『花火から逃げて』/ kwkm
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この夜、俺は初めて彼女を抱いた。
そういうことをする場所、という雰囲気が2人を自然とちかづけたのかもしれない。
こんなことしてもさらに悲しくなるだけなのは分かっていたけれど好きだという気持ちは止められなくて、離したくないという気持ちは消えなくて、無我夢中にになって彼女を愛し続けていた。
「たくろー...たくろう!」
「ん...?麗結...」
彼女の声で目を覚ますと、見慣れない大きすぎるベットの上に俺と麗結。
そうだ。
花火大会から逃げてきたんだった。
外はもう明るくなっていて、何も身につけていない身体を見て夜のことを思い出して少しにやけた後、はぁとため息をつく。
「...お母さん達怒ってるよ」
「...あぁ」
「一緒に怒られに行こっか」
「...俺は行かへん」
身体の向きを変えて、麗結に背を向ける。
事を起こしたのは自分なのに、親に合わせる顔もなければ、無駄なプライドのせいで麗結にこんなことに付き合わせてごめんねと言うことも出来ない。
彼女はお母さんに連絡をしているようだけど、俺はカバンからスマホを出すのも嫌でここから動くのも嫌だった。
「お正月には帰ってくるよ!」
そっぽを向いて拗ねてる俺とは対照的に、彼女はいつも通りの元気な声。
ベットから降りて俺が向いている方に移動して、目を合わせてるようにしゃがんで笑った。
「正月まで会えんやん」
「毎日電話するよ?」
「電話じゃ顔見えん」
「じゃあ3日に1回くらいはテレビ電話にしよ?」
「...俺これから誰と一緒に登下校したらいいん」
「それは友達作ってよ!」
そこまで私のせいなの?!と素直に困り顔をしている彼女が可愛くて、愛しくて、自然と笑ってた。
「俺の事忘れん?」
これが1番聞きたかったことだった。
新しい場所でいい男と出会ったりせん?
俺の事なんか忘れてもうこっちに帰ってこないとかしない?
俺には麗結しかおらんのに....麗結にとってはそうじゃなかったとか...ない?
「....何言ってるの....」
俺のその言葉に、初めて彼女は涙を流した。
彼女を抱きしめてふたりでひたすら泣いた。
気休めにたくさんの約束をした。
普段こんなこと絶対言わないのに、離れていても麗結が世界で一番だと伝えた。
そういうことをする場所、という雰囲気が2人を自然とちかづけたのかもしれない。
こんなことしてもさらに悲しくなるだけなのは分かっていたけれど好きだという気持ちは止められなくて、離したくないという気持ちは消えなくて、無我夢中にになって彼女を愛し続けていた。
「たくろー...たくろう!」
「ん...?麗結...」
彼女の声で目を覚ますと、見慣れない大きすぎるベットの上に俺と麗結。
そうだ。
花火大会から逃げてきたんだった。
外はもう明るくなっていて、何も身につけていない身体を見て夜のことを思い出して少しにやけた後、はぁとため息をつく。
「...お母さん達怒ってるよ」
「...あぁ」
「一緒に怒られに行こっか」
「...俺は行かへん」
身体の向きを変えて、麗結に背を向ける。
事を起こしたのは自分なのに、親に合わせる顔もなければ、無駄なプライドのせいで麗結にこんなことに付き合わせてごめんねと言うことも出来ない。
彼女はお母さんに連絡をしているようだけど、俺はカバンからスマホを出すのも嫌でここから動くのも嫌だった。
「お正月には帰ってくるよ!」
そっぽを向いて拗ねてる俺とは対照的に、彼女はいつも通りの元気な声。
ベットから降りて俺が向いている方に移動して、目を合わせてるようにしゃがんで笑った。
「正月まで会えんやん」
「毎日電話するよ?」
「電話じゃ顔見えん」
「じゃあ3日に1回くらいはテレビ電話にしよ?」
「...俺これから誰と一緒に登下校したらいいん」
「それは友達作ってよ!」
そこまで私のせいなの?!と素直に困り顔をしている彼女が可愛くて、愛しくて、自然と笑ってた。
「俺の事忘れん?」
これが1番聞きたかったことだった。
新しい場所でいい男と出会ったりせん?
俺の事なんか忘れてもうこっちに帰ってこないとかしない?
俺には麗結しかおらんのに....麗結にとってはそうじゃなかったとか...ない?
「....何言ってるの....」
俺のその言葉に、初めて彼女は涙を流した。
彼女を抱きしめてふたりでひたすら泣いた。
気休めにたくさんの約束をした。
普段こんなこと絶対言わないのに、離れていても麗結が世界で一番だと伝えた。