『コーンスープ』/ ko-chan
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「あ、怒ってる?そんな顔しないでよ!ね?また今度なんか奢ってやるからさ!」
「なんか...?」
「あ、俺バイトしてないし受験生だし全然期待しないでよ?!」
先輩が怒っている、と思った私の表情はきっと固まっていたんだろう。
そりゃビックリするでしょ。
引退していった大好きな先輩が帰り道いきなり現れて二人きりで歩いてるのだって謎なのに、飲んでた缶取られて...間接キス...?!
「先輩から貰うものならなんでも嬉しいもん...」
「そっか!じゃあ昼に食った食べかけのパンいる?」
「そっ...そういうことじゃないです!」
本当にカバンをガサガサ漁ってそれを出そうとしている先輩を止めて「何だろうなぁ楽しみです!」と話を切り替える。
「麗結ちゃんなんか可愛くなったね」
このチャンス逃すわけにはいかないってめちゃめちゃ強引に楽しみにしてることを伝えたのに先輩がそんなことを言って笑う。
可愛くなった、って言った。
告白でもなんでもないし、きっと冗談なのに。
先輩に言われたってだけで嬉しくて舞い上がりそうになる。
「男でもできた?」
「でっできるわけないじゃないですか」
「えぇ、出来そうだけど。そんな笑顔で楽しみにしてますね!なんて言われたら俺コロッと落ちちゃうよ」
「落ちちゃう...?」
「あー!受験生に落ちるとか使うなよ!」
「先輩が言ったじゃん!!」
なんかいい雰囲気?って思ったのもつかの間いつもの渡辺先輩に戻る。
先輩の隣にいるといつも笑ってる。
先輩の彼女になれたらきっと毎日笑顔なんだ、毎日幸せなんだなぁ。
先輩がいた夏までの部活は楽しかったなぁ、なんてふと思い出す。
何故か部内恋愛が禁止されてたから、ずっとずっとこの想いは閉じ込めて過ごしてたんだけど。
「あ、駅ついちゃった...」
「麗結ちゃん電車か」
「渡辺先輩は...帰りこっちじゃないですよね...?」
「なんか話してたら楽しくて一緒に来ちゃったけど家はあっちだね」
指差してるのはたった今歩いてきた道。
完全に逆方向じゃん。
改札をくぐってちらっと振り返ると、自転車に股がってこちらを見ている先輩とバッチリ目が合ってしまった。
なんでまだいるの?!
さっき「またね」と手を振りあったはずだ。
なんでこっちみてまたニコって笑うの?!
ずっと渡辺先輩を見ていたいけれどここまでくるともう心臓が苦しすぎるから早く帰って欲しい。
本当に数秒がすごく長い時間に感じてこれは自分から立ち去るしかないとまた小さく手を振って一歩踏み出すと渡辺先輩はさっきよりも大きく手をブンブン振ってる。
可愛い。
まさか部活引退してからは廊下ですれ違うことでしか接点がなかった先輩とこんなことになるなんて。
こんなことって数分一緒に歩いて間接キス...?(先輩は全く意識してない)しただけだけど。
私にとっては大きすぎる出来事だった。
「なんか...?」
「あ、俺バイトしてないし受験生だし全然期待しないでよ?!」
先輩が怒っている、と思った私の表情はきっと固まっていたんだろう。
そりゃビックリするでしょ。
引退していった大好きな先輩が帰り道いきなり現れて二人きりで歩いてるのだって謎なのに、飲んでた缶取られて...間接キス...?!
「先輩から貰うものならなんでも嬉しいもん...」
「そっか!じゃあ昼に食った食べかけのパンいる?」
「そっ...そういうことじゃないです!」
本当にカバンをガサガサ漁ってそれを出そうとしている先輩を止めて「何だろうなぁ楽しみです!」と話を切り替える。
「麗結ちゃんなんか可愛くなったね」
このチャンス逃すわけにはいかないってめちゃめちゃ強引に楽しみにしてることを伝えたのに先輩がそんなことを言って笑う。
可愛くなった、って言った。
告白でもなんでもないし、きっと冗談なのに。
先輩に言われたってだけで嬉しくて舞い上がりそうになる。
「男でもできた?」
「でっできるわけないじゃないですか」
「えぇ、出来そうだけど。そんな笑顔で楽しみにしてますね!なんて言われたら俺コロッと落ちちゃうよ」
「落ちちゃう...?」
「あー!受験生に落ちるとか使うなよ!」
「先輩が言ったじゃん!!」
なんかいい雰囲気?って思ったのもつかの間いつもの渡辺先輩に戻る。
先輩の隣にいるといつも笑ってる。
先輩の彼女になれたらきっと毎日笑顔なんだ、毎日幸せなんだなぁ。
先輩がいた夏までの部活は楽しかったなぁ、なんてふと思い出す。
何故か部内恋愛が禁止されてたから、ずっとずっとこの想いは閉じ込めて過ごしてたんだけど。
「あ、駅ついちゃった...」
「麗結ちゃん電車か」
「渡辺先輩は...帰りこっちじゃないですよね...?」
「なんか話してたら楽しくて一緒に来ちゃったけど家はあっちだね」
指差してるのはたった今歩いてきた道。
完全に逆方向じゃん。
改札をくぐってちらっと振り返ると、自転車に股がってこちらを見ている先輩とバッチリ目が合ってしまった。
なんでまだいるの?!
さっき「またね」と手を振りあったはずだ。
なんでこっちみてまたニコって笑うの?!
ずっと渡辺先輩を見ていたいけれどここまでくるともう心臓が苦しすぎるから早く帰って欲しい。
本当に数秒がすごく長い時間に感じてこれは自分から立ち去るしかないとまた小さく手を振って一歩踏み出すと渡辺先輩はさっきよりも大きく手をブンブン振ってる。
可愛い。
まさか部活引退してからは廊下ですれ違うことでしか接点がなかった先輩とこんなことになるなんて。
こんなことって数分一緒に歩いて間接キス...?(先輩は全く意識してない)しただけだけど。
私にとっては大きすぎる出来事だった。