山下瞳月
夢主名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
瞳月side
────ガチャっ
瞳「……46、来てくれたんだね」
「そりゃ……呼ばれたら来るよ、」
そう言い、眉を下げてちょっと困ったように微笑む46。
瞳「そっか。ふふっ、46はいつも優しいね、来てくれてありがとう。」
「…っ……」
46を呼び出して10分程。
メッセージに既読はついてたから見てないなんてことはないと思ったけど中々来てくれなくて、10分待ってやっと来てくれた。
ほんと、来てくれてよかった。
「えっと、、それで、私を呼んだのはどうして?」
瞳「……どうしてだと思う?」
「……??……」
質問に質問で返せば46の頭にハテナが浮かんで見える。
別れたばかりの元恋人が相手を呼び出すなんて、きっとみんな理由は1つしかないよ。でも、46は分からないのか。
別れてたった1ヶ月だけど、懐かしく感じるそういう鈍感な所も相変わらずで、久々の46だって感じですごく嬉しい。
でも、とりあえず喜ぶのは今は置いといて。本題に入らないと。
瞳「正解はね、46とちゃんと話し合いたかったから。だからここに呼んだの。」
「……話し合い、?」
瞳「うん。わたしね、全部知ってるんだよ。46が何で急に別れたいって言い出したのかとか、その他のことも、ほんとに全部。」
「…えっ……?」
瞳「正確には教えてもらった、の方が正しいかな」
「っ!教えてもらったって、誰に何を…」
私が全部知ってるって言ったことに大きく目を見開いて驚いている46。表情はそのまま、半信半疑のようにそう聞いてくる。
瞳「46がSNSで私たちの良くない言葉を目にしたってこと。それに対して46が思ったこと。……全部由依さんが教えてくれたの。」
「、!!!!由依、さんが……?どうして…………」ボソッ
この反応は、やっぱり由依さんの言う通りなんだ。
瞳「言いたいことは沢山あるんだけど……まずは、ごめん。ごめんね、46。」
「っ!、どうして、、瞳月が謝るの、」
瞳「46が傷ついてることに気づいてあげられなかったから。ずっと隣に居たのに、46の変化に気づけなかった。 別れたいって言われた時も46泣いてたのに、何で自分から振ったくせに46が泣いてるの?って、自分の事でいっぱいで、泣いてる理由を深く考えもせず、46を気にも止めなかった……だから、全部に気づいてあげられなくて、本当にごめんなさい。」
「ッ………」
あの時の自分に色んな後悔がいっぱいあるけど、それはそれで今は考えない。後悔するんじゃなくて、新しくまた始めるんだから。
瞳「でもね、私はやっぱり46と別れたくない。ううん。別れたくないじゃなくて、諦められない、46の事諦めたくないの。」
「っ、しづき、、」
瞳「SNSに書いてあったことなんて気にしないで?その人たちだけがそう思ってるだけで私たちのファンは他にも沢山いる。その人達よりも多くの人が私たちの事を好きって言ってくれてる。知ってた?私たち3期の中で1番の人気コンビなんだよ?」
「、それはうそだよ……」
瞳「ううん、嘘じゃない。信じられないならマネージャーさんに確認してもいいよ。」
これは前にマネージャーさんから聞いた事だけど、実際に公式で何かを投稿するにも、私と46の組み合わせがファンの人達の反応が本当に1番多いらしい。いい意味でね。
瞳「そういう事だから、そんな揚げ足とるようなこと言ってる人たちなんて相手にしなくていいんだよ。」
「っ、でも……」
瞳「というか、そんなこと関係なしにしても私と46が周りからどう思われてるかなんて気にしないで? 私たちは私たちでしょ?」
「っ、」
瞳「周りの人がどうこうじゃない。 私は誰かに言われて46を好きになったわけでもない。私の意思で46を好きになったの。46もそうでしょ? 46は私が告白した時、付き合ってもいいなって46の意思で思ってくれたから、私の告白受け入れてくれたんでしょ?」
「………そう…だけど……」
瞳「だったら、周りの言葉たちに流されないで。惑わされないで。私の言葉だけを信じてよ、」
できることなら私の大切な46を傷つけた投稿者達の事を訴えるでも何でもしたいけど、由依さんも言っていた様に、私たちがアイドルでいる限りそういう言葉を受けるのは仕方がないこと。意見として受け取るのはいいけど、その他のものは気にしすぎちゃいけない。
「っ、でも、私は…………」
46も46なりに思ってることあるんでしょ?それを全部話してよ、ここには私しかいないんだから、
瞳「周りがとか何も気にせず、46の本当の気持ちを教えて?」
“全部私が受け止めるから。”
「っ!!」
そう言えば、46の目には涙が溜まってきて次第にそれらは容量タンクを超えて、ぽろぽろと頬を伝って溢れ落ちていく。
もし私が傷つくことを言われても、何を言われても。絶対に私は46の事見放なさい、諦めたりなんかしない。必ず全部受け止めてみせる。
だけど、まだ46は自分の中で何か葛藤しているのか、すぐには話してくれない。
でも、私は46が話したいって思ってくれるまで待つよ。何時間でも何日かかっても絶対に待ってる。
しばらくお互いに無言の時間が流れて、やっと46ご口を開いてくれた。
「っ…私ね………っ…わたしッ…瞳月に相応しくないって、、前からずっと、そう思ってた、ッ、」
瞳「っ、!、うん、」
そんなこと、全然気が付かなかった、
「瞳月が裏で沢山努力してるのは分かってるけど、それを除いても何もかもが本当に全部完璧で……そんな瞳月の隣は私じゃ釣り合わない って、、ずっとずっと心の中で思ってて……それをファンの人達に言われて、現実突きつけられてるようで、、やっぱりそうだよねって悲しくなって、苦しくなって……っ、だからっ、」
──別れようって言った。
瞳「、っ、そっか、」
正直に言えば、今話してくれてる46のその言葉に少し傷ついた。気を抜いたら私まで泣いちゃうかもってぐらい。
「…グスッ……だけどね、、」
瞳「……ん…?」
「SNSに書かれてたことよりも、瞳月と一緒に居なくなった毎日の方が、すっごくすっごく、悲しくて、苦しかった…っ…もうやだ……こんな毎日いやっ……辛い……」
瞳「っ!!」
46は沢山涙を溢しながらそう言って、力が抜けたようにペタっと床に項垂れてしまった。
瞳「っ、」
─────ギュッ
「!!」
ほんのちょっと前まで少し傷ついちゃうような悲しい事言ってた癖に…………なにそれ………それってつまり46は私と一緒に居たいって事……?そうだよね……?
そう思ったら身体が勝手に動いてて、気づいた時には無意識に46のことを抱き締めていた。
瞳「…… 46ごめん……でも、そんな事言われたら私、嬉しすぎて我慢できないよ、」
ただでさえ、久しぶりに46と一緒に居るって事だけでも我慢しがたかったのに。 そんなの直接的じゃなくても “私と一緒に居たい” って言ってくれてる様なものだもん、好きな人がそう言ってくれてるのに、ただ黙ったままじっとしてなんか居られるわけない。
…………もちろんこの関係性も。
瞳「…………ねぇ、46。」
「…ん……?」
瞳「好き。大好き。…………私、46の事が本当に好きだよ。」
「っ、!」
瞳「……だからさ、もう一度私の彼女になってほしい。もう一度、46の恋人になりたい。」
「…瞳月……」
ただのメンバーは嫌。もう46の事を同期、同じグループのメンバーとしてなんて見られない。46に対するこの恋心も、もう抑えられない。
瞳「46は?私の事好き?それとも好きじゃない?」
好きじゃないって言われたら悲しいけど、それでも全力で好きになって貰えるように努力する。46のための努力なら全然苦じゃない。
「っ……き…な……じゃん……」ボソッ
瞳「ん?」
抱き締めてるから結構近い距離で、なんなら耳元で46の声が聞こえるのに、今言ったことは全然何も聞こえなかった。
「っ、だから……好きじゃなかったら、ずっと瞳月が傍に居ない事に………ここまで辛くなったりしないじゃんって……」
瞳「っ!」
「本当に好きだから、別れてからもひっそり好きでいようって決めてたのに、、でももう無理だよ……大好きな瞳月にそう言われたら、ひっそり好きでいるなんて無理だよ…………」
瞳「っ、じゃあ……」
「……っ……別れたいなんて言ってごめんなさい。………自分勝手だけど、私ももう一度……瞳月の彼女になりたいです、、恋人としてずっと傍にいて欲しいです……」
瞳「っーーー、46〜〜〜!!!」
…え、嘘………え、やった……やったやった……!!46ともう一度やり直せた……この1ヶ月間地獄みたいな時間だったのに今は抱き締め合ってるなんて嘘みたい、んーーーー、嬉しい…………
「ちょっ……わっ、くすぐったいよ瞳月……」
瞳「だってだってまた付き合えたんだもん、久しぶりの46を沢山感じたいのっ」
「………………何か恥ずかしい……」
そう口にする46の顔を覗き込んでみれば、
「っ!し、瞳月、、顔、ち、近いよ、、」
なんて、茹でダコのように真っ赤な46がそこにいた。
瞳「近くちゃダメ?こんなの前まで普通だったでしょ?」
「っ、そうだけど、」
瞳「じゃあいいじゃん。46の真っ赤な顔可愛い、だからこのまま見させてね。」
「っ…///」
…………とは言っても。
瞳「やっぱ見てるだけは無理だ。」
「え……?え、ちょ、しづ──んッ、!」
瞳「ッ───」
46の顔が鼻と鼻が触れそうなぐらいに近かったんだもん、見てるだけなんてできないよ。だからキスしちゃった。
瞳「…………ふふっ、すごい真っ赤だね。」
「だ、誰のせいだと……///」
瞳「私でしょ?」
「っ、何か瞳月前より積極的すぎる………」
瞳「んーそうかな?だとしたら46の事好きすぎてその想いが暴走してるのかもしれないね。」
「なっ、」
瞳「んふふっ、もう自分じゃ暴走止められないからしばらく我慢してね?」
「っ……それは別に……嬉しいから、我慢はしない、、」
瞳「…………」
これは無意識……?
「…………瞳月?」
………………無意識っぽい。
はぁ、本当に46って恋愛に鈍い。鈍すぎるよ。私が暴走してるってちゃんと教えてあげてるのに、目の前でそういう事言うんだから。もう本当に止められない。
瞳「……46、」
「…………え、し、瞳月?!なにしてるの!それはダメ!ここ楽屋の隣……!!」
瞳「うん、46が声出さなければ大丈夫。だから、ね?」
私は悪くない。
久しぶりの46っていうのと、無意識な46の発言がいけないんだ。
そんな事を思いながら近くのソファーに46を押し倒そうとすれば───
ガチャ
由「収録始まるけどそろそろ仲直りした〜?……って、おいおいおいおいおい、2人とも〜?」
私たちの救世主、由依さんの登場。
でも今回はちょっとタイミング悪いかも。
瞳「由依さん?!!!、」
「えっと、ち、違うんです!!!これは瞳月が勝手に!!」
瞳「え、46?!」
なんとここで46の裏切り。いや、言ってること間違ってないし裏切りでもないんだけどさ。
由「そっかぁ、瞳月ちゃん?」ニコッ
瞳「っ、す、すみません……」
由「ん、よろしい。とりあえず収録始まるからね。仲直り出来たなら早く戻ってきな」
瞳月・46「は、はい……!」
ガチャンっ
………………。
由依さんが出ていった空き部屋に静寂の時間が流れる。
「……と、とりあえず楽屋戻ろっか」
瞳「……」
「瞳月……?」
楽屋には戻る、戻るけど……
その前に1回だけ……
……ギュッーーーーー。
「っわ、おぉ、、っと、、苦しい、力強い強い……」
瞳「………………んーーーーっ、よしっ、46チャージ100分の1完了。」
「え、今ので100分の1?」
瞳「うん、だからお仕事終わったら残り分チャージさせてね。」
まだまだこんなもんじゃ足りない。1ヶ月って普通の人が聞けば短いかもしれないけど、私からしたらそうじゃない。46との離れてた1ヶ月は体感1年だよ。
だから、さっきのキスと今のハグだけじゃ全然46不足。
瞳「今日は私の家でお泊まりしよ」
「え、わたし明日早朝から美青とYouTube撮影なんだけど……」
瞳「ううん、関係ない。じゃあ楽屋戻ろっか」
「え……ちょ、待ってよ瞳月……!」
1日くらいは寝なくても大丈夫だよ、46。まあその分明日の夜は一緒のベッドでぐっすり眠ろうね。
暴走した瞳月ちゃんにより、まんまと寝不足なままYouTube撮影に向かう46ちゃんなのでした。
美「46クマすごいけど寝不足?」
「あ、あはは……まあそんな感じかな……」
美「ちゃんと寝ないとダメだよ」
おわり。
〜おまけ〜
46 side
なんか瞳月ともう1度付き合えることになっちゃった。
私から振って、沢山傷つけて泣かせて、いっぱい悲しい思いさせちゃったはずなのに、それでも瞳月は諦めないでいてくれた。
本当、わたし、瞳月のそういう強い所大好き。
「……瞳月の彼女……んへへっ、嬉しい……」ボソッ
これからまた瞳月と一緒に居られるんだ。
由「ちょっと独り言で惚気とかキモいんだけど〜」
「?!?!ゆ、由依さん?!!」
由「うわ、ねぇその化け物に遭遇した時みたいな反応やめてよ」
え、由依さんどこから表れたの?え、てか今の声の大きさ聞こえてたの?やば、地獄耳すぎる。
由「あ。瞳月ちゃんと仲直りおめでとう」
「え、っと、ありがとうございます?」
由「んふふっ、あの日のタイミング良かった私と私の地獄耳に感謝してよね。」
「え?」
そういえば瞳月、全部知ってるって言ってた時由依さんから聞いたって言ってたよね?それに由依さんのこの深みのあるような言い方……。
由「さーてと、収録巻いて早く終わった事だし。理佐の事迎えに行きたいから私先帰るね〜」
「あ、はいっお疲れ様です!」
由「おつかれ〜」
何かよく分かんなかったけど何で由依さんが全部知ってたんだろ。…………んーー分かんない。まあいっか、終わり良ければ結果よしって言うし。
瞳「46〜私達も帰ろ?」
「あ、瞳月っ!いま用意するからちょっとまってて!」
瞳「はーい」
私の座っている隣の椅子に腰掛けて、ニコニコしながら左右に揺れている瞳月。
瞳「ん?どうかした?」
「……んーん、なんでもない!」
あの日の私に言いたい。
周りの事なんて気にしなくていいよ、瞳月の言う通り私たちは私たちなんだよって。1番大事なのは周りの意見じゃなくて、好きな人の言葉。
そう気づかせてくれたのは他でもない、ニコニコのこの人。
「………これよしっ、あれも持った………よしっ、用意おわった!帰ろ瞳月!」
瞳「お、早い!じゃあ帰ろっか」
「瞳月の家久しぶりだ〜」
瞳「私も46家に来るの久しぶりだ〜」
46・瞳月「ふふっ」
…………幸せ。
やっぱり私は瞳月の隣に居たい。隣でこの笑顔をずっと見ていたい。
もう絶対に瞳月以外の言葉に惑わされない。瞳月が別れたいって言う時まで、何がなんでもこのポディションを離れない。
─────だって私は瞳月の事が “好きだから。”
おしまい。
────ガチャっ
瞳「……46、来てくれたんだね」
「そりゃ……呼ばれたら来るよ、」
そう言い、眉を下げてちょっと困ったように微笑む46。
瞳「そっか。ふふっ、46はいつも優しいね、来てくれてありがとう。」
「…っ……」
46を呼び出して10分程。
メッセージに既読はついてたから見てないなんてことはないと思ったけど中々来てくれなくて、10分待ってやっと来てくれた。
ほんと、来てくれてよかった。
「えっと、、それで、私を呼んだのはどうして?」
瞳「……どうしてだと思う?」
「……??……」
質問に質問で返せば46の頭にハテナが浮かんで見える。
別れたばかりの元恋人が相手を呼び出すなんて、きっとみんな理由は1つしかないよ。でも、46は分からないのか。
別れてたった1ヶ月だけど、懐かしく感じるそういう鈍感な所も相変わらずで、久々の46だって感じですごく嬉しい。
でも、とりあえず喜ぶのは今は置いといて。本題に入らないと。
瞳「正解はね、46とちゃんと話し合いたかったから。だからここに呼んだの。」
「……話し合い、?」
瞳「うん。わたしね、全部知ってるんだよ。46が何で急に別れたいって言い出したのかとか、その他のことも、ほんとに全部。」
「…えっ……?」
瞳「正確には教えてもらった、の方が正しいかな」
「っ!教えてもらったって、誰に何を…」
私が全部知ってるって言ったことに大きく目を見開いて驚いている46。表情はそのまま、半信半疑のようにそう聞いてくる。
瞳「46がSNSで私たちの良くない言葉を目にしたってこと。それに対して46が思ったこと。……全部由依さんが教えてくれたの。」
「、!!!!由依、さんが……?どうして…………」ボソッ
この反応は、やっぱり由依さんの言う通りなんだ。
瞳「言いたいことは沢山あるんだけど……まずは、ごめん。ごめんね、46。」
「っ!、どうして、、瞳月が謝るの、」
瞳「46が傷ついてることに気づいてあげられなかったから。ずっと隣に居たのに、46の変化に気づけなかった。 別れたいって言われた時も46泣いてたのに、何で自分から振ったくせに46が泣いてるの?って、自分の事でいっぱいで、泣いてる理由を深く考えもせず、46を気にも止めなかった……だから、全部に気づいてあげられなくて、本当にごめんなさい。」
「ッ………」
あの時の自分に色んな後悔がいっぱいあるけど、それはそれで今は考えない。後悔するんじゃなくて、新しくまた始めるんだから。
瞳「でもね、私はやっぱり46と別れたくない。ううん。別れたくないじゃなくて、諦められない、46の事諦めたくないの。」
「っ、しづき、、」
瞳「SNSに書いてあったことなんて気にしないで?その人たちだけがそう思ってるだけで私たちのファンは他にも沢山いる。その人達よりも多くの人が私たちの事を好きって言ってくれてる。知ってた?私たち3期の中で1番の人気コンビなんだよ?」
「、それはうそだよ……」
瞳「ううん、嘘じゃない。信じられないならマネージャーさんに確認してもいいよ。」
これは前にマネージャーさんから聞いた事だけど、実際に公式で何かを投稿するにも、私と46の組み合わせがファンの人達の反応が本当に1番多いらしい。いい意味でね。
瞳「そういう事だから、そんな揚げ足とるようなこと言ってる人たちなんて相手にしなくていいんだよ。」
「っ、でも……」
瞳「というか、そんなこと関係なしにしても私と46が周りからどう思われてるかなんて気にしないで? 私たちは私たちでしょ?」
「っ、」
瞳「周りの人がどうこうじゃない。 私は誰かに言われて46を好きになったわけでもない。私の意思で46を好きになったの。46もそうでしょ? 46は私が告白した時、付き合ってもいいなって46の意思で思ってくれたから、私の告白受け入れてくれたんでしょ?」
「………そう…だけど……」
瞳「だったら、周りの言葉たちに流されないで。惑わされないで。私の言葉だけを信じてよ、」
できることなら私の大切な46を傷つけた投稿者達の事を訴えるでも何でもしたいけど、由依さんも言っていた様に、私たちがアイドルでいる限りそういう言葉を受けるのは仕方がないこと。意見として受け取るのはいいけど、その他のものは気にしすぎちゃいけない。
「っ、でも、私は…………」
46も46なりに思ってることあるんでしょ?それを全部話してよ、ここには私しかいないんだから、
瞳「周りがとか何も気にせず、46の本当の気持ちを教えて?」
“全部私が受け止めるから。”
「っ!!」
そう言えば、46の目には涙が溜まってきて次第にそれらは容量タンクを超えて、ぽろぽろと頬を伝って溢れ落ちていく。
もし私が傷つくことを言われても、何を言われても。絶対に私は46の事見放なさい、諦めたりなんかしない。必ず全部受け止めてみせる。
だけど、まだ46は自分の中で何か葛藤しているのか、すぐには話してくれない。
でも、私は46が話したいって思ってくれるまで待つよ。何時間でも何日かかっても絶対に待ってる。
しばらくお互いに無言の時間が流れて、やっと46ご口を開いてくれた。
「っ…私ね………っ…わたしッ…瞳月に相応しくないって、、前からずっと、そう思ってた、ッ、」
瞳「っ、!、うん、」
そんなこと、全然気が付かなかった、
「瞳月が裏で沢山努力してるのは分かってるけど、それを除いても何もかもが本当に全部完璧で……そんな瞳月の隣は私じゃ釣り合わない って、、ずっとずっと心の中で思ってて……それをファンの人達に言われて、現実突きつけられてるようで、、やっぱりそうだよねって悲しくなって、苦しくなって……っ、だからっ、」
──別れようって言った。
瞳「、っ、そっか、」
正直に言えば、今話してくれてる46のその言葉に少し傷ついた。気を抜いたら私まで泣いちゃうかもってぐらい。
「…グスッ……だけどね、、」
瞳「……ん…?」
「SNSに書かれてたことよりも、瞳月と一緒に居なくなった毎日の方が、すっごくすっごく、悲しくて、苦しかった…っ…もうやだ……こんな毎日いやっ……辛い……」
瞳「っ!!」
46は沢山涙を溢しながらそう言って、力が抜けたようにペタっと床に項垂れてしまった。
瞳「っ、」
─────ギュッ
「!!」
ほんのちょっと前まで少し傷ついちゃうような悲しい事言ってた癖に…………なにそれ………それってつまり46は私と一緒に居たいって事……?そうだよね……?
そう思ったら身体が勝手に動いてて、気づいた時には無意識に46のことを抱き締めていた。
瞳「…… 46ごめん……でも、そんな事言われたら私、嬉しすぎて我慢できないよ、」
ただでさえ、久しぶりに46と一緒に居るって事だけでも我慢しがたかったのに。 そんなの直接的じゃなくても “私と一緒に居たい” って言ってくれてる様なものだもん、好きな人がそう言ってくれてるのに、ただ黙ったままじっとしてなんか居られるわけない。
…………もちろんこの関係性も。
瞳「…………ねぇ、46。」
「…ん……?」
瞳「好き。大好き。…………私、46の事が本当に好きだよ。」
「っ、!」
瞳「……だからさ、もう一度私の彼女になってほしい。もう一度、46の恋人になりたい。」
「…瞳月……」
ただのメンバーは嫌。もう46の事を同期、同じグループのメンバーとしてなんて見られない。46に対するこの恋心も、もう抑えられない。
瞳「46は?私の事好き?それとも好きじゃない?」
好きじゃないって言われたら悲しいけど、それでも全力で好きになって貰えるように努力する。46のための努力なら全然苦じゃない。
「っ……き…な……じゃん……」ボソッ
瞳「ん?」
抱き締めてるから結構近い距離で、なんなら耳元で46の声が聞こえるのに、今言ったことは全然何も聞こえなかった。
「っ、だから……好きじゃなかったら、ずっと瞳月が傍に居ない事に………ここまで辛くなったりしないじゃんって……」
瞳「っ!」
「本当に好きだから、別れてからもひっそり好きでいようって決めてたのに、、でももう無理だよ……大好きな瞳月にそう言われたら、ひっそり好きでいるなんて無理だよ…………」
瞳「っ、じゃあ……」
「……っ……別れたいなんて言ってごめんなさい。………自分勝手だけど、私ももう一度……瞳月の彼女になりたいです、、恋人としてずっと傍にいて欲しいです……」
瞳「っーーー、46〜〜〜!!!」
…え、嘘………え、やった……やったやった……!!46ともう一度やり直せた……この1ヶ月間地獄みたいな時間だったのに今は抱き締め合ってるなんて嘘みたい、んーーーー、嬉しい…………
「ちょっ……わっ、くすぐったいよ瞳月……」
瞳「だってだってまた付き合えたんだもん、久しぶりの46を沢山感じたいのっ」
「………………何か恥ずかしい……」
そう口にする46の顔を覗き込んでみれば、
「っ!し、瞳月、、顔、ち、近いよ、、」
なんて、茹でダコのように真っ赤な46がそこにいた。
瞳「近くちゃダメ?こんなの前まで普通だったでしょ?」
「っ、そうだけど、」
瞳「じゃあいいじゃん。46の真っ赤な顔可愛い、だからこのまま見させてね。」
「っ…///」
…………とは言っても。
瞳「やっぱ見てるだけは無理だ。」
「え……?え、ちょ、しづ──んッ、!」
瞳「ッ───」
46の顔が鼻と鼻が触れそうなぐらいに近かったんだもん、見てるだけなんてできないよ。だからキスしちゃった。
瞳「…………ふふっ、すごい真っ赤だね。」
「だ、誰のせいだと……///」
瞳「私でしょ?」
「っ、何か瞳月前より積極的すぎる………」
瞳「んーそうかな?だとしたら46の事好きすぎてその想いが暴走してるのかもしれないね。」
「なっ、」
瞳「んふふっ、もう自分じゃ暴走止められないからしばらく我慢してね?」
「っ……それは別に……嬉しいから、我慢はしない、、」
瞳「…………」
これは無意識……?
「…………瞳月?」
………………無意識っぽい。
はぁ、本当に46って恋愛に鈍い。鈍すぎるよ。私が暴走してるってちゃんと教えてあげてるのに、目の前でそういう事言うんだから。もう本当に止められない。
瞳「……46、」
「…………え、し、瞳月?!なにしてるの!それはダメ!ここ楽屋の隣……!!」
瞳「うん、46が声出さなければ大丈夫。だから、ね?」
私は悪くない。
久しぶりの46っていうのと、無意識な46の発言がいけないんだ。
そんな事を思いながら近くのソファーに46を押し倒そうとすれば───
ガチャ
由「収録始まるけどそろそろ仲直りした〜?……って、おいおいおいおいおい、2人とも〜?」
私たちの救世主、由依さんの登場。
でも今回はちょっとタイミング悪いかも。
瞳「由依さん?!!!、」
「えっと、ち、違うんです!!!これは瞳月が勝手に!!」
瞳「え、46?!」
なんとここで46の裏切り。いや、言ってること間違ってないし裏切りでもないんだけどさ。
由「そっかぁ、瞳月ちゃん?」ニコッ
瞳「っ、す、すみません……」
由「ん、よろしい。とりあえず収録始まるからね。仲直り出来たなら早く戻ってきな」
瞳月・46「は、はい……!」
ガチャンっ
………………。
由依さんが出ていった空き部屋に静寂の時間が流れる。
「……と、とりあえず楽屋戻ろっか」
瞳「……」
「瞳月……?」
楽屋には戻る、戻るけど……
その前に1回だけ……
……ギュッーーーーー。
「っわ、おぉ、、っと、、苦しい、力強い強い……」
瞳「………………んーーーーっ、よしっ、46チャージ100分の1完了。」
「え、今ので100分の1?」
瞳「うん、だからお仕事終わったら残り分チャージさせてね。」
まだまだこんなもんじゃ足りない。1ヶ月って普通の人が聞けば短いかもしれないけど、私からしたらそうじゃない。46との離れてた1ヶ月は体感1年だよ。
だから、さっきのキスと今のハグだけじゃ全然46不足。
瞳「今日は私の家でお泊まりしよ」
「え、わたし明日早朝から美青とYouTube撮影なんだけど……」
瞳「ううん、関係ない。じゃあ楽屋戻ろっか」
「え……ちょ、待ってよ瞳月……!」
1日くらいは寝なくても大丈夫だよ、46。まあその分明日の夜は一緒のベッドでぐっすり眠ろうね。
暴走した瞳月ちゃんにより、まんまと寝不足なままYouTube撮影に向かう46ちゃんなのでした。
美「46クマすごいけど寝不足?」
「あ、あはは……まあそんな感じかな……」
美「ちゃんと寝ないとダメだよ」
おわり。
〜おまけ〜
46 side
なんか瞳月ともう1度付き合えることになっちゃった。
私から振って、沢山傷つけて泣かせて、いっぱい悲しい思いさせちゃったはずなのに、それでも瞳月は諦めないでいてくれた。
本当、わたし、瞳月のそういう強い所大好き。
「……瞳月の彼女……んへへっ、嬉しい……」ボソッ
これからまた瞳月と一緒に居られるんだ。
由「ちょっと独り言で惚気とかキモいんだけど〜」
「?!?!ゆ、由依さん?!!」
由「うわ、ねぇその化け物に遭遇した時みたいな反応やめてよ」
え、由依さんどこから表れたの?え、てか今の声の大きさ聞こえてたの?やば、地獄耳すぎる。
由「あ。瞳月ちゃんと仲直りおめでとう」
「え、っと、ありがとうございます?」
由「んふふっ、あの日のタイミング良かった私と私の地獄耳に感謝してよね。」
「え?」
そういえば瞳月、全部知ってるって言ってた時由依さんから聞いたって言ってたよね?それに由依さんのこの深みのあるような言い方……。
由「さーてと、収録巻いて早く終わった事だし。理佐の事迎えに行きたいから私先帰るね〜」
「あ、はいっお疲れ様です!」
由「おつかれ〜」
何かよく分かんなかったけど何で由依さんが全部知ってたんだろ。…………んーー分かんない。まあいっか、終わり良ければ結果よしって言うし。
瞳「46〜私達も帰ろ?」
「あ、瞳月っ!いま用意するからちょっとまってて!」
瞳「はーい」
私の座っている隣の椅子に腰掛けて、ニコニコしながら左右に揺れている瞳月。
瞳「ん?どうかした?」
「……んーん、なんでもない!」
あの日の私に言いたい。
周りの事なんて気にしなくていいよ、瞳月の言う通り私たちは私たちなんだよって。1番大事なのは周りの意見じゃなくて、好きな人の言葉。
そう気づかせてくれたのは他でもない、ニコニコのこの人。
「………これよしっ、あれも持った………よしっ、用意おわった!帰ろ瞳月!」
瞳「お、早い!じゃあ帰ろっか」
「瞳月の家久しぶりだ〜」
瞳「私も46家に来るの久しぶりだ〜」
46・瞳月「ふふっ」
…………幸せ。
やっぱり私は瞳月の隣に居たい。隣でこの笑顔をずっと見ていたい。
もう絶対に瞳月以外の言葉に惑わされない。瞳月が別れたいって言う時まで、何がなんでもこのポディションを離れない。
─────だって私は瞳月の事が “好きだから。”
おしまい。