おめでとう、好き / izw
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【麗結、24歳の誕生日おめでとう】
あの日から1年間、本当に彼は頻繁に私に連絡をし続けてくれた。
その日にあったこと、研究発表会で緊張したこと、美味しいご飯を食べたこと、大学院を中退したこと。
今は何をしてるの?と聞いても教えてくれなかったけど、伊沢くんが元気ならそれでいいかと深くは聞かなかった。
好きな人の一大事なのにこれでいいのか?と思うことはあったけどおしゃべりな彼が言いたがらないってことはそういうことなのだと納得した。
【今年もぴったりだね】
【好き】
【またそれ?笑 本当に変わらないね】
【今ひま?】
【暇ってもう寝るよ?】
明日もちゃんと仕事だからね、と打ち終わって送ろうとした時。
「もしもし...」
『出るの早すぎこっちがびっくりしたわ』
ははっと今日もいつも通り笑う。
1年振りの声はやっぱり安心する。
今日も電話してくれるんじゃないかって待ってたから嬉しくて、本当に来た着信にワンコールで出てしまった。
『今暇?』
「暇じゃないって」
『今多分最寄り駅にいる』
「最寄り駅って伊沢くんのお家の?寒いから早く帰りなって」
『ちげーわ、バカか。麗結の家の』
『多分って言ってんじゃん』って笑ってる。
「は?」
『寒いから早く来て。もしくは家まで案内して。もれなく上がり込むけど』
「...伊沢くんどこにいるの?」
彼が返したその駅名は確かに私が今いるこの部屋から徒歩で数分の最寄り駅だった。
そんなことある?
なんでこんな時間に...こんなところに...
「ほんとなの?」
『嘘なんてつかねぇよ!』
「今から行く!...あっ...でも待ってすっぴんだしメガネだしパジャマ...」
『俺的には家にあげてもらいたいんだけど』
「えっ...待ってそれでもすっぴんにメガネに...」
『家あがってもいいのかよ』
「あ!えっ?!そういうこと?!それはちょっと...」
『あーもう!なんでもいいから早く来て!1秒でも早く麗結に会いたくて落ち着かねぇ!』
バクバクと心臓がうるさい。
伊沢くんが来てくれてる...?
こんなところまでわざわざ...?
会いたくて...落ち着かない....?
私は緊張で落ち着かないけど...これ大丈夫...?
「...伊沢くん...?」
「...麗結、24歳の誕生日おめでとう」
髪もボサボサだし服だって適当だしすっぴん。
こんな私の数歩前に...すっかりキラキラ男子になった伊沢くんが立ってる。
2年ってこんなに変わるのか。
「なにしてんの?もっと近く来てよ」
「いや...伊沢くん?」
「...どっからどう見ても俺だろ!さっきまで電話してたし」
「どっからどう見てもは嘘でしょ!」
「前髪重たくしてきましたけどどうですか?」
「...かっ...こいいと思いますよ?」
「やった」
「住所聞いときゃよかった」なんて言いながらゆっくり近づいてきた彼が「やっぱり好きだから会い来た」と私の目の前で、私の目をじーっと見つめたまま言った。
「あんまり見ないで!」
「麗結は変わらねぇなぁ」
「化粧したら変わるの!」
「ほんとかよ」
「ま、どんなんでも麗結のこと好きなのはやっぱ変わんねぇけどな」と続けられた言葉にずっとずっと言いたかった想いが口から零れ落ちた。
あの日から1年間、本当に彼は頻繁に私に連絡をし続けてくれた。
その日にあったこと、研究発表会で緊張したこと、美味しいご飯を食べたこと、大学院を中退したこと。
今は何をしてるの?と聞いても教えてくれなかったけど、伊沢くんが元気ならそれでいいかと深くは聞かなかった。
好きな人の一大事なのにこれでいいのか?と思うことはあったけどおしゃべりな彼が言いたがらないってことはそういうことなのだと納得した。
【今年もぴったりだね】
【好き】
【またそれ?笑 本当に変わらないね】
【今ひま?】
【暇ってもう寝るよ?】
明日もちゃんと仕事だからね、と打ち終わって送ろうとした時。
「もしもし...」
『出るの早すぎこっちがびっくりしたわ』
ははっと今日もいつも通り笑う。
1年振りの声はやっぱり安心する。
今日も電話してくれるんじゃないかって待ってたから嬉しくて、本当に来た着信にワンコールで出てしまった。
『今暇?』
「暇じゃないって」
『今多分最寄り駅にいる』
「最寄り駅って伊沢くんのお家の?寒いから早く帰りなって」
『ちげーわ、バカか。麗結の家の』
『多分って言ってんじゃん』って笑ってる。
「は?」
『寒いから早く来て。もしくは家まで案内して。もれなく上がり込むけど』
「...伊沢くんどこにいるの?」
彼が返したその駅名は確かに私が今いるこの部屋から徒歩で数分の最寄り駅だった。
そんなことある?
なんでこんな時間に...こんなところに...
「ほんとなの?」
『嘘なんてつかねぇよ!』
「今から行く!...あっ...でも待ってすっぴんだしメガネだしパジャマ...」
『俺的には家にあげてもらいたいんだけど』
「えっ...待ってそれでもすっぴんにメガネに...」
『家あがってもいいのかよ』
「あ!えっ?!そういうこと?!それはちょっと...」
『あーもう!なんでもいいから早く来て!1秒でも早く麗結に会いたくて落ち着かねぇ!』
バクバクと心臓がうるさい。
伊沢くんが来てくれてる...?
こんなところまでわざわざ...?
会いたくて...落ち着かない....?
私は緊張で落ち着かないけど...これ大丈夫...?
「...伊沢くん...?」
「...麗結、24歳の誕生日おめでとう」
髪もボサボサだし服だって適当だしすっぴん。
こんな私の数歩前に...すっかりキラキラ男子になった伊沢くんが立ってる。
2年ってこんなに変わるのか。
「なにしてんの?もっと近く来てよ」
「いや...伊沢くん?」
「...どっからどう見ても俺だろ!さっきまで電話してたし」
「どっからどう見てもは嘘でしょ!」
「前髪重たくしてきましたけどどうですか?」
「...かっ...こいいと思いますよ?」
「やった」
「住所聞いときゃよかった」なんて言いながらゆっくり近づいてきた彼が「やっぱり好きだから会い来た」と私の目の前で、私の目をじーっと見つめたまま言った。
「あんまり見ないで!」
「麗結は変わらねぇなぁ」
「化粧したら変わるの!」
「ほんとかよ」
「ま、どんなんでも麗結のこと好きなのはやっぱ変わんねぇけどな」と続けられた言葉にずっとずっと言いたかった想いが口から零れ落ちた。