『うたかた』/ kwmr
名前変換
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海の家の朝は早い。
6時起きなんて久しくしてなかったからほぼ眠ったままの頭でおばさんの車に乗り込む。
本当はおばさんのお家からすぐなんだけど、初日の今日は場所が分からないのでルートを覚えながら送って貰うことにした。
「おはようございます」
「あ!昨日の少年!おはよう!」
「今日から2週間お世話になります。河村拓哉と申します」
「ふふっ、ここでアルバイトさせてもらってます。海野麗結と申します」
僕が深々と頭を下げたからか、目の前の彼女も深々と頭を下げる。
顔を上げると、長い黒髪がスラッと揺れた。
短パンにブカブカの白いパーカー姿な彼女は今日も「よろしくね」と笑う。
「拓哉くん何回生?」
「2回生です」
「ふーん...じゃあ私の方が2つ歳とってるのか。おばさんから東大生って聞いたけどほんと?」
「マジですよ。形だけですけど」
「形だけってなに?笑 形だけでも凄いよ」
「いや。別に...」
東大生だというと、いつも少し距離を置かれるから嫌な思い出しかないんだけど彼女は全くそんなこともなく「すごーい!」とキラキラした目で僕を見ていた。
「じゃあちょっとずつお仕事説明してくね!今なんか聞きたいことある?」
「あ...全然関係ないっすけどいいですか?」
「どーぞ!拓哉くん!」
「うんのってもしかして、海の野ですか?」
最初に名前を聞いた時から気になっていたどうでもいいことを聞いてみる。
彼女は「苗字までちゃんと聞いてくれてたの!」ってまた笑って、「うん!そうそう!だからここでアルバイトしてるんだよ」と海の家を指さした。
「海野さんは海の家にぴったりですね明るいし」
「ねーえ!ちゃんと名前覚えてる?」
「麗結さん、ですよね」
「名前で呼んで!あと敬語も禁止!」
「ね?」と言った彼女に「はい...」と返事をしてしまった。
6時起きなんて久しくしてなかったからほぼ眠ったままの頭でおばさんの車に乗り込む。
本当はおばさんのお家からすぐなんだけど、初日の今日は場所が分からないのでルートを覚えながら送って貰うことにした。
「おはようございます」
「あ!昨日の少年!おはよう!」
「今日から2週間お世話になります。河村拓哉と申します」
「ふふっ、ここでアルバイトさせてもらってます。海野麗結と申します」
僕が深々と頭を下げたからか、目の前の彼女も深々と頭を下げる。
顔を上げると、長い黒髪がスラッと揺れた。
短パンにブカブカの白いパーカー姿な彼女は今日も「よろしくね」と笑う。
「拓哉くん何回生?」
「2回生です」
「ふーん...じゃあ私の方が2つ歳とってるのか。おばさんから東大生って聞いたけどほんと?」
「マジですよ。形だけですけど」
「形だけってなに?笑 形だけでも凄いよ」
「いや。別に...」
東大生だというと、いつも少し距離を置かれるから嫌な思い出しかないんだけど彼女は全くそんなこともなく「すごーい!」とキラキラした目で僕を見ていた。
「じゃあちょっとずつお仕事説明してくね!今なんか聞きたいことある?」
「あ...全然関係ないっすけどいいですか?」
「どーぞ!拓哉くん!」
「うんのってもしかして、海の野ですか?」
最初に名前を聞いた時から気になっていたどうでもいいことを聞いてみる。
彼女は「苗字までちゃんと聞いてくれてたの!」ってまた笑って、「うん!そうそう!だからここでアルバイトしてるんだよ」と海の家を指さした。
「海野さんは海の家にぴったりですね明るいし」
「ねーえ!ちゃんと名前覚えてる?」
「麗結さん、ですよね」
「名前で呼んで!あと敬語も禁止!」
「ね?」と言った彼女に「はい...」と返事をしてしまった。