『夏が似合わないヒーロー』/ fkr
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すっかり元気になった身体を起こして、部屋を出ると「あ、もう大丈夫なの?」と須貝さんに声をかけてもらって「すみません...」と頭を下げたら「しゃーないしゃーない」といつもの元気な声で笑ってくれた。
あんまり仲良くなれてないし、話しかけにくいなぁなんて思ってたけどそんなことなかった。
「あのー...」と恐る恐るみんなが集まってるリビングルームに行ってみると福良さんがひとりでいつものように黙々とパソコンに向き合っていた。
その横顔が本当にステキで、かっこよくて、憧れの存在。
「あ、麗結ちゃん。復活した?」
「ご迷惑おかけしました...」
「ううん。麗結ちゃんが元気になって何よりだよ」
「すみません...」
「えぇ、もう謝らないでよ。撮影もちゃんとしたからね!暑かったーほんとに!」
「ごめんな...」
「もう謝ったらだーめ!っていうかなんでそこに突っ立ってるの!座っていいよ」
そう言って自分の隣をポンポンって手で叩いてる。
結局誰がここまで運んでくれたのか教えてもらえないままだ。
もしかしたらって人がいるんだけど...福良さんに聞いてみようかな。
「あの...ここまで運んでくれたのって...」
「...ん?」
「さっき伊沢さんたちが私を運んでくれた人が夏が似合わないヒーローだったって言ってたんですけど、誰か教えてもらえなくて」
「ははっ、そんなこと言ってたんだ」
「もしかして...」
もしかしたら、福良さんなんじゃないかなって思ったんだ。
でもこんなに細い体でこんな重たい私を運んでくれた?!
伊沢さんとか須貝さんとか力がありそうな人を差し置いて?!
「言いたくなかったんだけどなぁ」
「何でですか!ありがとうございました」
「いいのいいの」
「なんかこういうのなれてないから上手く反応できないなぁ」って少し照れくさそう。
「絶対伊沢さんだと思ってました...」
「そりゃあそうだよね...僕が(名前)ちゃん抱き上げた時も取られそうだったし」
「取られそう...?」
「あ!...口が滑った...」
「え?!どういうことですか?!」
「夏は嫌だし、僕には似合わなくてもいいけどさ。好きな子の前ではヒーローでいたいじゃん?」
「好きな子...?」
今好きな子って言った...?
「ふふっ、やっぱりまだ早かったかな?秋も冬も春も麗結ちゃんのヒーローでいられるように頑張るよ」
そう言って私の頭をポンポンと撫でると「みんなには内緒ね」と笑った。
あんまり仲良くなれてないし、話しかけにくいなぁなんて思ってたけどそんなことなかった。
「あのー...」と恐る恐るみんなが集まってるリビングルームに行ってみると福良さんがひとりでいつものように黙々とパソコンに向き合っていた。
その横顔が本当にステキで、かっこよくて、憧れの存在。
「あ、麗結ちゃん。復活した?」
「ご迷惑おかけしました...」
「ううん。麗結ちゃんが元気になって何よりだよ」
「すみません...」
「えぇ、もう謝らないでよ。撮影もちゃんとしたからね!暑かったーほんとに!」
「ごめんな...」
「もう謝ったらだーめ!っていうかなんでそこに突っ立ってるの!座っていいよ」
そう言って自分の隣をポンポンって手で叩いてる。
結局誰がここまで運んでくれたのか教えてもらえないままだ。
もしかしたらって人がいるんだけど...福良さんに聞いてみようかな。
「あの...ここまで運んでくれたのって...」
「...ん?」
「さっき伊沢さんたちが私を運んでくれた人が夏が似合わないヒーローだったって言ってたんですけど、誰か教えてもらえなくて」
「ははっ、そんなこと言ってたんだ」
「もしかして...」
もしかしたら、福良さんなんじゃないかなって思ったんだ。
でもこんなに細い体でこんな重たい私を運んでくれた?!
伊沢さんとか須貝さんとか力がありそうな人を差し置いて?!
「言いたくなかったんだけどなぁ」
「何でですか!ありがとうございました」
「いいのいいの」
「なんかこういうのなれてないから上手く反応できないなぁ」って少し照れくさそう。
「絶対伊沢さんだと思ってました...」
「そりゃあそうだよね...僕が(名前)ちゃん抱き上げた時も取られそうだったし」
「取られそう...?」
「あ!...口が滑った...」
「え?!どういうことですか?!」
「夏は嫌だし、僕には似合わなくてもいいけどさ。好きな子の前ではヒーローでいたいじゃん?」
「好きな子...?」
今好きな子って言った...?
「ふふっ、やっぱりまだ早かったかな?秋も冬も春も麗結ちゃんのヒーローでいられるように頑張るよ」
そう言って私の頭をポンポンと撫でると「みんなには内緒ね」と笑った。