『かき氷』 / izw
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「はい、最後の一口だよ」
「え?拓司くん食べていいよ?」
「俺にも抹茶最後の一口ちょーだい」
あっという間に拓司くんの器は空になっていて、綺麗に残されたひと口は私のために取っておいてくれたらしい。
「あーん」と彼が口元までスプーンを運んでくれたから、口を開けて食べさせてもらう。
「ん、俺にもあーんして」
もう既に薄く口を開けて待ってる彼が少しセクシーで、夏ってこういう浮かれてる所あるなぁなんて思ったり。
「んー!美味しいー!麗結ちゃんありがとう」
その口に最後の一口を入れてあげると、「美味かったね!ごちそうさまでした」と最初と同じようにしっかり手を合わせてる。
「そう言えば、なんで今日ここに誘ったの?」
「あぁ、答え言ってなかったね。今日かき氷の日なんだよ。かき氷って昔夏氷って呼ばれてて、725(なつご)って語呂合わせね」
平安時代のことはよく分からないけど、それなら納得。
これは明日も覚えてそう。
「ちょっと寒いね」
「冷えた?それはまずいからお店出よっか。付き合ってくれてありがとね」
外は暑いからエアコンガンガンなお店が、かき氷を食べたあとの体には少し冷たかった。
「行こう」と立ち上がった彼を見て立ち上がる。
「ん、これ羽織って。そんな変わんねぇかもだけど」
ふわっと肩にかけられたのは、拓司くんが着てた半袖のシャツ。
彼はそれを脱いじゃったから薄っぺらい半袖Tシャツ1枚。
「拓司くん寒くなっちゃうよ!」
「俺は寒くても大丈夫。麗結ちゃんが寒いのはダメ」
「...ありがとう」
「どういたしまして。ほら!手もつめてぇじゃん!温めないと!ぎゅってして!」
手を差し出されたから、手を重ねるといつもより強い力で手を握られる。
大きな男の子らしい手に包まれる。
寒いはずなのに、彼の気持ちが温かい。
「うわっ!あっち!これ体に悪そうだな」
「ふふっ、でも美味しかったからなんでもOKだね」
「麗結ちゃんブカブカだね俺の」
「そりゃそうでしょー」
「かわい」
一瞬で顔が熱くなったのはきっと、お店の外が暑かったせい。
「今度はまた別のかき氷屋いこーぜ!」
「まーた?飽きないねぇ」
「今度はパフェとかにする?」
「もう行列はやめてね?」
「とかいいつつ麗結ちゃんは付き合ってくれるんだよなぁ、ね?」と笑顔でこちらを見下ろす彼があまりにもかっこよかったから、「どうかなぁ」と誤魔化すように可愛くない返事をした。
「え?拓司くん食べていいよ?」
「俺にも抹茶最後の一口ちょーだい」
あっという間に拓司くんの器は空になっていて、綺麗に残されたひと口は私のために取っておいてくれたらしい。
「あーん」と彼が口元までスプーンを運んでくれたから、口を開けて食べさせてもらう。
「ん、俺にもあーんして」
もう既に薄く口を開けて待ってる彼が少しセクシーで、夏ってこういう浮かれてる所あるなぁなんて思ったり。
「んー!美味しいー!麗結ちゃんありがとう」
その口に最後の一口を入れてあげると、「美味かったね!ごちそうさまでした」と最初と同じようにしっかり手を合わせてる。
「そう言えば、なんで今日ここに誘ったの?」
「あぁ、答え言ってなかったね。今日かき氷の日なんだよ。かき氷って昔夏氷って呼ばれてて、725(なつご)って語呂合わせね」
平安時代のことはよく分からないけど、それなら納得。
これは明日も覚えてそう。
「ちょっと寒いね」
「冷えた?それはまずいからお店出よっか。付き合ってくれてありがとね」
外は暑いからエアコンガンガンなお店が、かき氷を食べたあとの体には少し冷たかった。
「行こう」と立ち上がった彼を見て立ち上がる。
「ん、これ羽織って。そんな変わんねぇかもだけど」
ふわっと肩にかけられたのは、拓司くんが着てた半袖のシャツ。
彼はそれを脱いじゃったから薄っぺらい半袖Tシャツ1枚。
「拓司くん寒くなっちゃうよ!」
「俺は寒くても大丈夫。麗結ちゃんが寒いのはダメ」
「...ありがとう」
「どういたしまして。ほら!手もつめてぇじゃん!温めないと!ぎゅってして!」
手を差し出されたから、手を重ねるといつもより強い力で手を握られる。
大きな男の子らしい手に包まれる。
寒いはずなのに、彼の気持ちが温かい。
「うわっ!あっち!これ体に悪そうだな」
「ふふっ、でも美味しかったからなんでもOKだね」
「麗結ちゃんブカブカだね俺の」
「そりゃそうでしょー」
「かわい」
一瞬で顔が熱くなったのはきっと、お店の外が暑かったせい。
「今度はまた別のかき氷屋いこーぜ!」
「まーた?飽きないねぇ」
「今度はパフェとかにする?」
「もう行列はやめてね?」
「とかいいつつ麗結ちゃんは付き合ってくれるんだよなぁ、ね?」と笑顔でこちらを見下ろす彼があまりにもかっこよかったから、「どうかなぁ」と誤魔化すように可愛くない返事をした。