『雪の日』/ mzkm
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
後悔は誰にでもある。
後悔は人生の経験になる。
そんなの分かってる、でも私の後悔はあなたたちとは違う。
....なんで言ってあげられなかったんだろう。
・
・
「え!やだ!いらないいらない彼氏なんて!」
「なんでよ!麗結彼氏いないから紹介しちゃったよ」
22歳の春。
私は友人からある1人の男性を紹介される。
名前を水上颯という、医学生だった。
付き合えたら玉の輿じゃん!という友人と全く乗り気じゃない私の温度差は言わなくても酷いもので、結婚する気もなければ彼氏という存在すら必要なかった私にとってなんの浮かれた話でもなかった。
「はじめまして、水上っていいます」
「はじめまして...」
「うわぁ、可愛い!さすがみーちゃんの友達さん!」
みーちゃんとはきっと友人のこと。
医学生なんて言うからもっと真面目で大人しくて賢すぎる人が来るのかと思ったらイメージとは真逆のキラキラした人懐っこい人が来た。
本当にずっと喋っている。
難しいことばかりじゃない、本当にくだらないこととかテレビのこととか。
「はぁ...麗結さん初めて会ったはずなのにすっごい話しやすい」
「それはよかった...」
「あのさ、麗結さんって彼氏いないんですよね?」
「いないけど私彼氏とか恋とかそういうの全く興味なくて...だから水上さんとも...」
「僕そういう麗結さんに興味があるんだけど」
帰り際、駅のホーム。
彼氏がいないから紹介されたことは聞かされていたからなんとなくこういうことを言われるっていうのは想像がついていた。
こんなにかっこよくてお話も上手、私なんて物知りな水上さんのお話を笑って聞くしかできないのに。
きっともっといい人がいるし、本当に水上さんに心が動かされたとかも全くないし。
「興味...」
「うん、興味。僕と付き合ってください」
「いやだから私...」
「大丈夫。麗結さんに興味を持ってもらてるように僕が何とかするから」
いやそういう事じゃないんだけど。
何を言っても言いくるめられてしまうだろうから、どうやって断ろうか必死でない頭をフル回転させていたら水上さんが乗る予定の電車が入ってくる。
「とりあえず1ヶ月!1ヶ月だけ!ね?」
「えっ...無理だって...」
「じゃあ家ついたら連絡するね!今日はありがとう、麗結ちゃん!」
待って!と手を伸ばした時にはもう電車に乗り込んでいた水上さん。
変な人...1ヶ月付き合うことになっちゃった。
今の私にとって後悔の始まりだった。
後悔は人生の経験になる。
そんなの分かってる、でも私の後悔はあなたたちとは違う。
....なんで言ってあげられなかったんだろう。
・
・
「え!やだ!いらないいらない彼氏なんて!」
「なんでよ!麗結彼氏いないから紹介しちゃったよ」
22歳の春。
私は友人からある1人の男性を紹介される。
名前を水上颯という、医学生だった。
付き合えたら玉の輿じゃん!という友人と全く乗り気じゃない私の温度差は言わなくても酷いもので、結婚する気もなければ彼氏という存在すら必要なかった私にとってなんの浮かれた話でもなかった。
「はじめまして、水上っていいます」
「はじめまして...」
「うわぁ、可愛い!さすがみーちゃんの友達さん!」
みーちゃんとはきっと友人のこと。
医学生なんて言うからもっと真面目で大人しくて賢すぎる人が来るのかと思ったらイメージとは真逆のキラキラした人懐っこい人が来た。
本当にずっと喋っている。
難しいことばかりじゃない、本当にくだらないこととかテレビのこととか。
「はぁ...麗結さん初めて会ったはずなのにすっごい話しやすい」
「それはよかった...」
「あのさ、麗結さんって彼氏いないんですよね?」
「いないけど私彼氏とか恋とかそういうの全く興味なくて...だから水上さんとも...」
「僕そういう麗結さんに興味があるんだけど」
帰り際、駅のホーム。
彼氏がいないから紹介されたことは聞かされていたからなんとなくこういうことを言われるっていうのは想像がついていた。
こんなにかっこよくてお話も上手、私なんて物知りな水上さんのお話を笑って聞くしかできないのに。
きっともっといい人がいるし、本当に水上さんに心が動かされたとかも全くないし。
「興味...」
「うん、興味。僕と付き合ってください」
「いやだから私...」
「大丈夫。麗結さんに興味を持ってもらてるように僕が何とかするから」
いやそういう事じゃないんだけど。
何を言っても言いくるめられてしまうだろうから、どうやって断ろうか必死でない頭をフル回転させていたら水上さんが乗る予定の電車が入ってくる。
「とりあえず1ヶ月!1ヶ月だけ!ね?」
「えっ...無理だって...」
「じゃあ家ついたら連絡するね!今日はありがとう、麗結ちゃん!」
待って!と手を伸ばした時にはもう電車に乗り込んでいた水上さん。
変な人...1ヶ月付き合うことになっちゃった。
今の私にとって後悔の始まりだった。