おめでとう、好き / izw
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「麗結、30歳の誕生日おめでとう」
「ねぇもう年齢言わなくて良くない?嬉しくないんだけど」
「こっわ!何その目!」
「怖いでちゅねーママは」って少しずつお話が出来るようになってきた娘を抱き寄せて私を悪者にしようとしてる。
子どもが生まれた瞬間、私を忘れたかのように娘にべったりすぎるあなたの方が私はちょっと怖いよ!
「まーま!」
「ママおめでとうだからパチパチだよ」
拓司くんが小さく手を叩くと真似してパチパチ手を叩く娘は彼に似てよく笑う。
「おおー!さすが俺の娘!習得が早い!」なんていつもやってるお得意の拍手にさえ拓司くんべた褒め。
この先が思いやられる溺愛っぷり。
切り分けたケーキだって半分以上娘に取られてるし。
娘の分もぜーんぶ彼女が食べてたのに。
「はぁ...やっと寝た」
麗結はゆっくりしてて、ってお風呂に入れるところから寝かせつけるところまでを全てこなしてくれた拓司くんが戻ってきたのは誕生日が終わる2時間前。
「ありがとうね」
「いや、たまにしか出来ないじゃん。こんなこと」
「嬉しそうだったよ、パパいるって」
「朝から晩までいるなんて滅多にねぇしな」
大学院を辞めたという伊沢くんはまさかの自分の会社を立ち上げていた。
もちろん今も社長さんなわけだけど、私が生活しやすいようにって私の地元に家を建てて毎日1時間以上かけて仕事に行ってまた帰ってくる日々を送ってくれている。
あの日、彼が私に会いに来てくれた日、私たちが晴れて結ばれた日から今日まで拓司くんと喧嘩をしたことはないし、拓司くんのことを嫌だと思ったことは1度もない。
「19の時からずっと追っかけ続けてここまできた俺すごくね?」
「ほんとに凄いよ」
「思ってねぇだろそれ」
「思ってるよぉ。1歩間違ったらストーカーだなぁって!」
「おい!こんな純粋で無害なストーカーいたら教えて欲しいわ」
「...あ、でも、そういえば今日は好きって言ってもらってない」
「年齢言ったら麗結が怒ったからじゃん」
「怒ってないよ」
「あれは怒ってただろ。俺が言うんだから間違いない」
「可愛いお顔がちょーっとブサイクだったよ?」って笑う拓司くんは本当に変わらないな。
ううん、どんどんかっこよくなっていく。
それに対して私は仕事と育児の両立だとかを理由して素敵な女性でいることに手を抜いてる時があるような気がする。
「だって今年は違うじゃん」
「何がよ」
「さすがに娘の前じゃイチャイチャ出来ないだろ、ってこと」
そう言って私の髪を撫でてそのまま唇を重ねる。
小さな音を立てながら角度を変えて数回、繰り返すとゆっくり顔を離した。
「麗結、誕生日おめでとう、世界で1番愛してるよ」
その言葉は今まで誕生日にもらった言葉の中で1番優しくてキラキラしていた。
「ねぇもう年齢言わなくて良くない?嬉しくないんだけど」
「こっわ!何その目!」
「怖いでちゅねーママは」って少しずつお話が出来るようになってきた娘を抱き寄せて私を悪者にしようとしてる。
子どもが生まれた瞬間、私を忘れたかのように娘にべったりすぎるあなたの方が私はちょっと怖いよ!
「まーま!」
「ママおめでとうだからパチパチだよ」
拓司くんが小さく手を叩くと真似してパチパチ手を叩く娘は彼に似てよく笑う。
「おおー!さすが俺の娘!習得が早い!」なんていつもやってるお得意の拍手にさえ拓司くんべた褒め。
この先が思いやられる溺愛っぷり。
切り分けたケーキだって半分以上娘に取られてるし。
娘の分もぜーんぶ彼女が食べてたのに。
「はぁ...やっと寝た」
麗結はゆっくりしてて、ってお風呂に入れるところから寝かせつけるところまでを全てこなしてくれた拓司くんが戻ってきたのは誕生日が終わる2時間前。
「ありがとうね」
「いや、たまにしか出来ないじゃん。こんなこと」
「嬉しそうだったよ、パパいるって」
「朝から晩までいるなんて滅多にねぇしな」
大学院を辞めたという伊沢くんはまさかの自分の会社を立ち上げていた。
もちろん今も社長さんなわけだけど、私が生活しやすいようにって私の地元に家を建てて毎日1時間以上かけて仕事に行ってまた帰ってくる日々を送ってくれている。
あの日、彼が私に会いに来てくれた日、私たちが晴れて結ばれた日から今日まで拓司くんと喧嘩をしたことはないし、拓司くんのことを嫌だと思ったことは1度もない。
「19の時からずっと追っかけ続けてここまできた俺すごくね?」
「ほんとに凄いよ」
「思ってねぇだろそれ」
「思ってるよぉ。1歩間違ったらストーカーだなぁって!」
「おい!こんな純粋で無害なストーカーいたら教えて欲しいわ」
「...あ、でも、そういえば今日は好きって言ってもらってない」
「年齢言ったら麗結が怒ったからじゃん」
「怒ってないよ」
「あれは怒ってただろ。俺が言うんだから間違いない」
「可愛いお顔がちょーっとブサイクだったよ?」って笑う拓司くんは本当に変わらないな。
ううん、どんどんかっこよくなっていく。
それに対して私は仕事と育児の両立だとかを理由して素敵な女性でいることに手を抜いてる時があるような気がする。
「だって今年は違うじゃん」
「何がよ」
「さすがに娘の前じゃイチャイチャ出来ないだろ、ってこと」
そう言って私の髪を撫でてそのまま唇を重ねる。
小さな音を立てながら角度を変えて数回、繰り返すとゆっくり顔を離した。
「麗結、誕生日おめでとう、世界で1番愛してるよ」
その言葉は今まで誕生日にもらった言葉の中で1番優しくてキラキラしていた。