雨が続くな、今週は。
まるで俺の心を表現してくれてるみたいに。


何とかして彼女の誤解を解きたかった俺は

あの日から、毎日彼女に連絡を入れた。


【ちゃんと話がしたい】
【何があったのか話をさせて欲しい】
【いつでも家来ていいから】


もちろん返事はなかった。

俺達は、終わったんだ。


・


「伊沢、大丈夫？」
「ん、まぁ。自業自得っすから」
「顔死んでるんだもん」


どこにいても、何をしていても、彼女のことばかり考えてしまう。

自分の頭の悪さに吐き気がする。

もちろんオフィスでも全く同じ状況で、あの日以来ほとんど寝れていない俺を心配してくれる福良さん。


「思い詰めてもしょうがないよ。もう忘れよ？」
「すみません...無理っす...」
「だって伊沢の話をちゃんと聞いてくれないんだよ？！それは別れていい相手だって...」


きっと、きっとね。
福良さんなりの背中の押し方だったんだと思う。


でも、今の俺には逆効果。


彼女の何を知ってるんだ？

俺がどれだけ彼女のことを愛していたか分かったんのか？

今、どれだけどん底にいるのかお前にはわからないだろ？


ドロドロした感情だけが溢れ出てきてしまって何も話せなかった。


・


【もうこれで最後にする。俺のことちょっとでも愛してくれていたなら10分だけ時間をください】


俺はある決意をして、彼女に最後の連絡をした。

いつも仲良く話をしていたこの部屋に、時間を設定して彼女を呼んだ。


「来ねぇか...」


分かってた、来るわけないって。

この連絡が届いてるかも分からないのに、俺は何を期待してたんだろう。



この気持ちを俺はどうしたらいい？


本当に、本当に、君が好きなんだよ。


俺は何もしてないって。

俺は君しか見てないって。

君も俺しか見てなかったでしょ？

君は俺がいなくても平気なの？



もう自分が分からない。


真っ暗闇の中にひとりぼっちだ。