小林由依
夢主名前
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由依side
「あの由依ちゃん、今ちょっといい……?」
由「ん、46?別に大丈夫だけど、」
「あのね、相談があるんだけどね────」
なんて、珍しく46から相談があるって言われて今その最中なわけだけど。
これはなんなんだろ。何かの嫌がらせ?それとも罰?私何か悪いことしちゃったのかな。
そう思っちゃうほどに、46からの相談内容は私にとって、とても残酷なものだった。
「……あのね、私ずっと好きな人がいるんだけどね、」
由「…………………ん?え、好きな人?」
「うん……好きな、人、」
え、待って、46に好きな人いるとか全然知らなかったんだけど。てか何ならそういうのは興味ないと思ってたし。なんか気分悪くなってきたかも。
由「…………そ、そっか………………ん、それで?」
「もうその人を好きになって4年5年になるんだけど、全然アピールとか出来てなくて、」
4年5年ながっ。いや私は初期から46のこと好きだから私の方が歴は長いけど。え、てことはその期間なら私たちもうアイドル活動始めてるし、なんなら2期生たちと出会った時と同じぐらいの時期…………もしかしてメンバーの誰か?それとも加入前に好きになった人……?いや、その時期の可能性からして2期生?ひかる?それとも保乃?
どれにしても、46の好きな人が “私じゃない” ってことは確実。
その現実にすごく胸がギュッて締め付けられて苦しくて、なんて言ったらいいんだろ。心に大きく穴が空いたみたいに寂しい気持ち、みたいな。多分46を誰にも取られたくないって気持ちからそう感じてるんだろうな。
「でもね、そろそろ本当に行動起こさないと、後ちょっとでその人と今みたいに簡単に会える機会がもうなくなっちゃうの。今は毎日のように会えてるけど、もう、できないの…………」
酷く悲しそうな表情で、でも好きな人を思い浮かべているのか愛おしそうにそう言う46。
そんな46に、その人じゃなくて私にしなよって言いたくなる。
好きな人が好きな人を想ってしている愛おしそうな表情なんて誰が見たいんだ。私は見たくない。今の状況は相談されてるから逃げ場はないんだけど、この場じゃなかったら絶対トイレとかに逃げてた。
ん?てか毎日のように会ってるって言った?…………あぁ、これ確信ついちゃうかも。てかほぼ100%そうだわ。46の好きな人絶対メンバーの誰かじゃん。
あぁ、鬱になりそう。
この話を聞いたあと普段の46を思い返せば、46の好きな人絶対ひかるか保乃じゃん。それか大穴の夏鈴ちゃん。何気夏鈴ちゃんのこと気にかけてるし、夏鈴ちゃんも46の事すごい好きみたいだし。いや、ひかると保乃も46への愛すごいか。あの2人は普段仲良いのに46の事になるとバチバチするからなぁ。
………………まぁその3人よりも私の方が46への気持ちでかいけどね。
…………はぁ……。
てか、後ちょっとで毎日会えなくなっちゃうってなんだろ。どういう意味? まさか46も卒業するってこと? なんだ、ならさっきの3人のどれかと46が毎日会えなくなるの私にとってはいい事じゃん。………………ふっ、わたし性格悪。
だけど、私のこの考えは、この後46が私に言った言葉によって馬鹿な程に間違いだったってことを思い知らされる。
「………………ねえ、由依ちゃん……どうしたら私は由依ちゃんの想い人になれますか……?」
由「………………へ……?」
“どうしたら私は由依ちゃんの想い人になれますか?”
聞き間違いじゃない。肩が触れるほど近く隣同士に座ってるから聞き間違えるはずもない。
確かに46はそう言った。
「っ、わ、私恋愛とか初めてで、アピールとかしたことないから、、どうやったら好きになってもらえるかとか分かんなくて…………だから、こんなの良くないけど、由依ちゃんに直接聞いちゃった……」
由「………………」
“その人を好きになって4年5年になるんだけど、”
“後ちょっとで毎日のように会えなくなっちゃう”
46が私の事好き…………?46の好きな人は私…………?
え、待って、これ嘘じゃない?本当?だとしたらすごいびっくり、え、嬉しすぎんだけど。
確かに私と46がよく一緒にいるようになったのって、5年ぐらい前のグループが傾き始めた時…………代理センターとか増えて辛かった時に、ずっと46だけは私の傍で一緒に戦ってくれてたんだよね。大好きな46が隣に居てくれたから、私はあの時期を乗り越えられたと言っても過言じゃない。
「っ、ごめん、やっぱりびっくりさせちゃったよね……こんなこと言ってごめんね……」
その46の言葉で過去を思い出してる自分の世界からこっちに引き戻される。
由「っ!ごめん!昔のこと思い出してただけだから。びっくりはしたけど謝らないで?」
「…昔のこと…………?」
由「うん、46がさっき4年5年前から好きって言ってたからどんな時期だったけなって。」
「……欅が上手くいかなくなった時だよ、」
由「うん、私たちが一緒に居るようになったのってその時ぐらいからだもんね」
「うん……あの時に私は由依ちゃんの事好きになったの。」
あの時の私に感謝。でもなんで好きになってくれたんだろ。あの時って私あんまりいい感じじゃなかったと思う。
それが通じたのか、
「ふふっ、なんでその時?って顔してるね。でもね、私はあの時好きになったの。」
「みんなの前では理佐ちゃんと一緒に最前を走ってグループを守ってくれてたけど、ある時のレッスン終わり、忘れた荷物を取りに行こうと思ったら由依ちゃんが1人だけ残ってたの。泣きながら1人でガラスを割れを踊ってた。」
………………確かにそんな日もあった。
紅白出場できるってなったけど、平手がでれるか分かんなかったから、もしもの時のためにってことでセンターver.を練習してた。けど、あまりにも大きすぎるプレッシャーに怖くて、辛くて。そんな怖さから逃げたくて、がむしゃらに踊り倒してた。まさかそれを46に見られてたなんて気づきもしなかったけど。
「…………その時に分かったの。由依ちゃんもちゃんと人間なんだって」
由「……ふっ、なにそれ、」
こんな真面目な話の中でも普段の46の絶妙な天然さが出てて、この場に似つかわしくないけど笑っちゃう。
「もうっ、笑わないでよ。笑」
「でね、みんなの前では強く居てくれてたけど、本当は傷ついたりしてるんだって、その由依ちゃんを見て気づいたんだ。そしたら無意識に、由依ちゃんを支えたいって、私が由依ちゃんに襲う負の感情から盾になって守ってあげたいって、思ったの。だからずっと由依ちゃんの傍を離れなかった。」
“ふふっ、そしたらいつの間にか由依ちゃんに恋しちゃった。”
由「っ、」
あの時の事を知れた事に喜びもあるけど、それ以上に、顔を赤く染めてさっき同様愛おしい表情をしている今の46に胸がいっぱいになる。
私の事が好きって分かっちゃったから、その表情の先にいるのは私だって知っちゃったから。
「って、いつの間にか話から逸れちゃった…………話戻すけど、由依ちゃんに好きになってもらうにはどうしたらいいと思う……?」
さっきまでは決していいとは言えない昔を楽しそうに思い出してたくせに、今度は相談し始めた時と同じように不安そうにそう聞いてくる。
………… 46は馬鹿だな。私はとうの昔から46の事好きだって言うのに、そんな振られることを心配して不安そうにして。
でも安心して?私だって46の事好きだから。なんなら46よりずっと前から好きなんだから。
それを不安そうにしている愛おしいこの子に伝える。
由「46。アピールする必要なんてないよ、どうやって好きになって貰おうとかも考えなくていい。だって、私も46の事が好きだから。」
「……………………え、…………え?!!」
由「いやそんな驚かなくても笑」
ほんと、リアクション芸?って程驚いてるからウケる。まあその気持ち分からなくもないよ。
「え、だって、由依ちゃんが私の事好き……?え、待って、信じられないんですけど、、」
由「ふふっ、信じてよ。なんならキスしちゃう?そしたら信じられると思うよ?」
「っ、そ、それは今はまだちょっと………///」
ちぇ、キスしちゃダメなのか。ちょっと残念。でも無理強いは絶対したくないから、46のペースでゆっくりしていけばいっか。
あ、でもその前にちゃんと付き合ってって告白しないと。
そう思って、いざ告白しようと意気込めば、
「え、えっと、、じゃ、じゃあ、私の相談は以上なので……この辺で私はひかるちゃん達の元へとお暇させてもらおうかな…………」
なんて言いながら席を立とうとする。
由「ん、待て待て待て待て。」
「…………?」
由「いや?浮かべてんじゃないよ。これで話終わりなわけないでしょ。」
「え……?」
いや本当に待ってよ。普通さ両想いって分かったらその先の関係に進むんじゃないの?みんながみんなそうかは分かんないけど、私は進みたい派。46を私の彼女にしたい。
無垢すぎる46にはその考えがなかったのかな。両想いって分かっただけで満足してそうだし、うん、私がこれから教えていかなくちゃだな。
由「46。私たちは両想い。私は46が好きで、46も私が好き。だからさ、私たち恋人同士になりたいなって思うんだけど、どうかな」
「へ………ゆ、由依ちゃんと恋人……?」
由「そう。私と恋人。」
「え……いい、の……?」
由「いいのも何も、両想いって分かったんだもん付き合いたいよ。私だけの46にしたい。」
「っ………///」
由「……ねぇすぐ顔赤くなっちゃうんだね。可愛い、」
「っ、ちょっと今は何も喋んないで………///」
恋愛とか初めてって言ってたから、きっとこの46を知ってるのはこの世界で私だけ。この先知るのも私だけ。
由「なんでよ、46の事好きだから喋んないでなんて無理なお願い。で、私と付き合ってくれる?彼女になってくれる?」
「…っ…う、うん……由依ちゃんの彼女、なりたい、です………///」
その言葉で結ばれた私たちの恋。
この瞬間から私たちは恋人。46は私の彼女。
………………うわ、やばい。どうしよ、なんとも言えない幸福感。嬉しすぎる。にやけちゃいそう。
「えっと……じゃ、じゃあ私保乃ちゃんのとこに行くね、///」
そう言って46またこの場を離れようとする。
由「え、なんでよ。ここに居たらいいじゃん。」
だから、すかさず46の手を掴んで、この場から離れられないように私の手と絡める。
「っ、、私死んじゃいそう、だから…………」
多分、というか絶対46の事だからその理由は恥ずかしいからとかでしょ。だけどごめんね。私はこの手を離すつもりないから、保乃のとこには行かせないよ。あ、でも大丈夫、安心して。私がいる限り死ぬことはないから。
由「だーめ。46は死なないし、せっかく好きな人と付き合えたんだもん、のこのこと他の人のとこなんか行かせないよ。ずっと私の隣に居なくちゃダメ。」
「っ……///…な、なんか由依ちゃん、甘すぎない……?」
…………甘すぎ?そうかな?私としては普通なつもりなんだけど、46からしたらそう感じるほどに甘いのかな。
でも、まあ。
由「…………これからもっともっと甘くなるから、この私に慣れてね」
「っ〜〜そんなの絶対無理だよ〜……………///」
由「ふふっ、」
……………………とか言いつつ、私もこんなすぐ顔真っ赤にして照れる46無理…………可愛すぎるじゃん……抱き締めるぐらいならしてもいいよね……?
───ギュッ。
「?!?!?!!!」
由「おぉ、心臓バクバクすご。笑」
「え、待って待って待って、私本当に死んじゃうって、」
由「だから死なないから、大丈夫大丈夫。好きが溢れて苦しいの、これ以上は何もしないから抱き締めるぐらい許して。」
「っーーーーー…///」
…………あぁ、好き。好きすぎるよ、46。これからゆっくりだと思うけど、時には我慢きかなくなっちゃう時もあるかもだけど、私たちなりに、私たちらしく、ゆっくりゆっくりこの恋を歩んでいこうね。
「うぅ、やばい……由依ちゃん、も、もう離して……………///」
由「ばーか、離さないってば、諦めてくださーい」
「うぅぅぅ……………///」
おわり。
〜おまけ〜
保「やばい、保乃泣きそうなんやけど」
ひ「分かる、私もやけ」
夏「夏鈴も。」
天「いや待って、あの2人が両想いなんてみんな暗黙の了解で分かってたことやん」
保「それでもくっつかないようにって頑張ってアピールしてたんやん!!」
ひ「うぅぅ、46さん〜〜なんでですかぁぁ………」
夏「……グスッ……夏鈴もう櫻坂やめる……」
天「いやいやいやいや!!それはやめて?!夏鈴居なくなったら私無理だから!!」
松「あの2人ここが楽屋だってこと気づいてないんですかね」
冬「いやゆいぽんは気づいてるだろうけど、あの3人への当てつけ的な感じだと思うよ」
松「なるほど……なんて残酷な………さすが元狂犬ですね……」
由「まつりなんか言った〜?」
松「な、なんでもないですっ!!!!」
冬「ぷふっ」
松「なんで私の言葉だけ聞こえてんのよ…………」
この日を気に、46がとても幸せそうなにしているものだから、森田村はちょびっとだけ46離れをし、何故か夏鈴ちゃんは天ちゃんといい感じになるのでした。
おしまい。
「あの由依ちゃん、今ちょっといい……?」
由「ん、46?別に大丈夫だけど、」
「あのね、相談があるんだけどね────」
なんて、珍しく46から相談があるって言われて今その最中なわけだけど。
これはなんなんだろ。何かの嫌がらせ?それとも罰?私何か悪いことしちゃったのかな。
そう思っちゃうほどに、46からの相談内容は私にとって、とても残酷なものだった。
「……あのね、私ずっと好きな人がいるんだけどね、」
由「…………………ん?え、好きな人?」
「うん……好きな、人、」
え、待って、46に好きな人いるとか全然知らなかったんだけど。てか何ならそういうのは興味ないと思ってたし。なんか気分悪くなってきたかも。
由「…………そ、そっか………………ん、それで?」
「もうその人を好きになって4年5年になるんだけど、全然アピールとか出来てなくて、」
4年5年ながっ。いや私は初期から46のこと好きだから私の方が歴は長いけど。え、てことはその期間なら私たちもうアイドル活動始めてるし、なんなら2期生たちと出会った時と同じぐらいの時期…………もしかしてメンバーの誰か?それとも加入前に好きになった人……?いや、その時期の可能性からして2期生?ひかる?それとも保乃?
どれにしても、46の好きな人が “私じゃない” ってことは確実。
その現実にすごく胸がギュッて締め付けられて苦しくて、なんて言ったらいいんだろ。心に大きく穴が空いたみたいに寂しい気持ち、みたいな。多分46を誰にも取られたくないって気持ちからそう感じてるんだろうな。
「でもね、そろそろ本当に行動起こさないと、後ちょっとでその人と今みたいに簡単に会える機会がもうなくなっちゃうの。今は毎日のように会えてるけど、もう、できないの…………」
酷く悲しそうな表情で、でも好きな人を思い浮かべているのか愛おしそうにそう言う46。
そんな46に、その人じゃなくて私にしなよって言いたくなる。
好きな人が好きな人を想ってしている愛おしそうな表情なんて誰が見たいんだ。私は見たくない。今の状況は相談されてるから逃げ場はないんだけど、この場じゃなかったら絶対トイレとかに逃げてた。
ん?てか毎日のように会ってるって言った?…………あぁ、これ確信ついちゃうかも。てかほぼ100%そうだわ。46の好きな人絶対メンバーの誰かじゃん。
あぁ、鬱になりそう。
この話を聞いたあと普段の46を思い返せば、46の好きな人絶対ひかるか保乃じゃん。それか大穴の夏鈴ちゃん。何気夏鈴ちゃんのこと気にかけてるし、夏鈴ちゃんも46の事すごい好きみたいだし。いや、ひかると保乃も46への愛すごいか。あの2人は普段仲良いのに46の事になるとバチバチするからなぁ。
………………まぁその3人よりも私の方が46への気持ちでかいけどね。
…………はぁ……。
てか、後ちょっとで毎日会えなくなっちゃうってなんだろ。どういう意味? まさか46も卒業するってこと? なんだ、ならさっきの3人のどれかと46が毎日会えなくなるの私にとってはいい事じゃん。………………ふっ、わたし性格悪。
だけど、私のこの考えは、この後46が私に言った言葉によって馬鹿な程に間違いだったってことを思い知らされる。
「………………ねえ、由依ちゃん……どうしたら私は由依ちゃんの想い人になれますか……?」
由「………………へ……?」
“どうしたら私は由依ちゃんの想い人になれますか?”
聞き間違いじゃない。肩が触れるほど近く隣同士に座ってるから聞き間違えるはずもない。
確かに46はそう言った。
「っ、わ、私恋愛とか初めてで、アピールとかしたことないから、、どうやったら好きになってもらえるかとか分かんなくて…………だから、こんなの良くないけど、由依ちゃんに直接聞いちゃった……」
由「………………」
“その人を好きになって4年5年になるんだけど、”
“後ちょっとで毎日のように会えなくなっちゃう”
46が私の事好き…………?46の好きな人は私…………?
え、待って、これ嘘じゃない?本当?だとしたらすごいびっくり、え、嬉しすぎんだけど。
確かに私と46がよく一緒にいるようになったのって、5年ぐらい前のグループが傾き始めた時…………代理センターとか増えて辛かった時に、ずっと46だけは私の傍で一緒に戦ってくれてたんだよね。大好きな46が隣に居てくれたから、私はあの時期を乗り越えられたと言っても過言じゃない。
「っ、ごめん、やっぱりびっくりさせちゃったよね……こんなこと言ってごめんね……」
その46の言葉で過去を思い出してる自分の世界からこっちに引き戻される。
由「っ!ごめん!昔のこと思い出してただけだから。びっくりはしたけど謝らないで?」
「…昔のこと…………?」
由「うん、46がさっき4年5年前から好きって言ってたからどんな時期だったけなって。」
「……欅が上手くいかなくなった時だよ、」
由「うん、私たちが一緒に居るようになったのってその時ぐらいからだもんね」
「うん……あの時に私は由依ちゃんの事好きになったの。」
あの時の私に感謝。でもなんで好きになってくれたんだろ。あの時って私あんまりいい感じじゃなかったと思う。
それが通じたのか、
「ふふっ、なんでその時?って顔してるね。でもね、私はあの時好きになったの。」
「みんなの前では理佐ちゃんと一緒に最前を走ってグループを守ってくれてたけど、ある時のレッスン終わり、忘れた荷物を取りに行こうと思ったら由依ちゃんが1人だけ残ってたの。泣きながら1人でガラスを割れを踊ってた。」
………………確かにそんな日もあった。
紅白出場できるってなったけど、平手がでれるか分かんなかったから、もしもの時のためにってことでセンターver.を練習してた。けど、あまりにも大きすぎるプレッシャーに怖くて、辛くて。そんな怖さから逃げたくて、がむしゃらに踊り倒してた。まさかそれを46に見られてたなんて気づきもしなかったけど。
「…………その時に分かったの。由依ちゃんもちゃんと人間なんだって」
由「……ふっ、なにそれ、」
こんな真面目な話の中でも普段の46の絶妙な天然さが出てて、この場に似つかわしくないけど笑っちゃう。
「もうっ、笑わないでよ。笑」
「でね、みんなの前では強く居てくれてたけど、本当は傷ついたりしてるんだって、その由依ちゃんを見て気づいたんだ。そしたら無意識に、由依ちゃんを支えたいって、私が由依ちゃんに襲う負の感情から盾になって守ってあげたいって、思ったの。だからずっと由依ちゃんの傍を離れなかった。」
“ふふっ、そしたらいつの間にか由依ちゃんに恋しちゃった。”
由「っ、」
あの時の事を知れた事に喜びもあるけど、それ以上に、顔を赤く染めてさっき同様愛おしい表情をしている今の46に胸がいっぱいになる。
私の事が好きって分かっちゃったから、その表情の先にいるのは私だって知っちゃったから。
「って、いつの間にか話から逸れちゃった…………話戻すけど、由依ちゃんに好きになってもらうにはどうしたらいいと思う……?」
さっきまでは決していいとは言えない昔を楽しそうに思い出してたくせに、今度は相談し始めた時と同じように不安そうにそう聞いてくる。
………… 46は馬鹿だな。私はとうの昔から46の事好きだって言うのに、そんな振られることを心配して不安そうにして。
でも安心して?私だって46の事好きだから。なんなら46よりずっと前から好きなんだから。
それを不安そうにしている愛おしいこの子に伝える。
由「46。アピールする必要なんてないよ、どうやって好きになって貰おうとかも考えなくていい。だって、私も46の事が好きだから。」
「……………………え、…………え?!!」
由「いやそんな驚かなくても笑」
ほんと、リアクション芸?って程驚いてるからウケる。まあその気持ち分からなくもないよ。
「え、だって、由依ちゃんが私の事好き……?え、待って、信じられないんですけど、、」
由「ふふっ、信じてよ。なんならキスしちゃう?そしたら信じられると思うよ?」
「っ、そ、それは今はまだちょっと………///」
ちぇ、キスしちゃダメなのか。ちょっと残念。でも無理強いは絶対したくないから、46のペースでゆっくりしていけばいっか。
あ、でもその前にちゃんと付き合ってって告白しないと。
そう思って、いざ告白しようと意気込めば、
「え、えっと、、じゃ、じゃあ、私の相談は以上なので……この辺で私はひかるちゃん達の元へとお暇させてもらおうかな…………」
なんて言いながら席を立とうとする。
由「ん、待て待て待て待て。」
「…………?」
由「いや?浮かべてんじゃないよ。これで話終わりなわけないでしょ。」
「え……?」
いや本当に待ってよ。普通さ両想いって分かったらその先の関係に進むんじゃないの?みんながみんなそうかは分かんないけど、私は進みたい派。46を私の彼女にしたい。
無垢すぎる46にはその考えがなかったのかな。両想いって分かっただけで満足してそうだし、うん、私がこれから教えていかなくちゃだな。
由「46。私たちは両想い。私は46が好きで、46も私が好き。だからさ、私たち恋人同士になりたいなって思うんだけど、どうかな」
「へ………ゆ、由依ちゃんと恋人……?」
由「そう。私と恋人。」
「え……いい、の……?」
由「いいのも何も、両想いって分かったんだもん付き合いたいよ。私だけの46にしたい。」
「っ………///」
由「……ねぇすぐ顔赤くなっちゃうんだね。可愛い、」
「っ、ちょっと今は何も喋んないで………///」
恋愛とか初めてって言ってたから、きっとこの46を知ってるのはこの世界で私だけ。この先知るのも私だけ。
由「なんでよ、46の事好きだから喋んないでなんて無理なお願い。で、私と付き合ってくれる?彼女になってくれる?」
「…っ…う、うん……由依ちゃんの彼女、なりたい、です………///」
その言葉で結ばれた私たちの恋。
この瞬間から私たちは恋人。46は私の彼女。
………………うわ、やばい。どうしよ、なんとも言えない幸福感。嬉しすぎる。にやけちゃいそう。
「えっと……じゃ、じゃあ私保乃ちゃんのとこに行くね、///」
そう言って46またこの場を離れようとする。
由「え、なんでよ。ここに居たらいいじゃん。」
だから、すかさず46の手を掴んで、この場から離れられないように私の手と絡める。
「っ、、私死んじゃいそう、だから…………」
多分、というか絶対46の事だからその理由は恥ずかしいからとかでしょ。だけどごめんね。私はこの手を離すつもりないから、保乃のとこには行かせないよ。あ、でも大丈夫、安心して。私がいる限り死ぬことはないから。
由「だーめ。46は死なないし、せっかく好きな人と付き合えたんだもん、のこのこと他の人のとこなんか行かせないよ。ずっと私の隣に居なくちゃダメ。」
「っ……///…な、なんか由依ちゃん、甘すぎない……?」
…………甘すぎ?そうかな?私としては普通なつもりなんだけど、46からしたらそう感じるほどに甘いのかな。
でも、まあ。
由「…………これからもっともっと甘くなるから、この私に慣れてね」
「っ〜〜そんなの絶対無理だよ〜……………///」
由「ふふっ、」
……………………とか言いつつ、私もこんなすぐ顔真っ赤にして照れる46無理…………可愛すぎるじゃん……抱き締めるぐらいならしてもいいよね……?
───ギュッ。
「?!?!?!!!」
由「おぉ、心臓バクバクすご。笑」
「え、待って待って待って、私本当に死んじゃうって、」
由「だから死なないから、大丈夫大丈夫。好きが溢れて苦しいの、これ以上は何もしないから抱き締めるぐらい許して。」
「っーーーーー…///」
…………あぁ、好き。好きすぎるよ、46。これからゆっくりだと思うけど、時には我慢きかなくなっちゃう時もあるかもだけど、私たちなりに、私たちらしく、ゆっくりゆっくりこの恋を歩んでいこうね。
「うぅ、やばい……由依ちゃん、も、もう離して……………///」
由「ばーか、離さないってば、諦めてくださーい」
「うぅぅぅ……………///」
おわり。
〜おまけ〜
保「やばい、保乃泣きそうなんやけど」
ひ「分かる、私もやけ」
夏「夏鈴も。」
天「いや待って、あの2人が両想いなんてみんな暗黙の了解で分かってたことやん」
保「それでもくっつかないようにって頑張ってアピールしてたんやん!!」
ひ「うぅぅ、46さん〜〜なんでですかぁぁ………」
夏「……グスッ……夏鈴もう櫻坂やめる……」
天「いやいやいやいや!!それはやめて?!夏鈴居なくなったら私無理だから!!」
松「あの2人ここが楽屋だってこと気づいてないんですかね」
冬「いやゆいぽんは気づいてるだろうけど、あの3人への当てつけ的な感じだと思うよ」
松「なるほど……なんて残酷な………さすが元狂犬ですね……」
由「まつりなんか言った〜?」
松「な、なんでもないですっ!!!!」
冬「ぷふっ」
松「なんで私の言葉だけ聞こえてんのよ…………」
この日を気に、46がとても幸せそうなにしているものだから、森田村はちょびっとだけ46離れをし、何故か夏鈴ちゃんは天ちゃんといい感じになるのでした。
おしまい。