小林由依
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由依side
卒業発表をしてあっという間に年末を駆け抜け、残り約1ヶ月となったお正月休みの今日。
有難いことに2日間もお休みを貰えたから、当たり前のように46と過ごすものだと思っていたんだけど。
なんでも今日は46のことを慕っている子たち、ひかる達と新年会をするらしくお休み1日目私はひとりぼっちになっている。
まあでも終わったあと私の家に来るって言ってたから、実質今日の夜から明日のお休み全部は私との時間だから何も不満はない。
ないんだけど………。
「何でよりにもよって、46の事好きな奴らしかいないわけ?」
そう、さっきちらっと言ったけどこの新年会はひかると保乃主催の46さん大好きの会みたいな感じらしく、名前通り46の事好きなメンバーしか参加していない。
46は私の彼女ってみんな分かってるから誰も手出したりはしないと思うんだけど、ひかると保乃が居るってのがなぁ。
これだけが少し引っかかるんだけど、んーー、でも大丈夫か。2人とも46の事好きってだけで、それを除けば全然私も大好きな子達だし。うん、大丈夫、きっと。
だけども、今の時間は夜の9時を回っている。
予定ならそろそろ46が家に来るはずの時間なんだけど。
「………まだ連絡なしか…」
終わったっていう連絡もないし、46が家に来る気配も一切ない。
もしかしてまだ終わってないとかなのかな。
だとしたら全然それはいいんだけど、少しは遅れるよーとか連絡くれてもいいんじゃないかな、なんて思ったり思わなかったり。
そんな事をモヤモヤと思っていた時。
ピコンっ
「あ、46かな………って、ん?天ちゃん?」
私へのメッセージ送ってきたのは待望の46ではなく、まさかの天ちゃんから。
そこには、
〈由依さん46さんがやばいかもです!至急46さん家に来てください!!〉
と書かれていた。
そういえば、天ちゃんも今日夏鈴ちゃんの付き添いで参加するって言ってたっけ。ってそんな事はどうでもよくて、これはどういうこと?てか、なんかやばそうだしとにかく早く行かないと、
私は上着1枚羽織って、丁度近くに止まっていたタクシーに飛び乗り46の家の住所を伝えた。
______________________________
天side
天「とりあえず由依さんに連絡完了っと、」
夏「連絡したわいいけど、この46さん見て由依さんが大丈夫か心配なんやけど」
天「大丈夫なんやない?こうなった原因は元々由依さんなんやし2人で仲良く解決するやろ」
夏「だといいけど」
そう、これは遡ること2時間ほど前。
〜2時間前〜
「ねぇねぇ、ちょっとみんなに相談があるんだけどさ……」
天「相談?どうしかしたんですか?」
保「46さんが保乃たちに相談なんて珍しいですね?」
ひ「っ!!もしかして卒業とかですか……?」
「あ、違う違う!!そういう感じの話じゃないんだけど、その……」
夏「………あ、なら由依さんの事なんじゃ、」
「!!!そう!夏鈴ちゃん正解!」
ひ・保「嘘でしょ………」
天「ぶふっ、2人ともあからさますぎやん笑」
「で、由依ちゃんの事で相談なんだけど、あのね────」
新年会を始めて軽く1時間ぐらい経った頃。
なにやら46さんが由依さんとの事で相談があるとの事だった。
見た感じ2人は常に吐きそうな程にラブラブ感やばいし、昨日も仲良く一緒に帰ってたから喧嘩とかではなさそうだけど、何だか神妙な面持ちの46さん。
でも、やっぱり後輩に相談するのは恥ずかしいのか中々話し出さなかった。
そこで保乃が、
保「んーー、じゃあお酒飲みましょ!今日は天ちゃんいるんで控えとこって思ってましたけど46さんが悩んでいるなら別です!ほら、ひいちゃんもお酒飲むで!」
「え、お酒?!」
ひ「そうですね!46さんのために私も普段はあんまり飲まないけど今日は飲みます!」
「え、ちょっと、私はお酒いいかな、」
保「何言ってんですか!お酒飲んだ方が絶対話しやすいと思いますよ!ほらほら飲んで!」
夏「………これ多分大変な事なるで」
天「え?」
夏「今日は夏鈴飲まへんから天一緒にオレンジジュース飲んでよな」
天「うん!」
この時私は夏鈴の言った意味がわからなかっただけど、まさかこんなことになるとは。
先に話しておくと、お酒を飲んだらまんまと相談という話をし始めた46さん。
その内容は、なんともまあ、はい。ラブラブなカップルなら絶対この問題あるだろうなって言うような感じのことでして、この手の相談が苦手な私と夏鈴は端の方でちびちびとオレンジジュースを飲んでいた。
ひかると保乃に関しては、さっきまで由依さんの相談って聞いて沈んでたくせに、今はお酒飲んでるからか大好きな46さんからの相談!って目キラッキラに輝かせて46さんの両隣に座って真剣に話を聞いていた。
で、時を戻して現在。
「ゆいちゃんは私なんかより玲ちゃんとか瞳月ちゃんの方が好きなんだっ、きっとわたしの事なんて仲良い同期ぐらいにしかおもってないんだよ!」
保「いやそれはないと思います!!ゆいぽんさんはめちゃくちゃに46さんの事大好きだと思いますよ!ね!ひいちゃん!!」
ひ「う、うん!!由依さん普段から46さんの事ばっかり見てますし、46さん好きオーラ半端ないし、その2人の方が好きとかは絶対絶対ありえないです!」
「でも、でも!玲ちゃんとは2人でSHOWROOMやったり、ファンの人からは夫婦とか嫁とか言われてるし!瞳月ちゃんの事だって呼び捨てで呼んだり私の猫ちゃんとか言ってたし……」
保「保乃たちからしたら断然46さんとゆいぽんさんの組み合わせの方が夫婦に見えます!!」
ひ「はい!熟年夫婦感すごいです!!」
はい、見てわかる通り46さんは酔っています。酔って相談という名の由依さんへの惚気を沢山聞かせてくれています。
ひかると保乃なんて腕をロックされて46さんの傍から離れることを許されていません。つまり、46さんの気が済むまでこの状況は続くということ。
天「これいつまで続くんやろな、私そろそろ帰りたい」
夏「な、夏鈴も。しかも相談ってより、ただただ46さんが由依さんに懐いてる子たちに嫉妬してるっていうだけの話やし。」
天「なぁ、これお酒飲まん方がよかったんやない?」
夏「夏鈴もそう思うで。46さんお酒強い方じゃない〜って前言ってし。だから多分今酔っとるんやろな〜」
天「へ〜46さんってお酒弱いんや……ってか、夏鈴!あれ!」
夏「……あちゃ。天、由依さん呼んだ方がええかも」
天「せやな、すぐ呼ぶわ!」
酔って嫉妬話の止まらない46さんは、話を真剣に聞いてくれる保乃とひかるに気分が上がったのか、保乃の上に跨って対面で座り出してしまった。
保乃顔真っ赤やし、そもそもあの二人は46さんの事恋愛として好きやし、このままほっとくのは不味いことになりそう。
ということで、私、由依さんを召喚します。
────────────────
由依side
運「お客さん着きましたよ〜」
「お会計カードでお願いします!」
運「はい。これをこうして………はい、完了です。じゃあありがとうございました〜」
由「ありがとうございます!」
タクシーを飛び降り、エントランスをくぐって46の部屋まで一目散に走る。
正月早々こんな全力で走るなんて、この歳じゃ少しきつい。でも46のため、わたし全力でかけつけるよ。
「はぁ、はぁ、はぁ、」
やっぱり46さん大好きの会なんて開かせるんじゃなかった、46を無理にでも私の家に来させるんだった。
そんな後悔してももう遅いけど、今から知る事によってはそこにいるメンバー達全員を八つ裂きにしてしまうかもしれない。まあ大体事の犯人はひかると保乃だろうけど。
そんな予想しながら46の部屋へと入っていけば、そこには──────
由「はぁ、はぁ、はぁ、46!!!………………って、は………?」
保「!?!!由依さん!!?」
ひ「え、なんで由依さんが居ると?!!」
私が想像していたような46がひかる達から襲われそうになっているとかではなく。
まるで真逆の、やたらテンションの高そうな46が保乃にベタベタとくっついて、いやくっついてと言うか、保乃の上に対面でニコニコと座っている。そして保乃の隣にいるひかると手を繋いでいる。しかも見た感じ指どうし絡まってるし。
由「…………」
いや、まさかなとは思ったけど、そのまさかじゃなくて本当に良かったけど。
これはこれで、私からしたら結構最悪な状況。
忘れてたけど46は2人のこと、特に保乃の事が大好きだから。だから、今見てるあの2人の様子に、言い表せないほどの黒い感情が湧き上がってくる。
天「やばいやばい、由依さん今すぐにでも手出そう……」
夏「どないしよ、とりあえずあの二人連れて帰らなきゃよな……」
何だか横の方で2人が怯えてるけどそんなの構ってられない。今すぐにでも保乃から46を離さないと。
由「ほら46、保乃の上から降りて。こっちおいで。」
「んぇ?あ!由依ちゃんだぁ〜〜へへっ、どうしてここに居るの〜〜?」
由「どうしてって……って、うわお酒くさっ、」
「んへへ〜」
なんだこれ、目の前にいる46がとてつもなくお酒くさい。天ちゃん居るからお酒は飲まないって思ってたのに、何で飲んだの?しかもここまで酔っ払うほど。
由「ほら早くおいで、私とぎゅーしよ」
本当は今の46に優しくなんてしてる余裕ないけど、保乃から46を取り返すために頑張って冷静に優しく接する。
「!!ん!由依ちゃんとぎゅーする!」
ギュッ!
由「おわっ、勢いつよ、」
保「あぁ46さんが………」
由「あ?」
保「っ!な、なんでもないです〜」
とりあえず、46の事は取り返し完了……っ、最悪、保乃の香水の匂いついてる。なに、そんなに匂いが移るほど長くくっついてたの?……あームカつく。マジでムカつく。
「へへっ、由依ちゃんだぁ、由依ちゃんいい匂い」
由「っ…かわいい……」
っ、ムカつくけど、酔ってる46が可愛すぎる。
って、その前にここにいるのは私と46だけじゃないんだ。
由「みんなごめんね。あとは私が面倒見るからもう帰っていいよ」
天「はーい、じゃあお願いします」
夏「保乃ひかる、帰ろっか」
ひ「えーーーまだ帰りたくない!」
保「保乃も帰りたない!まだ46さんといる!」
天「ほらほらそう言わずに怖い狂犬が出る前にみんなで帰るで〜〜」
由「………、」
保「!!!か、帰るでみんな!」
ひ「よし帰ろう!!」
天ちゃんの言ってる事にちょっとイラッとしたけど、その発言で駄々こねてた保乃とひかるは速やかに帰って行った。……腑に落ちないけど天ちゃんに感謝。あと夏鈴ちゃんは普通に感謝。
………さてと。
由「………… 46。」
「ん?由依ちゃんこわいお顔してどうしたの?」
酔って可愛すぎる46を存分に堪能したいけど、それ以上に私いま怒ってる。
由「あのさ、46は誰の彼女?誰のもの?」
「?? そんなの由依ちゃんの彼女だし由依ちゃんのものだよ?」
由「うん、そうだよね。ならどうして保乃とひかるにあんな行動とってたの?」
酔ってるからまともに会話出来ないかなって思ったけど全然会話できるみたい。よかった。
なら話は早い。なんであんな状況になってたのか理由を問いたださないと。でなきゃ多分わたしこのイライラ抑えられない。
「あんな行動……?あっ!もしかして今私が由依ちゃんの上に座ってるみたいな行動のこと?」
由「うん、そうだよ。どうして保乃の上に座ってたの?」
「んーーと、へへっ、保乃ちゃんが優しかったから!」
由「………は?」
「私の相談事を真剣に聞いてくれてたから、んーと、そしたら嬉しくて気づいたら上に座ってた!えへへ。」
由「…………」
あーーこれ無理だわ。46全然まともじゃないし思ったよりもめちゃくちゃに酔ってる。
てか気づいたら保乃の上座ってたとか、なに、ふざけてんの?酔ってたら何でも許されるわけ?私が悲しむとか傷つくって、少しでも私の事頭に過ぎらなかったわけ?
っ、あーーーーむかつくむかつく。
「ん、由依ちゃんこわいお顔しないの。ほらにこーってして?にこーーっ」
そう言いながら私の口角を両手で上げてくる46。
だけど、ごめん。今のわたしそんな酔っ払いの戯言に付き合ってあげられるほど余裕ないんだわ。
……パシっ
「っ!ゆい、ちゃん……?」
由「………ふざけんな。っ、はぁぁ………全部46が悪いんだからね、」
だからか、無意識に私に触れている46の手を振り払ってしまった。でもさっきも言ったけど今の私にはそんなの気にしてる余裕ない。今すぐ私の46だって印をこの身体に刻み込みたくて仕方がない。
──────ドサッ
「?!」
後ろのソファーに46を押し倒してその上に覆い被さる。
由「……私の彼女って分かってながらも他の奴にあんな事するんだから、少し躾が必要かもね」
「っ、躾って……?」
由「そのまんまの意味。46は私のなの、私以外にあんなことするなんて許せない。だから今からそれを全部身体に教えてあげる。」
「っ!!」
そのままキスをして46の服を脱がそうとした。だけど、脱がそうとしたってだけで、その先は出来なかった。
なぜなら。
「っ、そんなの由依ちゃんだって……っ」
由「なんか言った?………って…っ、うわ!!!!」
クルっ………ドサッ
「っ、そんなの由依ちゃんだって同じじゃん!!」
由「…は……?」
なぜなら、私が上で押し倒していたはずなのに、46が急に睨むようにして体勢を逆にしてきたから。
「…っ、私だけが悪いんじゃないし、由依ちゃんだって悪いところあるのに……っ、」
由「ッ?!!!」
そして、そのままキスをされた。
…っ、初めて46からのキス………
さっきまでムカついてイライラして仕方がなかったのに、今は目の前で必死に縋るようにキスをしてくる46で頭がいっぱい。
「ッ、んはっ、玲ちゃんとばっか、一緒に居ないでよ……ッ、」
由「…んっ……っぁ……」
「っ、夫婦なんて、言われないでよ……チュッ……んッ…由依ちゃんの嫁は私だけでいいのに……っ、!」
由「っ、46、?」
キスをしながら時々切なそうにそう呟く46。
「っ、瞳月ちゃんに、ッん、言ってた私の猫ちゃんってなに……はァっ…ッ…私と付き合ってるのに…ッ…意味わかんない……!」
由「っ、」
待って、さっきから46は何を言ってるの……?玲とばっかりいないでとか、嫁は私だけとか、瞳月の事とか…………
「っ、私以外に、好きになられないでよ……!」
由「!!!!!」
っ、なに、それ………。
っ!!!!!
まさか、
“玲ちゃんとばっか一緒にいないで……”
“由依ちゃんの嫁は私だけでいいのに”
“私以外に、好きになられないで”
もしかし、もしかしてだけど、これって全部、嫉妬……、?
っ、嘘、46が私に嫉妬……っ、やばっ、
この酔い様、そしてこの行動、発言。
その全てから嫉妬と理解した途端、信じられないほどドキドキして心臓が早くなって。
っ、今すぐ46に確認したい。
こんな熱烈にキスしてくれてるのに申し訳ないけど、一旦顔を逸らしてキスを止める。そうすれば、46は悲しそうに眉を下げてまた私に睨みをきかせてくる。
「っ、何で顔そっちにやるの、私とキスするの嫌なの?」
由「っ、ちがうから、キスはまた後でしよ。その前に確認したいことが出来たの」
「??確認したいこと……?なに?」
由「あのさ、違ってたら恥ずかしいんだけど、46、嫉妬、してるの……?」
「!!!!!」
………これは図星の顔だ。
うわぁ、まじか……、そっかそっか、46が私に嫉妬か………んんんん、やばい、頭おかしくなりそう。
「だったら、なに……」
由「え?」
「確かに嫉妬してたよ、悪い?でも、それは全部由依ちゃんがみんなから沢山好かれすぎてるからで……由依ちゃんは私のことが好きなんでしょ…?それなのに、色んな子にモテたりして……怒ってるのは私の方なんだから!」
由「…………」
「ねえ、ちゃんと聞いてるn………んむっ?!」
由「んッ、」
もっと私への愛を紡いでくれるこの可愛い口を自由にしてあげていたかったけど、そんなに私はいい子じゃないから。
「ッ、んっ、、ふぁ……ッ…ゆ、いちゃ……」
保乃やひかるにあんな事したのはムカついたけどもういい。嫉妬なんかどっかいった。
その代わり46を愛したい気持ちで胸がいっぱいだ。
由「んっ、ふ、チュッ……」
「ッんぁ……っん………ッ…」
………このまま事に進んでもいいけど……。
いい子ではないけど、こんな成り行きで抱くほど欲に忠実ではない。まだ我慢する。それに46だって酔ってるし。
だからというのも何だけど、その分46からの愛が欲しい。好きって言ってほしい。もっと沢山嫉妬したとかの話を教えてほしい。
もっともっと沢山、もう何も考えられる余裕なんてないほどに、私だけで頭いっぱいになってほしい。
そんな想いが伝わるように、上に覆いかぶさっている46を抱き締めて、このキスで最後って合図にもう一回だけ口付ける。
由「んッ……」
「ッ、ぷはっ……はぁ、はぁ、はぁ、…」
由「ふふっ、息きれてるの?」
「はぁ、はぁ、由依ちゃんのキスが長いからじゃんっ……」
由「んふふ、ごめんごめん。でも嫉妬してくれてたのが嬉しくてつい。」
「っ、こんな感情嬉しくないでしょ、」
由「ううん、嬉しいよ。あ、ほら伝わってるでしょ?私の心臓今まででいちばん早くない?」
─────ドクンッドクンッドクンッドクンッ
「………確かに早いかも、」
由「でしょ? それくらい嫉妬してくれたのが嬉しいの」
多分今のわたしの脈とったらギネス記録出せるかもってぐらい早く脈打ってると思う。
「っ、でも、嫉妬はされた方は嬉しいかもしれないけど、する方は苦しいんだよ……泣きたくて辛くて……でも迷惑かけたくなくて………」
そう言って泣きそうなのか私の胸に顔を埋め強く抱きついてくる46。
由「泣いてるの?」
「っ、泣いてない……」
由「ふふっ嘘だ。胸のところ暖かくなってるから絶対泣いてるでしょ。」
「っっ、うるさい、もう今はほっといてよ、」
由「えー、どうしよっかな〜〜」
泣いてるのが私への想いからだって思うと、この一つ一つの涙さえも愛おしく感じる。
でもね、46。私もその気持ち分かるよ。泣いちゃうぐらい苦しいって気持ちわかる。だってまさにさっき同じような気持ちになったから。
由「ねえ46?そのまま聞いてほしいんだけどさ、」
「っ、なに、、」
由「私さっき怒ってたじゃん?」
「っ、うん、すごい怒ってた、、」
由「ふふっ、ね。すごい怒ってた。でもそれは、46が普段私にしか見せないような可愛い事を保乃とひかるにしてたから怒ってたの。」
「…………」
由「46は私の彼女なのに、私のものなのに〜って、すっごくイライラして泣きそうになった。」
「っ、ごめん………」
私の怒ってた理由が同じ嫉妬って分かってくれたのかごめんって言ってくれる46。
由「んふふ、うん。今日はもう許してあげるけど、そうだなぁ、また同じこと他の奴にしたら次は許さいないよ?」
「っ、嫉妬する人の気持ちが分かったから、もうしないよ……」
由「ふふっうん、ありがとう。私も今度から46の事悲しませないように気をつける。」
「ん、そうしてくれると私も嬉しい…………」
…………何かよく分かんないけど幸せ。
思い描いていた今日の過ごし方と大きく予定が狂っちゃったけど、これはこれで幸せだからいっか。初めてあんな熱烈に46からキスして貰えたし、嫉妬されてたなんて嬉しいこともしれちゃったし。
喧嘩っぽくなっちゃったけど、これでもう仲直り。
さぁ、今からなにしよっかな。
もう遅い時間だけど明日もお休みだし、せっかくのお泊まりだし。
由「ねえ、46………って、ふはっ、嘘でしょ、」
今から何する?って聞きたかったのに、46はもうスヤスヤと夢の中へ意識を飛ばしちゃったみたい。
「すぅ……すぅ……………zzzzz」
由「なーんで今のタイミングで寝ちゃうかなぁ……笑」
そういえば46ってお酒飲むと寝ちゃうタイプなんだっけ、んーーてことはもうこのまま朝まで起きないパターンだろうなぁ。
本当は映画見たりもっとおしゃべりしたかったけど、全部明日やればいっか。
由「………………私も寝るか、」
どうせこの体勢のままできることないし。それにこんなにくっついて一緒に寝られるなんて、同棲してる訳じゃないから滅多にないし。
由「……おやすみ、46。」
また明日、嫉妬した話たくさん聞かせてね。
終わり。
〜おまけ〜
由「こばやし、さくら……っと、はい、これあげる」
「ん?なにこれ?」
由「んー?46は私の嫁だ〜って印?」
「っ!!// こ、これは恥ずかしくて付けられません!!」
由「え、なんでさ!昨日は由依ちゃんの嫁は私だけでいいのに!とか言ってくれてたじゃん!」
「っ〜〜…/// 昨日のことは覚えてないんだから言わないでよ!」
由「ちぇ、そんなのズルいじゃん、私は鮮明に覚えてるのに〜」
なんとまあ。あんなに甘々な時間を共にしたというのに、酔っていて昨日の記憶がないという46。
悲しいし、ふざけるなーーって思うけど、まあこれもこれでいい思い出になるかな。
思い返せば昨日の46は………ふふっ、酔ったらあんなに積極的になるだなんて…………長年一緒にいたけど初知り46だったな。
由「とりあえず虫除けとしてこれは身につけといてね!」
「なっ!スマホに貼らないでよ!って、これ中々取れないやつだし!もう〜由依ちゃんの馬鹿!」
由「馬鹿でも何でも言ってくださーい、こばやしさくらさーん。」
「っっ〜〜…///」
おしまい。
卒業発表をしてあっという間に年末を駆け抜け、残り約1ヶ月となったお正月休みの今日。
有難いことに2日間もお休みを貰えたから、当たり前のように46と過ごすものだと思っていたんだけど。
なんでも今日は46のことを慕っている子たち、ひかる達と新年会をするらしくお休み1日目私はひとりぼっちになっている。
まあでも終わったあと私の家に来るって言ってたから、実質今日の夜から明日のお休み全部は私との時間だから何も不満はない。
ないんだけど………。
「何でよりにもよって、46の事好きな奴らしかいないわけ?」
そう、さっきちらっと言ったけどこの新年会はひかると保乃主催の46さん大好きの会みたいな感じらしく、名前通り46の事好きなメンバーしか参加していない。
46は私の彼女ってみんな分かってるから誰も手出したりはしないと思うんだけど、ひかると保乃が居るってのがなぁ。
これだけが少し引っかかるんだけど、んーー、でも大丈夫か。2人とも46の事好きってだけで、それを除けば全然私も大好きな子達だし。うん、大丈夫、きっと。
だけども、今の時間は夜の9時を回っている。
予定ならそろそろ46が家に来るはずの時間なんだけど。
「………まだ連絡なしか…」
終わったっていう連絡もないし、46が家に来る気配も一切ない。
もしかしてまだ終わってないとかなのかな。
だとしたら全然それはいいんだけど、少しは遅れるよーとか連絡くれてもいいんじゃないかな、なんて思ったり思わなかったり。
そんな事をモヤモヤと思っていた時。
ピコンっ
「あ、46かな………って、ん?天ちゃん?」
私へのメッセージ送ってきたのは待望の46ではなく、まさかの天ちゃんから。
そこには、
〈由依さん46さんがやばいかもです!至急46さん家に来てください!!〉
と書かれていた。
そういえば、天ちゃんも今日夏鈴ちゃんの付き添いで参加するって言ってたっけ。ってそんな事はどうでもよくて、これはどういうこと?てか、なんかやばそうだしとにかく早く行かないと、
私は上着1枚羽織って、丁度近くに止まっていたタクシーに飛び乗り46の家の住所を伝えた。
______________________________
天side
天「とりあえず由依さんに連絡完了っと、」
夏「連絡したわいいけど、この46さん見て由依さんが大丈夫か心配なんやけど」
天「大丈夫なんやない?こうなった原因は元々由依さんなんやし2人で仲良く解決するやろ」
夏「だといいけど」
そう、これは遡ること2時間ほど前。
〜2時間前〜
「ねぇねぇ、ちょっとみんなに相談があるんだけどさ……」
天「相談?どうしかしたんですか?」
保「46さんが保乃たちに相談なんて珍しいですね?」
ひ「っ!!もしかして卒業とかですか……?」
「あ、違う違う!!そういう感じの話じゃないんだけど、その……」
夏「………あ、なら由依さんの事なんじゃ、」
「!!!そう!夏鈴ちゃん正解!」
ひ・保「嘘でしょ………」
天「ぶふっ、2人ともあからさますぎやん笑」
「で、由依ちゃんの事で相談なんだけど、あのね────」
新年会を始めて軽く1時間ぐらい経った頃。
なにやら46さんが由依さんとの事で相談があるとの事だった。
見た感じ2人は常に吐きそうな程にラブラブ感やばいし、昨日も仲良く一緒に帰ってたから喧嘩とかではなさそうだけど、何だか神妙な面持ちの46さん。
でも、やっぱり後輩に相談するのは恥ずかしいのか中々話し出さなかった。
そこで保乃が、
保「んーー、じゃあお酒飲みましょ!今日は天ちゃんいるんで控えとこって思ってましたけど46さんが悩んでいるなら別です!ほら、ひいちゃんもお酒飲むで!」
「え、お酒?!」
ひ「そうですね!46さんのために私も普段はあんまり飲まないけど今日は飲みます!」
「え、ちょっと、私はお酒いいかな、」
保「何言ってんですか!お酒飲んだ方が絶対話しやすいと思いますよ!ほらほら飲んで!」
夏「………これ多分大変な事なるで」
天「え?」
夏「今日は夏鈴飲まへんから天一緒にオレンジジュース飲んでよな」
天「うん!」
この時私は夏鈴の言った意味がわからなかっただけど、まさかこんなことになるとは。
先に話しておくと、お酒を飲んだらまんまと相談という話をし始めた46さん。
その内容は、なんともまあ、はい。ラブラブなカップルなら絶対この問題あるだろうなって言うような感じのことでして、この手の相談が苦手な私と夏鈴は端の方でちびちびとオレンジジュースを飲んでいた。
ひかると保乃に関しては、さっきまで由依さんの相談って聞いて沈んでたくせに、今はお酒飲んでるからか大好きな46さんからの相談!って目キラッキラに輝かせて46さんの両隣に座って真剣に話を聞いていた。
で、時を戻して現在。
「ゆいちゃんは私なんかより玲ちゃんとか瞳月ちゃんの方が好きなんだっ、きっとわたしの事なんて仲良い同期ぐらいにしかおもってないんだよ!」
保「いやそれはないと思います!!ゆいぽんさんはめちゃくちゃに46さんの事大好きだと思いますよ!ね!ひいちゃん!!」
ひ「う、うん!!由依さん普段から46さんの事ばっかり見てますし、46さん好きオーラ半端ないし、その2人の方が好きとかは絶対絶対ありえないです!」
「でも、でも!玲ちゃんとは2人でSHOWROOMやったり、ファンの人からは夫婦とか嫁とか言われてるし!瞳月ちゃんの事だって呼び捨てで呼んだり私の猫ちゃんとか言ってたし……」
保「保乃たちからしたら断然46さんとゆいぽんさんの組み合わせの方が夫婦に見えます!!」
ひ「はい!熟年夫婦感すごいです!!」
はい、見てわかる通り46さんは酔っています。酔って相談という名の由依さんへの惚気を沢山聞かせてくれています。
ひかると保乃なんて腕をロックされて46さんの傍から離れることを許されていません。つまり、46さんの気が済むまでこの状況は続くということ。
天「これいつまで続くんやろな、私そろそろ帰りたい」
夏「な、夏鈴も。しかも相談ってより、ただただ46さんが由依さんに懐いてる子たちに嫉妬してるっていうだけの話やし。」
天「なぁ、これお酒飲まん方がよかったんやない?」
夏「夏鈴もそう思うで。46さんお酒強い方じゃない〜って前言ってし。だから多分今酔っとるんやろな〜」
天「へ〜46さんってお酒弱いんや……ってか、夏鈴!あれ!」
夏「……あちゃ。天、由依さん呼んだ方がええかも」
天「せやな、すぐ呼ぶわ!」
酔って嫉妬話の止まらない46さんは、話を真剣に聞いてくれる保乃とひかるに気分が上がったのか、保乃の上に跨って対面で座り出してしまった。
保乃顔真っ赤やし、そもそもあの二人は46さんの事恋愛として好きやし、このままほっとくのは不味いことになりそう。
ということで、私、由依さんを召喚します。
────────────────
由依side
運「お客さん着きましたよ〜」
「お会計カードでお願いします!」
運「はい。これをこうして………はい、完了です。じゃあありがとうございました〜」
由「ありがとうございます!」
タクシーを飛び降り、エントランスをくぐって46の部屋まで一目散に走る。
正月早々こんな全力で走るなんて、この歳じゃ少しきつい。でも46のため、わたし全力でかけつけるよ。
「はぁ、はぁ、はぁ、」
やっぱり46さん大好きの会なんて開かせるんじゃなかった、46を無理にでも私の家に来させるんだった。
そんな後悔してももう遅いけど、今から知る事によってはそこにいるメンバー達全員を八つ裂きにしてしまうかもしれない。まあ大体事の犯人はひかると保乃だろうけど。
そんな予想しながら46の部屋へと入っていけば、そこには──────
由「はぁ、はぁ、はぁ、46!!!………………って、は………?」
保「!?!!由依さん!!?」
ひ「え、なんで由依さんが居ると?!!」
私が想像していたような46がひかる達から襲われそうになっているとかではなく。
まるで真逆の、やたらテンションの高そうな46が保乃にベタベタとくっついて、いやくっついてと言うか、保乃の上に対面でニコニコと座っている。そして保乃の隣にいるひかると手を繋いでいる。しかも見た感じ指どうし絡まってるし。
由「…………」
いや、まさかなとは思ったけど、そのまさかじゃなくて本当に良かったけど。
これはこれで、私からしたら結構最悪な状況。
忘れてたけど46は2人のこと、特に保乃の事が大好きだから。だから、今見てるあの2人の様子に、言い表せないほどの黒い感情が湧き上がってくる。
天「やばいやばい、由依さん今すぐにでも手出そう……」
夏「どないしよ、とりあえずあの二人連れて帰らなきゃよな……」
何だか横の方で2人が怯えてるけどそんなの構ってられない。今すぐにでも保乃から46を離さないと。
由「ほら46、保乃の上から降りて。こっちおいで。」
「んぇ?あ!由依ちゃんだぁ〜〜へへっ、どうしてここに居るの〜〜?」
由「どうしてって……って、うわお酒くさっ、」
「んへへ〜」
なんだこれ、目の前にいる46がとてつもなくお酒くさい。天ちゃん居るからお酒は飲まないって思ってたのに、何で飲んだの?しかもここまで酔っ払うほど。
由「ほら早くおいで、私とぎゅーしよ」
本当は今の46に優しくなんてしてる余裕ないけど、保乃から46を取り返すために頑張って冷静に優しく接する。
「!!ん!由依ちゃんとぎゅーする!」
ギュッ!
由「おわっ、勢いつよ、」
保「あぁ46さんが………」
由「あ?」
保「っ!な、なんでもないです〜」
とりあえず、46の事は取り返し完了……っ、最悪、保乃の香水の匂いついてる。なに、そんなに匂いが移るほど長くくっついてたの?……あームカつく。マジでムカつく。
「へへっ、由依ちゃんだぁ、由依ちゃんいい匂い」
由「っ…かわいい……」
っ、ムカつくけど、酔ってる46が可愛すぎる。
って、その前にここにいるのは私と46だけじゃないんだ。
由「みんなごめんね。あとは私が面倒見るからもう帰っていいよ」
天「はーい、じゃあお願いします」
夏「保乃ひかる、帰ろっか」
ひ「えーーーまだ帰りたくない!」
保「保乃も帰りたない!まだ46さんといる!」
天「ほらほらそう言わずに怖い狂犬が出る前にみんなで帰るで〜〜」
由「………、」
保「!!!か、帰るでみんな!」
ひ「よし帰ろう!!」
天ちゃんの言ってる事にちょっとイラッとしたけど、その発言で駄々こねてた保乃とひかるは速やかに帰って行った。……腑に落ちないけど天ちゃんに感謝。あと夏鈴ちゃんは普通に感謝。
………さてと。
由「………… 46。」
「ん?由依ちゃんこわいお顔してどうしたの?」
酔って可愛すぎる46を存分に堪能したいけど、それ以上に私いま怒ってる。
由「あのさ、46は誰の彼女?誰のもの?」
「?? そんなの由依ちゃんの彼女だし由依ちゃんのものだよ?」
由「うん、そうだよね。ならどうして保乃とひかるにあんな行動とってたの?」
酔ってるからまともに会話出来ないかなって思ったけど全然会話できるみたい。よかった。
なら話は早い。なんであんな状況になってたのか理由を問いたださないと。でなきゃ多分わたしこのイライラ抑えられない。
「あんな行動……?あっ!もしかして今私が由依ちゃんの上に座ってるみたいな行動のこと?」
由「うん、そうだよ。どうして保乃の上に座ってたの?」
「んーーと、へへっ、保乃ちゃんが優しかったから!」
由「………は?」
「私の相談事を真剣に聞いてくれてたから、んーと、そしたら嬉しくて気づいたら上に座ってた!えへへ。」
由「…………」
あーーこれ無理だわ。46全然まともじゃないし思ったよりもめちゃくちゃに酔ってる。
てか気づいたら保乃の上座ってたとか、なに、ふざけてんの?酔ってたら何でも許されるわけ?私が悲しむとか傷つくって、少しでも私の事頭に過ぎらなかったわけ?
っ、あーーーーむかつくむかつく。
「ん、由依ちゃんこわいお顔しないの。ほらにこーってして?にこーーっ」
そう言いながら私の口角を両手で上げてくる46。
だけど、ごめん。今のわたしそんな酔っ払いの戯言に付き合ってあげられるほど余裕ないんだわ。
……パシっ
「っ!ゆい、ちゃん……?」
由「………ふざけんな。っ、はぁぁ………全部46が悪いんだからね、」
だからか、無意識に私に触れている46の手を振り払ってしまった。でもさっきも言ったけど今の私にはそんなの気にしてる余裕ない。今すぐ私の46だって印をこの身体に刻み込みたくて仕方がない。
──────ドサッ
「?!」
後ろのソファーに46を押し倒してその上に覆い被さる。
由「……私の彼女って分かってながらも他の奴にあんな事するんだから、少し躾が必要かもね」
「っ、躾って……?」
由「そのまんまの意味。46は私のなの、私以外にあんなことするなんて許せない。だから今からそれを全部身体に教えてあげる。」
「っ!!」
そのままキスをして46の服を脱がそうとした。だけど、脱がそうとしたってだけで、その先は出来なかった。
なぜなら。
「っ、そんなの由依ちゃんだって……っ」
由「なんか言った?………って…っ、うわ!!!!」
クルっ………ドサッ
「っ、そんなの由依ちゃんだって同じじゃん!!」
由「…は……?」
なぜなら、私が上で押し倒していたはずなのに、46が急に睨むようにして体勢を逆にしてきたから。
「…っ、私だけが悪いんじゃないし、由依ちゃんだって悪いところあるのに……っ、」
由「ッ?!!!」
そして、そのままキスをされた。
…っ、初めて46からのキス………
さっきまでムカついてイライラして仕方がなかったのに、今は目の前で必死に縋るようにキスをしてくる46で頭がいっぱい。
「ッ、んはっ、玲ちゃんとばっか、一緒に居ないでよ……ッ、」
由「…んっ……っぁ……」
「っ、夫婦なんて、言われないでよ……チュッ……んッ…由依ちゃんの嫁は私だけでいいのに……っ、!」
由「っ、46、?」
キスをしながら時々切なそうにそう呟く46。
「っ、瞳月ちゃんに、ッん、言ってた私の猫ちゃんってなに……はァっ…ッ…私と付き合ってるのに…ッ…意味わかんない……!」
由「っ、」
待って、さっきから46は何を言ってるの……?玲とばっかりいないでとか、嫁は私だけとか、瞳月の事とか…………
「っ、私以外に、好きになられないでよ……!」
由「!!!!!」
っ、なに、それ………。
っ!!!!!
まさか、
“玲ちゃんとばっか一緒にいないで……”
“由依ちゃんの嫁は私だけでいいのに”
“私以外に、好きになられないで”
もしかし、もしかしてだけど、これって全部、嫉妬……、?
っ、嘘、46が私に嫉妬……っ、やばっ、
この酔い様、そしてこの行動、発言。
その全てから嫉妬と理解した途端、信じられないほどドキドキして心臓が早くなって。
っ、今すぐ46に確認したい。
こんな熱烈にキスしてくれてるのに申し訳ないけど、一旦顔を逸らしてキスを止める。そうすれば、46は悲しそうに眉を下げてまた私に睨みをきかせてくる。
「っ、何で顔そっちにやるの、私とキスするの嫌なの?」
由「っ、ちがうから、キスはまた後でしよ。その前に確認したいことが出来たの」
「??確認したいこと……?なに?」
由「あのさ、違ってたら恥ずかしいんだけど、46、嫉妬、してるの……?」
「!!!!!」
………これは図星の顔だ。
うわぁ、まじか……、そっかそっか、46が私に嫉妬か………んんんん、やばい、頭おかしくなりそう。
「だったら、なに……」
由「え?」
「確かに嫉妬してたよ、悪い?でも、それは全部由依ちゃんがみんなから沢山好かれすぎてるからで……由依ちゃんは私のことが好きなんでしょ…?それなのに、色んな子にモテたりして……怒ってるのは私の方なんだから!」
由「…………」
「ねえ、ちゃんと聞いてるn………んむっ?!」
由「んッ、」
もっと私への愛を紡いでくれるこの可愛い口を自由にしてあげていたかったけど、そんなに私はいい子じゃないから。
「ッ、んっ、、ふぁ……ッ…ゆ、いちゃ……」
保乃やひかるにあんな事したのはムカついたけどもういい。嫉妬なんかどっかいった。
その代わり46を愛したい気持ちで胸がいっぱいだ。
由「んっ、ふ、チュッ……」
「ッんぁ……っん………ッ…」
………このまま事に進んでもいいけど……。
いい子ではないけど、こんな成り行きで抱くほど欲に忠実ではない。まだ我慢する。それに46だって酔ってるし。
だからというのも何だけど、その分46からの愛が欲しい。好きって言ってほしい。もっと沢山嫉妬したとかの話を教えてほしい。
もっともっと沢山、もう何も考えられる余裕なんてないほどに、私だけで頭いっぱいになってほしい。
そんな想いが伝わるように、上に覆いかぶさっている46を抱き締めて、このキスで最後って合図にもう一回だけ口付ける。
由「んッ……」
「ッ、ぷはっ……はぁ、はぁ、はぁ、…」
由「ふふっ、息きれてるの?」
「はぁ、はぁ、由依ちゃんのキスが長いからじゃんっ……」
由「んふふ、ごめんごめん。でも嫉妬してくれてたのが嬉しくてつい。」
「っ、こんな感情嬉しくないでしょ、」
由「ううん、嬉しいよ。あ、ほら伝わってるでしょ?私の心臓今まででいちばん早くない?」
─────ドクンッドクンッドクンッドクンッ
「………確かに早いかも、」
由「でしょ? それくらい嫉妬してくれたのが嬉しいの」
多分今のわたしの脈とったらギネス記録出せるかもってぐらい早く脈打ってると思う。
「っ、でも、嫉妬はされた方は嬉しいかもしれないけど、する方は苦しいんだよ……泣きたくて辛くて……でも迷惑かけたくなくて………」
そう言って泣きそうなのか私の胸に顔を埋め強く抱きついてくる46。
由「泣いてるの?」
「っ、泣いてない……」
由「ふふっ嘘だ。胸のところ暖かくなってるから絶対泣いてるでしょ。」
「っっ、うるさい、もう今はほっといてよ、」
由「えー、どうしよっかな〜〜」
泣いてるのが私への想いからだって思うと、この一つ一つの涙さえも愛おしく感じる。
でもね、46。私もその気持ち分かるよ。泣いちゃうぐらい苦しいって気持ちわかる。だってまさにさっき同じような気持ちになったから。
由「ねえ46?そのまま聞いてほしいんだけどさ、」
「っ、なに、、」
由「私さっき怒ってたじゃん?」
「っ、うん、すごい怒ってた、、」
由「ふふっ、ね。すごい怒ってた。でもそれは、46が普段私にしか見せないような可愛い事を保乃とひかるにしてたから怒ってたの。」
「…………」
由「46は私の彼女なのに、私のものなのに〜って、すっごくイライラして泣きそうになった。」
「っ、ごめん………」
私の怒ってた理由が同じ嫉妬って分かってくれたのかごめんって言ってくれる46。
由「んふふ、うん。今日はもう許してあげるけど、そうだなぁ、また同じこと他の奴にしたら次は許さいないよ?」
「っ、嫉妬する人の気持ちが分かったから、もうしないよ……」
由「ふふっうん、ありがとう。私も今度から46の事悲しませないように気をつける。」
「ん、そうしてくれると私も嬉しい…………」
…………何かよく分かんないけど幸せ。
思い描いていた今日の過ごし方と大きく予定が狂っちゃったけど、これはこれで幸せだからいっか。初めてあんな熱烈に46からキスして貰えたし、嫉妬されてたなんて嬉しいこともしれちゃったし。
喧嘩っぽくなっちゃったけど、これでもう仲直り。
さぁ、今からなにしよっかな。
もう遅い時間だけど明日もお休みだし、せっかくのお泊まりだし。
由「ねえ、46………って、ふはっ、嘘でしょ、」
今から何する?って聞きたかったのに、46はもうスヤスヤと夢の中へ意識を飛ばしちゃったみたい。
「すぅ……すぅ……………zzzzz」
由「なーんで今のタイミングで寝ちゃうかなぁ……笑」
そういえば46ってお酒飲むと寝ちゃうタイプなんだっけ、んーーてことはもうこのまま朝まで起きないパターンだろうなぁ。
本当は映画見たりもっとおしゃべりしたかったけど、全部明日やればいっか。
由「………………私も寝るか、」
どうせこの体勢のままできることないし。それにこんなにくっついて一緒に寝られるなんて、同棲してる訳じゃないから滅多にないし。
由「……おやすみ、46。」
また明日、嫉妬した話たくさん聞かせてね。
終わり。
〜おまけ〜
由「こばやし、さくら……っと、はい、これあげる」
「ん?なにこれ?」
由「んー?46は私の嫁だ〜って印?」
「っ!!// こ、これは恥ずかしくて付けられません!!」
由「え、なんでさ!昨日は由依ちゃんの嫁は私だけでいいのに!とか言ってくれてたじゃん!」
「っ〜〜…/// 昨日のことは覚えてないんだから言わないでよ!」
由「ちぇ、そんなのズルいじゃん、私は鮮明に覚えてるのに〜」
なんとまあ。あんなに甘々な時間を共にしたというのに、酔っていて昨日の記憶がないという46。
悲しいし、ふざけるなーーって思うけど、まあこれもこれでいい思い出になるかな。
思い返せば昨日の46は………ふふっ、酔ったらあんなに積極的になるだなんて…………長年一緒にいたけど初知り46だったな。
由「とりあえず虫除けとしてこれは身につけといてね!」
「なっ!スマホに貼らないでよ!って、これ中々取れないやつだし!もう〜由依ちゃんの馬鹿!」
由「馬鹿でも何でも言ってくださーい、こばやしさくらさーん。」
「っっ〜〜…///」
おしまい。