ?じゃあ、私が着たのは?」
みどり「アルバイトが一人休んだんだって。」
小杉「それにしても、あの三人、いい動きしてたわね。次回作に是非出演してもらうわ!」
小杉先輩の眼鏡がキラリと光る。
後藤「ハックション!!」
石神「ゴホッ!!」
黒澤「なんか 寒気しますね。着ぐるみで汗かいたからですかね?」
悠紀は暫くの間、石神の前では「遊園地」「着ぐるみ」という単語を口にできなかったという……
ーーーおしまいーーー
旧ブログ10万ヒット記念リクエスト
こちらはMさんのリクエストです。
今回のご注文は、「笑える話」。
可能な限り アホな話にしてみたのですが……
やっぱり 逃げるぅ~! ε=┏(;*_*)┛
石神たちは、今追っている組織の、活動資金受け渡し情報を掴んでいた。
金融機関を通せない金を現金で、警察の目をかいくぐって遣り取りしようと 組織が選んだ場所は、なんと遊園地。
現場を押さえるべく、石神たちが向かう事になったのだが。
彼らが そのまま遊園地に行っても、違和感がありすぎる。
……と、いう訳で、怪しまれずに犯人に近づく為の潜入作戦がとられた。
着ぐるみを着て園内を捜索。
黒澤「一回やってみたかったんですよ~♪」
後藤「そんなに はしゃぐな!」
石神「注意事項だが、相手に不自然に思われないよう、ある程度離れて行動しろ。それから、不用意に口を利くな。」
黒澤「何を着ようかな~♪石神さんと後藤さんは何着るんですか?」
後藤「…うるさい!」
当日、三人は パンダ・ウサギ・リスの着ぐるみを着て、園内をまわった。
リス(はい、チーズ!)
張り切りリスは、家族連れを見つけると、カメラを預かって家族の写真を撮ったり、楽しそうにスキップしている。
ウサギ(おい、バテるぞ……っていうか、どう振る舞えば いいんだ?)
無愛想なピンクウサギは、そんなリスの様子を苦々しく見ながらも、どうしていいかわからず、腕組みをして立っている。
パンダ(受け渡しに使いそうな場所は……)
『ねぇねぇ、むてきパンダーぁ、待ってよ~!』
やけに姿勢のいいパンダは、この先の事を考えるあまり、子供たちがついて来ているのに気付かず、早足で歩いている。
ピーンポーンパーンポーン♪
お昼を知らせるチャイムが鳴った。
リス(楽しいな~♪仕事を忘れそう…)
ウサギ(なんだ、アイツは?)
向こうから、少し小柄なネコの着ぐるみキャラが、ふらふらとこちらに来る。
ネコは、ウサギの前に来ると、妙な行動を取り始めた。
左手に何か持つ真似をして、右手をヒラヒラさせたり。
両手を合わせて片方の頬に当ててみたり。
ウサギ(何か伝えたいのか?…よくわからないが。)
パンダ(なんだ?まさか、組織の人間がこちらの様子を探っているのか?)
想定外の仕草を見せるネコに、パンダの緊張感は高まる。
パンダ(何者だ?)
しかし、パンダが近づくと、ネコは慌てて逃げてしまった。
パンダ(尾行してみるか。)
小柄なネコは、園内の片隅にある小さな建物に入っていった。
あからさまに、怪しい。
パンダ(おい、踏み込むぞ。)
ウサギ・リス(わかりました。)
バーン!!
三人(三匹?)がドアを蹴り開けて中に なだれ込む。
中には、着ぐるみの頭を外した男二人と女一人。
男が首を絞めようとしている女は……
パンダ・ウサギ・リス(((………!!)))
バシッ!
ボスッ!
ドカッ!
犯人「「うぐっ!!」」
一瞬、三人は かなり動揺したが、それでも顔が見えないのをいいことに、そのまま あっという間に犯人の男達を取り押さえた。
悠紀「あ………………」
間一髪で命拾いした悠紀は、助かったことよりも、着ぐるみキャラ達の 有り得ない動きにぼう然。
パンダ「悠紀さん……なぜ こんな所に?」
聞き覚えのある声で話しかけてきた、やけに姿勢のいいパ……
悠紀「石神さん!?」
ウサギ「まぁ、無事で良かったな。」
悠紀「後藤さん……」
リス「オレも いますよ!」
悠紀「黒澤さんも!」
犯人を無事逮捕し、園内から連行する。
全員、着ぐるみ姿だ。
先頭をパンダとネコが並んで歩き、手錠をかけられたサルとイヌが、それぞれウサギとリスに引かれて続く。
悠紀「ところで、どうして この格好で行くんですか?」
後藤「犯人の連行が優先だ。着替えてる場合じゃない。」
黒澤「それに、遊園地にスーツ姿の警察官がいたら、子供たちの夢を壊しちゃうでしょう?」
石神「………………………………………………」
『ねぇ ママ、見て~!ああいうの、「ドナドナ」って 言うんだよね?』
『こら、指差さないの!』
悠紀「ええ~っ、先輩とみどりは、結局着なかったんですか?」
小杉「そうよ。着る予定だった“むてきパンダー”と“ぴょん太”と“リスキー”が空いてなかったから…残念ね。」
悠紀「あれ?じゃあ、私が着たのは?」
みどり「アルバイトが一人休んだんだって。」
小杉「それにしても、あの三人、いい動きしてたわね。次回作に是非出演してもらうわ!」
小杉先輩の眼鏡がキラリと光る。
後藤「ハックション!!」
石神「ゴホッ!!」
黒澤「なんか 寒気しますね。着ぐるみで汗かいたからですかね?」
悠紀は暫くの間、石神の前では「遊園地」「着ぐるみ」という単語を口にできなかったという……
ーーーおしまいーーー
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こちらはMさんのリクエストです。
今回のご注文は、「笑える話」。
可能な限り アホな話にしてみたのですが……
やっぱり 逃げるぅ~! ε=┏(;*_*)┛
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