『花火から逃げて』/ kwkm
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時刻は17時半。
行くと言ってしまったから、もちろん花火大会に行くことになったんだけど、母親達がニヤニヤしながら送ってきたからまじでウザかった。
もう高校生なんだから、俺らの恋愛事情はほっといて欲しい。
でも母親達がニヤニヤしていた理由もわかる、その理由絶対この浴衣のせいだ。
「...あ」
「...どう...かな?」
待ち合わせ場所の神社の近くまで行くと、既に彼女は待っていて、俺を見つけると恥ずかしそうに顔を逸らした。
「花火大会って言ったら浴衣でしょ!拓朗も着てきてね!」と言う彼女に「やだよ面倒だな...」って返したのに、昨日の夜浴衣が準備されていた。
「なんで?!」って母さんに聞いたら「麗結ちゃんに頼まれたのよ!」なんてお節介すぎる返答。
というか、家族ぐるみの仲怖すぎってなったわけだけど麗結の初めてのわがままが少し嬉しくもあった俺はノリノリまでは行かないけれどしっかり浴衣を着てここに来たわけ。
「いいんじゃね?...大柄な花がキレイ」
「ねぇ!花だけ?私は?」
当然、麗結も浴衣なわけで、可愛い彼女が長い髪をまとめ上げて浴衣姿なんて可愛くないわけがないじゃん。
でも麗結には言ってやんない、こいつ調子乗るから。
「まぁ、普通」
「えー!まぁいっか。拓朗はかっこいい!浴衣も似合うなんてさっすがー!」
「...おう」
「あ!照れてる!可愛いー!」
「うっざ」
照れ隠しでそんな返事をして、「行くか」と右手を出すといつものように手を重ねてくる。
こんな可愛い彼女とこの人混みを歩くのか。
人混みは嫌いやけど、これ俺の彼女可愛いやろ?ってドヤ顔しながら歩くのはちょっと悪くない。
「なんか食う?あと1時間くらいで始まるし場所も決めんと...」
「私焼きそばと、とうもろこしと、りんご飴と...」
「ふっ、また太るよ?」
「今日はいーの!」
「それ毎日言ってるやん」
「あれ?そうだっけ?」ってとぼけ顔で笑う麗結はやっぱりすれ違う誰よりも可愛い。
これからもずっと俺の隣でこうして笑って俺を自然と笑顔にして欲しい。
これからもそういう日々が続くんだと根拠もなく思っていた。
行くと言ってしまったから、もちろん花火大会に行くことになったんだけど、母親達がニヤニヤしながら送ってきたからまじでウザかった。
もう高校生なんだから、俺らの恋愛事情はほっといて欲しい。
でも母親達がニヤニヤしていた理由もわかる、その理由絶対この浴衣のせいだ。
「...あ」
「...どう...かな?」
待ち合わせ場所の神社の近くまで行くと、既に彼女は待っていて、俺を見つけると恥ずかしそうに顔を逸らした。
「花火大会って言ったら浴衣でしょ!拓朗も着てきてね!」と言う彼女に「やだよ面倒だな...」って返したのに、昨日の夜浴衣が準備されていた。
「なんで?!」って母さんに聞いたら「麗結ちゃんに頼まれたのよ!」なんてお節介すぎる返答。
というか、家族ぐるみの仲怖すぎってなったわけだけど麗結の初めてのわがままが少し嬉しくもあった俺はノリノリまでは行かないけれどしっかり浴衣を着てここに来たわけ。
「いいんじゃね?...大柄な花がキレイ」
「ねぇ!花だけ?私は?」
当然、麗結も浴衣なわけで、可愛い彼女が長い髪をまとめ上げて浴衣姿なんて可愛くないわけがないじゃん。
でも麗結には言ってやんない、こいつ調子乗るから。
「まぁ、普通」
「えー!まぁいっか。拓朗はかっこいい!浴衣も似合うなんてさっすがー!」
「...おう」
「あ!照れてる!可愛いー!」
「うっざ」
照れ隠しでそんな返事をして、「行くか」と右手を出すといつものように手を重ねてくる。
こんな可愛い彼女とこの人混みを歩くのか。
人混みは嫌いやけど、これ俺の彼女可愛いやろ?ってドヤ顔しながら歩くのはちょっと悪くない。
「なんか食う?あと1時間くらいで始まるし場所も決めんと...」
「私焼きそばと、とうもろこしと、りんご飴と...」
「ふっ、また太るよ?」
「今日はいーの!」
「それ毎日言ってるやん」
「あれ?そうだっけ?」ってとぼけ顔で笑う麗結はやっぱりすれ違う誰よりも可愛い。
これからもずっと俺の隣でこうして笑って俺を自然と笑顔にして欲しい。
これからもそういう日々が続くんだと根拠もなく思っていた。