『はじめの一歩』/ fkr
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日が沈むまであっという間だった。
もう真っ暗な外は海のキラキラがギリギリ見えるくらいになっていた。
「どういうこと?」
「そのままの意味だよ?」
「好きってこと?」
「好きってこと」
「妹として?」
「あー...それ聞かれるの辛いなぁ」
「なんで?」
そう聞いたのに「あ!やばい!時間!あとは車で!」なんて拳くんの言葉に遮られる。
急いで!って行きと言ってることは全く変わらないのに。
拳くんくんの手は私の手をぎゅっと握ってる。
私、拳くんに...告白されたんだ。
「お花綺麗...」
これは夢?ドクドクとうるさい胸を沈めるために話をそらす。
その作戦はすぐに失敗して「妹としてじゃないよ、ちゃんと女性として」という拳くんのさっきの返事にまたドクドクが加速した。
「やばいなぁ...間に合うかな。ごめん」
「...私今それどころじゃないんだけど...」
「二次会は大事だよ、楽しいもん」
「そういう事じゃなくて...」
私ちゃんと返事してない。
拳くんの告白に返事をできるのが私なんだ。
どうしよう、なんて言うのが正解?
「あの...私...」
「ん?」
「拳くんのことお兄ちゃんだと思ってて」
「あはは、そりゃそうだ。俺なんておじさんだよね」
「拳くんも妹って...言ってたから...」
なんでだろう。
今日はたくさんの笑顔に囲まれて、おめでとうおめでとうと言われて幸せなはずなのに。
涙がボロボロこぼれる。
「泣いてる?!ねぇ、ごめんね」
赤信号で車を停めた拳くんが私の顔を覗き込む。
ブンブンと首を振って涙を拭うと「嬉しくって...」と震えた声で続けた。
「よしよし、いい子だ」
「ちょっと...!髪の毛崩れちゃ...!」
「ごめんごめん」
運転席から頭に伸びる大きな手。
ずっとずっと好きだった拳くんの手が私の頭を撫でる。
さっき腰に触れただけでドキドキしたのに。
「これが俺の誠意よ。成人式まで待ったの偉いでしょ?」
「もうとっくに20歳だったもん...」
「んー、なんか違ったの!成人式迎えたら成人!って感じするじゃん?だからはじめの一歩は今日って決めてたの」
拳くんはニコニコしながら
「未成年には手を出さない」という決意をずっと語っていた。
それってずっと私のこと好きでいてくれたってことだよね...聞かないけど心がポカポカした。
私たちずっと両思いだったんだ。
「はぁー!間に合った!!ギリギリだから急いで!」
「なんか行きたくない...」
「なんで?あと5分だよ!早く!」
離れたくない、なんて答えたらあなたは笑う?
ずっと好きだった人とたった今結ばれたのに。
「もー...終わったら連絡して?お迎えも来てあげるよしょうがないなぁ」
「ほんと?!」
「ほんとほんと。楽しんでおいで。俺のせいで行かないとかダメだからね、俺も離れたくないけど我慢してるんだから」
「え...」
バレてたんだ。
俺もなんて...こんなに幸せでいいのかな。
「成人おめでとう」
「拳くんもおめでとう」
「え?なんで?」
「拳くんが私を大切に思っててくれたからここまで来れたんだもん。それに成人になった私に告白できたから...おめでとう」
「なんか恥ずかしいなぁ、そうだけどね」
「ありがとう」と呟いた彼に手を振って車を降りると、やっぱりかっこいい笑顔で手を振り返してくれた。
「麗結ー!今の誰?!」ってちょうど今の私たちを見ていたのであろう友達が駆け寄ってくる。
ちょっと恥ずかしいし自分でもまだあんまり実感無いんだけど紹介するね。
「見てたの?!彼氏!」
たった今はじめの一歩を一緒に踏み出した
私の自慢の彼氏です。
もう真っ暗な外は海のキラキラがギリギリ見えるくらいになっていた。
「どういうこと?」
「そのままの意味だよ?」
「好きってこと?」
「好きってこと」
「妹として?」
「あー...それ聞かれるの辛いなぁ」
「なんで?」
そう聞いたのに「あ!やばい!時間!あとは車で!」なんて拳くんの言葉に遮られる。
急いで!って行きと言ってることは全く変わらないのに。
拳くんくんの手は私の手をぎゅっと握ってる。
私、拳くんに...告白されたんだ。
「お花綺麗...」
これは夢?ドクドクとうるさい胸を沈めるために話をそらす。
その作戦はすぐに失敗して「妹としてじゃないよ、ちゃんと女性として」という拳くんのさっきの返事にまたドクドクが加速した。
「やばいなぁ...間に合うかな。ごめん」
「...私今それどころじゃないんだけど...」
「二次会は大事だよ、楽しいもん」
「そういう事じゃなくて...」
私ちゃんと返事してない。
拳くんの告白に返事をできるのが私なんだ。
どうしよう、なんて言うのが正解?
「あの...私...」
「ん?」
「拳くんのことお兄ちゃんだと思ってて」
「あはは、そりゃそうだ。俺なんておじさんだよね」
「拳くんも妹って...言ってたから...」
なんでだろう。
今日はたくさんの笑顔に囲まれて、おめでとうおめでとうと言われて幸せなはずなのに。
涙がボロボロこぼれる。
「泣いてる?!ねぇ、ごめんね」
赤信号で車を停めた拳くんが私の顔を覗き込む。
ブンブンと首を振って涙を拭うと「嬉しくって...」と震えた声で続けた。
「よしよし、いい子だ」
「ちょっと...!髪の毛崩れちゃ...!」
「ごめんごめん」
運転席から頭に伸びる大きな手。
ずっとずっと好きだった拳くんの手が私の頭を撫でる。
さっき腰に触れただけでドキドキしたのに。
「これが俺の誠意よ。成人式まで待ったの偉いでしょ?」
「もうとっくに20歳だったもん...」
「んー、なんか違ったの!成人式迎えたら成人!って感じするじゃん?だからはじめの一歩は今日って決めてたの」
拳くんはニコニコしながら
「未成年には手を出さない」という決意をずっと語っていた。
それってずっと私のこと好きでいてくれたってことだよね...聞かないけど心がポカポカした。
私たちずっと両思いだったんだ。
「はぁー!間に合った!!ギリギリだから急いで!」
「なんか行きたくない...」
「なんで?あと5分だよ!早く!」
離れたくない、なんて答えたらあなたは笑う?
ずっと好きだった人とたった今結ばれたのに。
「もー...終わったら連絡して?お迎えも来てあげるよしょうがないなぁ」
「ほんと?!」
「ほんとほんと。楽しんでおいで。俺のせいで行かないとかダメだからね、俺も離れたくないけど我慢してるんだから」
「え...」
バレてたんだ。
俺もなんて...こんなに幸せでいいのかな。
「成人おめでとう」
「拳くんもおめでとう」
「え?なんで?」
「拳くんが私を大切に思っててくれたからここまで来れたんだもん。それに成人になった私に告白できたから...おめでとう」
「なんか恥ずかしいなぁ、そうだけどね」
「ありがとう」と呟いた彼に手を振って車を降りると、やっぱりかっこいい笑顔で手を振り返してくれた。
「麗結ー!今の誰?!」ってちょうど今の私たちを見ていたのであろう友達が駆け寄ってくる。
ちょっと恥ずかしいし自分でもまだあんまり実感無いんだけど紹介するね。
「見てたの?!彼氏!」
たった今はじめの一歩を一緒に踏み出した
私の自慢の彼氏です。