『夏、延長!』/ izw
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「本気..?」と彼女が俺の方を見て呟く。
「僕が嘘つけるように見えます?」と聞き返すと全力で首を振ってるから笑ってしまった。
「なんでそんなに落ち着いてるの?!告白だよね?!」
「落ち着いてなんかないっすよ、手貸して」
「え?」
差し出された彼女の手を取って自分の左胸に当てる。
分かるかな、伝わるかな、この心臓のうるさい音。
「心臓めっちゃうるさいんすけど、さすがにわかんねぇか笑」
「ねぇ、伊沢くん?」
「はい」
「やっぱりなんでもない!」
「あー!ずるい!俺だけ恥ずかしいじゃないっすか!」
夏ももうすぐ終わってしまう。
この告白が、先輩にとって需要があるかと言ったらそうでは無いかもしれない。
でも俺は、夏だから、とかそんなの関係なしに彼女を自分のものにしたかった。
なんて、結局夏を利用して告白してるんだけど。
「うわっ...」
急に抱きついてきた先輩を受け止めきれず体勢を崩すとめちゃめちゃ顔が近い。
「こんなの他の人に見られたら通報されますって」
「真面目だね相変わらず」
「普通の人間ですって!」
とりあえず心臓がうるさいから彼女から少し離れて目を合わせる。
「俺本気ですから。夏だし、とか関係ないっすから。夏限定がいいって言うなら、俺永遠に夏延長!って言い続けるんで、あ、冬でも夏延長って言い続けるんで、その辺りまでには止めていただけると助かりますけど。まあそれはいいとして」
「伊沢くんらしくない話のまとまりのなさだね」と余裕そうにしてる彼女を今度は俺が抱き寄せる。
「夏はこれからも何度も来るんだし、毎回俺と越えてこうよ」
さすがに恥ずかしくなってぎゅーっと細い体を抱きしめると「夏は延長しなくていいよ」とこもった声が聞こえた。
「秋も冬も伊沢くんと越えたいから」
「冬だし、新しい彼氏欲しいー!とか言わない?」
「あー!それずるい!言わないよ!」
「冬も言うやついますからね、これほんとに」
「クリスマスはカップルの一大イベントだからね!」
「俺はそれもよくわかんねぇっすけどね」
「伊沢くんひねくれすぎじゃない?」って彼女が渋い顔をする。
「だって俺は麗結さんに毎日特別な日を与えるって決意して今告白してますから。クリスマスだけなんて生ぬるい!」
彼女ははぁ...とため息をついたから顔を覗き込むと「伊沢くんと付き合うのすっごい幸せ疲れしそうー...」と腕の中の彼女が笑った。
静かに夏が過ぎてゆく。
「僕が嘘つけるように見えます?」と聞き返すと全力で首を振ってるから笑ってしまった。
「なんでそんなに落ち着いてるの?!告白だよね?!」
「落ち着いてなんかないっすよ、手貸して」
「え?」
差し出された彼女の手を取って自分の左胸に当てる。
分かるかな、伝わるかな、この心臓のうるさい音。
「心臓めっちゃうるさいんすけど、さすがにわかんねぇか笑」
「ねぇ、伊沢くん?」
「はい」
「やっぱりなんでもない!」
「あー!ずるい!俺だけ恥ずかしいじゃないっすか!」
夏ももうすぐ終わってしまう。
この告白が、先輩にとって需要があるかと言ったらそうでは無いかもしれない。
でも俺は、夏だから、とかそんなの関係なしに彼女を自分のものにしたかった。
なんて、結局夏を利用して告白してるんだけど。
「うわっ...」
急に抱きついてきた先輩を受け止めきれず体勢を崩すとめちゃめちゃ顔が近い。
「こんなの他の人に見られたら通報されますって」
「真面目だね相変わらず」
「普通の人間ですって!」
とりあえず心臓がうるさいから彼女から少し離れて目を合わせる。
「俺本気ですから。夏だし、とか関係ないっすから。夏限定がいいって言うなら、俺永遠に夏延長!って言い続けるんで、あ、冬でも夏延長って言い続けるんで、その辺りまでには止めていただけると助かりますけど。まあそれはいいとして」
「伊沢くんらしくない話のまとまりのなさだね」と余裕そうにしてる彼女を今度は俺が抱き寄せる。
「夏はこれからも何度も来るんだし、毎回俺と越えてこうよ」
さすがに恥ずかしくなってぎゅーっと細い体を抱きしめると「夏は延長しなくていいよ」とこもった声が聞こえた。
「秋も冬も伊沢くんと越えたいから」
「冬だし、新しい彼氏欲しいー!とか言わない?」
「あー!それずるい!言わないよ!」
「冬も言うやついますからね、これほんとに」
「クリスマスはカップルの一大イベントだからね!」
「俺はそれもよくわかんねぇっすけどね」
「伊沢くんひねくれすぎじゃない?」って彼女が渋い顔をする。
「だって俺は麗結さんに毎日特別な日を与えるって決意して今告白してますから。クリスマスだけなんて生ぬるい!」
彼女ははぁ...とため息をついたから顔を覗き込むと「伊沢くんと付き合うのすっごい幸せ疲れしそうー...」と腕の中の彼女が笑った。
静かに夏が過ぎてゆく。
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