『浮かれたクリスマス』/ izw
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街に流れるのはクリスマスソングの定番。
昨日は気づかなかったのに今日は私に直接語りかけてるんじゃないかってくらい胸に響く。
【明日空いてますか?】
それはあと少しで25日になるというとき。
伊沢くんから届いたメッセージ。
いつもならバイト終わりにすぐ連絡くれるのに。
こんな時間まで仕事?と心配になりながら「1日空いてますよ」と返事をした。
【14時に待ち合わせしましょう】
丁寧に送られてきたのはマップのURL。
伊沢くんらしい準備のよさに感動しながらクリスマス一緒に過ごすこと考えてくれてたんだと胸が苦しくなった。
見つけた...
待ち合わせ場所には人が溢れかえっていたのに恋のパワーというのは凄いもので伊沢くんだけがキラキラして見えて。
ポケットに両手を入れて、ぼーっと立っている彼に少し驚いた。
いつもならスマホとにらめっこしてるか、私より送れてくるから。
「お待たせ...」
「あ、麗結さん。こんにちは」
「遅くなっちゃったごめんね」
「いえ、ピッタリです。俺早すぎた」
ポケットから手を出してこちらを向いた彼は「楽しみで仕方なくて。すみません」と頭をぺこりとする。
なんで早く来た彼が謝ってるの。
それに何その理由。
「実は1か月前から予約してる店があって。まずはそこに行きましょう」
「え?!」
「クリスマスだけ特別にしないって言いましたけどクリスマスも特別にしないとね」
スタスタと歩き始めた伊沢くんの自信満々な背中について行くこと数分。
彼が「あ!」と急に声を上げたのは信号待ちで足を止めているとき。
「手、繋いでなかった」
「ねぇ!」
「はい。なんでしょう」
「遅いしもっと雰囲気とかないの!」
「それを俺に求めるのはあと5年後くらいにしてもらってもいいですか。今日は考えてきたことをやりきるのが精一杯で...」
差し出された右手を取ると「先輩の手つめてぇ」って笑ってる。
伊沢くんの手はもちろんあたたかいんだけど、その笑顔があたたかすぎて倒れそう。
手を繋ぐことすらも考えてきたことに含まれている私の彼氏だけど、予約してくれていたお店はとっても雰囲気があってケーキも美味しかった。
ちゃんと女子人気をリサーチして選んだらしい。
凄い情報収集力と意識の高さだ。
「次は...」
「伊沢くん!手!」
「あ、忘れてた」
お店を出てからまた離れてしまっていた手を繋ぎ直して次はどこに連れて行ってくれるのだろうと期待に胸を膨らませる。
そんな期待とは裏腹に、次に足を運んだ場所はコンビニ。
「温かいものでも買いましょう」って伊沢くんは言ってるけどなんでコンビニ?
これからどこ行くんだろう...
「先輩何にします?」
わけも分からず彼がドリンクを選び始めたから私も温かい紅茶を選んでお会計。
手に握りながら歩いたら最高とか言いながら歩いてるけど、次の場所に向かっているのかそれとももう終わりなのか。
このプレゼントを渡すタイミングはいつなんだろう。
伊沢くんは何も持ってなさそうだし...いや、それは全然いいんだけど。
「はぁ...あったかい」
「伊沢くん、次はどこに行くの?」
「あ、麗結さんのも1口ちょうだい」
ホット緑茶に口をつけた伊沢くんが「交換します?」って自分のボトルをこちらに傾ける。
間接キスだ...なんて思った私はまだまだ気持ちは高校生。
小さく頷いて少しだけ飲むと口紅を飲み口の口紅を指で拭った。
「次はね、冬限定のアレですよ」
「アレ?」
「行けばわかります」
「そういえば今日は雪予報だからホワイトクリスマスですね」なんていつも通りの雑談を余裕そうに話す彼の隣で私は次の行き先が気になってソワソワしてた。
昨日は気づかなかったのに今日は私に直接語りかけてるんじゃないかってくらい胸に響く。
【明日空いてますか?】
それはあと少しで25日になるというとき。
伊沢くんから届いたメッセージ。
いつもならバイト終わりにすぐ連絡くれるのに。
こんな時間まで仕事?と心配になりながら「1日空いてますよ」と返事をした。
【14時に待ち合わせしましょう】
丁寧に送られてきたのはマップのURL。
伊沢くんらしい準備のよさに感動しながらクリスマス一緒に過ごすこと考えてくれてたんだと胸が苦しくなった。
見つけた...
待ち合わせ場所には人が溢れかえっていたのに恋のパワーというのは凄いもので伊沢くんだけがキラキラして見えて。
ポケットに両手を入れて、ぼーっと立っている彼に少し驚いた。
いつもならスマホとにらめっこしてるか、私より送れてくるから。
「お待たせ...」
「あ、麗結さん。こんにちは」
「遅くなっちゃったごめんね」
「いえ、ピッタリです。俺早すぎた」
ポケットから手を出してこちらを向いた彼は「楽しみで仕方なくて。すみません」と頭をぺこりとする。
なんで早く来た彼が謝ってるの。
それに何その理由。
「実は1か月前から予約してる店があって。まずはそこに行きましょう」
「え?!」
「クリスマスだけ特別にしないって言いましたけどクリスマスも特別にしないとね」
スタスタと歩き始めた伊沢くんの自信満々な背中について行くこと数分。
彼が「あ!」と急に声を上げたのは信号待ちで足を止めているとき。
「手、繋いでなかった」
「ねぇ!」
「はい。なんでしょう」
「遅いしもっと雰囲気とかないの!」
「それを俺に求めるのはあと5年後くらいにしてもらってもいいですか。今日は考えてきたことをやりきるのが精一杯で...」
差し出された右手を取ると「先輩の手つめてぇ」って笑ってる。
伊沢くんの手はもちろんあたたかいんだけど、その笑顔があたたかすぎて倒れそう。
手を繋ぐことすらも考えてきたことに含まれている私の彼氏だけど、予約してくれていたお店はとっても雰囲気があってケーキも美味しかった。
ちゃんと女子人気をリサーチして選んだらしい。
凄い情報収集力と意識の高さだ。
「次は...」
「伊沢くん!手!」
「あ、忘れてた」
お店を出てからまた離れてしまっていた手を繋ぎ直して次はどこに連れて行ってくれるのだろうと期待に胸を膨らませる。
そんな期待とは裏腹に、次に足を運んだ場所はコンビニ。
「温かいものでも買いましょう」って伊沢くんは言ってるけどなんでコンビニ?
これからどこ行くんだろう...
「先輩何にします?」
わけも分からず彼がドリンクを選び始めたから私も温かい紅茶を選んでお会計。
手に握りながら歩いたら最高とか言いながら歩いてるけど、次の場所に向かっているのかそれとももう終わりなのか。
このプレゼントを渡すタイミングはいつなんだろう。
伊沢くんは何も持ってなさそうだし...いや、それは全然いいんだけど。
「はぁ...あったかい」
「伊沢くん、次はどこに行くの?」
「あ、麗結さんのも1口ちょうだい」
ホット緑茶に口をつけた伊沢くんが「交換します?」って自分のボトルをこちらに傾ける。
間接キスだ...なんて思った私はまだまだ気持ちは高校生。
小さく頷いて少しだけ飲むと口紅を飲み口の口紅を指で拭った。
「次はね、冬限定のアレですよ」
「アレ?」
「行けばわかります」
「そういえば今日は雪予報だからホワイトクリスマスですね」なんていつも通りの雑談を余裕そうに話す彼の隣で私は次の行き先が気になってソワソワしてた。