『浮かれたクリスマス』/ izw
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12月24日。
クリスマスイブ。
伊沢くんは朝から塾のバイトに出かけていることはLINEでも昨日の会話からも知っていて寂しいような、まあ私たちらしいというか。
今更ながら「クリスマス一緒に過ごそうよ」となぜ言わなかったのか自分を殴りたくなる。
そういえば明日は?
クリスマスの話はしてなかった。
伊沢くんがバイトから帰ってきたら聞いてみよう。
*
「どうしよ...」
伊沢くんってどんなもの使ってたっけ?
伊沢くんってどんなもの貰ったら喜ぶんだろう?
カップルで溢れかえっている街に出て、まだ用意してなかった伊沢くんへの贈り物をフラフラと当てもなく探す。
去年までは周りのカップルを見ながらため息をついてたけど今年の私は違う。
一緒に居なくても私は最愛の彼氏を喜ばせるプレゼントをこっそり探してるんだから。
最愛の彼氏なんて自分で考えておきながら、大好きな彼を思い浮かべてニヤニヤしてしまう。
こんなこと気にしたこと無かったけど、伊沢くんはなんで私を選んでくれたんだろう。
ずっとずっとあの真剣な眼差し、真面目な姿、ちょっと抜けてるところにひたすら片想いしていたのは私だったのに。
全然私のこと好きなんだろうなぁ、と感じる節もなかったし...
両想いって不思議。
本当に、奇跡かもしれない。
「プレゼントお探しですか?」
男物のブランドなんてわかるわけないなぁ...とお店をフラフラしているとお姉さんに話しかけられた。
普段はこういうの苦手でいいですと店を出ちゃうんだけど今日は協力してもらうべく「はい」と答える。
もちろん伊沢くんの顔を思い浮かべながら。
「クリスマスプレゼントでしたらこちらが人気ですよ」
「マフラー...」
「彼氏さんですか?」
「まあ...」と答えた私の顔は緩みに緩んでいるだろう。
マフラーか。
伊沢くん、暖かそうで素敵なのつけてた気がする。
なんか違う。
「あとは手ぶくろもよく出てますよ」
お姉さんが持った来てくれたグローブはちょっと伊沢くんのイメージとは違ったけど、手ぶくろは付けてなかったしいいかもしれない。
なんか違うというのは申し訳なくて「スマホ対応のやつ見せてください」と言うとイメージ通りの可愛らしさも備えたそれを見つけて即決した。
クリスマス用にしっかりラッピングしてもらって店の外に出ると吐く息が白くなるほど空気が冷たくなっていたのと、人が倍くらいになっていた。
スマホを見ても伊沢くんからの連絡はない。
忙しそうって言ってたし、あんまり邪魔しないようにしないと。
街に溢れてる恋人繋ぎをして歩く幸せそうなカップルを少しだけ羨ましく思いながら、彼へのプレゼントが入った紙袋をぎゅっと握りしめて足早に家に向かった。
クリスマスイブ。
伊沢くんは朝から塾のバイトに出かけていることはLINEでも昨日の会話からも知っていて寂しいような、まあ私たちらしいというか。
今更ながら「クリスマス一緒に過ごそうよ」となぜ言わなかったのか自分を殴りたくなる。
そういえば明日は?
クリスマスの話はしてなかった。
伊沢くんがバイトから帰ってきたら聞いてみよう。
*
「どうしよ...」
伊沢くんってどんなもの使ってたっけ?
伊沢くんってどんなもの貰ったら喜ぶんだろう?
カップルで溢れかえっている街に出て、まだ用意してなかった伊沢くんへの贈り物をフラフラと当てもなく探す。
去年までは周りのカップルを見ながらため息をついてたけど今年の私は違う。
一緒に居なくても私は最愛の彼氏を喜ばせるプレゼントをこっそり探してるんだから。
最愛の彼氏なんて自分で考えておきながら、大好きな彼を思い浮かべてニヤニヤしてしまう。
こんなこと気にしたこと無かったけど、伊沢くんはなんで私を選んでくれたんだろう。
ずっとずっとあの真剣な眼差し、真面目な姿、ちょっと抜けてるところにひたすら片想いしていたのは私だったのに。
全然私のこと好きなんだろうなぁ、と感じる節もなかったし...
両想いって不思議。
本当に、奇跡かもしれない。
「プレゼントお探しですか?」
男物のブランドなんてわかるわけないなぁ...とお店をフラフラしているとお姉さんに話しかけられた。
普段はこういうの苦手でいいですと店を出ちゃうんだけど今日は協力してもらうべく「はい」と答える。
もちろん伊沢くんの顔を思い浮かべながら。
「クリスマスプレゼントでしたらこちらが人気ですよ」
「マフラー...」
「彼氏さんですか?」
「まあ...」と答えた私の顔は緩みに緩んでいるだろう。
マフラーか。
伊沢くん、暖かそうで素敵なのつけてた気がする。
なんか違う。
「あとは手ぶくろもよく出てますよ」
お姉さんが持った来てくれたグローブはちょっと伊沢くんのイメージとは違ったけど、手ぶくろは付けてなかったしいいかもしれない。
なんか違うというのは申し訳なくて「スマホ対応のやつ見せてください」と言うとイメージ通りの可愛らしさも備えたそれを見つけて即決した。
クリスマス用にしっかりラッピングしてもらって店の外に出ると吐く息が白くなるほど空気が冷たくなっていたのと、人が倍くらいになっていた。
スマホを見ても伊沢くんからの連絡はない。
忙しそうって言ってたし、あんまり邪魔しないようにしないと。
街に溢れてる恋人繋ぎをして歩く幸せそうなカップルを少しだけ羨ましく思いながら、彼へのプレゼントが入った紙袋をぎゅっと握りしめて足早に家に向かった。