『コーンスープ』/ ko-chan
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「先輩受験大丈夫なんですか?」
「もちろん勉強もするよ、麗結ちゃんとここ来るのを楽しみにさ!」
「先輩もなんかかっこよくなりました?」
「え?俺彼女出来てないよ?」
「そんなこと言われたら私コロッと落ちちゃいますよ」
「...落ちていいよ」
「えっ...?」
「あー!!落ちたくない!ないない!受験生にこんなこと言わせないでって言ったじゃん!」
...勢いよく立ち上がった先輩が私の缶と自分の缶をゴミ箱に入れて戻ってくる。
「帰ろ」って両手を差し伸べてくれてるのは夢じゃないと思う。
両手をぽんっとその手に乗っけてみるとあったかい。
「あ、冷たい!なんでこんなに手冷たいの!」
「心が温かいからですよ」
「俺が冷たいみたいじゃん」
先輩の心が冷たいわけないじゃん。
私の心までこんなにぽかぽかにしてしまう力を持ってるんだから。
膝にかかっている先輩の学ランを落とさないように左手だけを離してそれを掴んで立ち上がる。
あれ?
なんで右手繋いだままにしてんの?
離したっていいはず...
「帰ろっか。駅まで一緒に行くよ。チャリの後ろ乗ってく?」
「乗ってかない...です」
繋いでいる手にぎゅっと力を込める。
「そう?チャリの方が早いよ。めちゃめちゃとばせるし」
あんなことまで言って期待させて何も無いなんてきっとないよね?
「ゆっくり歩いた方がさ...先輩と長くいれるので...」
「はぁー!やっっぱりさらに可愛くなってるね」
「じゃあもう一本コーンスープ買ってく?今度はココアでもいいよ」って暗闇に光ってる自販機を指さしてる。
「いらないです」
先輩がこうやって手を繋いで歩いてくれるなら。
「ま、手繋いでればあったかいもんね」
「えっ...まぁ...」
「俺ってまだ部員?!どうなんだろ」
そんなのなんでもいいよ。
今はまだこれだけでなんにも要らないから。
「ま、いっか。さっみー!まっじで麗結ちゃん風邪ひいちゃうから早く駅行こ!」
片手には自転車。
片手は私の手。
ゆっくりゆっくりこの前と同じ道を2人で歩く。
「先輩学ラン着てないから寒いんですよ」
「麗結ちゃんが持ったままだからじゃん!」
「返したくないです」
「さすがにそれは返して。俺死んじゃう!」
この冬はきっと先輩の笑顔が私をあたためてくれるんだろう。
「もちろん勉強もするよ、麗結ちゃんとここ来るのを楽しみにさ!」
「先輩もなんかかっこよくなりました?」
「え?俺彼女出来てないよ?」
「そんなこと言われたら私コロッと落ちちゃいますよ」
「...落ちていいよ」
「えっ...?」
「あー!!落ちたくない!ないない!受験生にこんなこと言わせないでって言ったじゃん!」
...勢いよく立ち上がった先輩が私の缶と自分の缶をゴミ箱に入れて戻ってくる。
「帰ろ」って両手を差し伸べてくれてるのは夢じゃないと思う。
両手をぽんっとその手に乗っけてみるとあったかい。
「あ、冷たい!なんでこんなに手冷たいの!」
「心が温かいからですよ」
「俺が冷たいみたいじゃん」
先輩の心が冷たいわけないじゃん。
私の心までこんなにぽかぽかにしてしまう力を持ってるんだから。
膝にかかっている先輩の学ランを落とさないように左手だけを離してそれを掴んで立ち上がる。
あれ?
なんで右手繋いだままにしてんの?
離したっていいはず...
「帰ろっか。駅まで一緒に行くよ。チャリの後ろ乗ってく?」
「乗ってかない...です」
繋いでいる手にぎゅっと力を込める。
「そう?チャリの方が早いよ。めちゃめちゃとばせるし」
あんなことまで言って期待させて何も無いなんてきっとないよね?
「ゆっくり歩いた方がさ...先輩と長くいれるので...」
「はぁー!やっっぱりさらに可愛くなってるね」
「じゃあもう一本コーンスープ買ってく?今度はココアでもいいよ」って暗闇に光ってる自販機を指さしてる。
「いらないです」
先輩がこうやって手を繋いで歩いてくれるなら。
「ま、手繋いでればあったかいもんね」
「えっ...まぁ...」
「俺ってまだ部員?!どうなんだろ」
そんなのなんでもいいよ。
今はまだこれだけでなんにも要らないから。
「ま、いっか。さっみー!まっじで麗結ちゃん風邪ひいちゃうから早く駅行こ!」
片手には自転車。
片手は私の手。
ゆっくりゆっくりこの前と同じ道を2人で歩く。
「先輩学ラン着てないから寒いんですよ」
「麗結ちゃんが持ったままだからじゃん!」
「返したくないです」
「さすがにそれは返して。俺死んじゃう!」
この冬はきっと先輩の笑顔が私をあたためてくれるんだろう。