半径10メーターの世界
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「拓司...?」
「あ、麗結ちゃん!久しぶりねぇ」
「拓司ママ!!こんにちは」
駅からそのままバスに乗って病院に向かった。
なんとなく落ち着かなくて、席にも座らずフラフラ。
病院のメインカウンターで拓司の名前を伝えて部屋を聞きいて真っ直ぐ向かった。
恐る恐るドアを開けると、久しぶりに会った拓司ママの姿が見えて懐かしさと同時にやっぱりやばい状態?なんて心配が降りかかる。
「あ、麗結来てくれたんだ」
カーテンの奥を覗くと、真っ白いベットの上にいつも通りの拓司の姿があった。
「拓司大丈夫?!」
「ん?俺は全然大丈夫なんだけどさぁ...ほら、元気じゃん?」
「うん...元気だけど...」
腕や足は包帯と傷だらけだったけど、普通に話せるし全然元気そう。
嫌な予感は珍しく当たらなかった...??
「トラックとぶつかったらしいよ?俺はぶつかったあとの記憶しかないんだけどさあ」
拓司ママが先に帰ってしまって、病室に二人きり。
帰るタイミングがわからなくて、キョロキョロしてるとカゴに入っているリンゴが目に入った。
「あ、リンゴむく?」
「お前むけるの?成長したなあ」
「どの立場からいってんの」
塾から家に帰る時、信号無視で横断歩道に入ってきたトラックとぶつかったと笑ってるけど、奇跡的に腕にヒビが入っただけの拓司の意識はあってトラックの人は声をかけてそのまま去ってしまったらしい。
そんなことある?ってその人の無責任さに言葉が出なかったけど、本人は普通に家に帰ったらしい。
もちろん医者家庭がそんなの黙ってるわけもなく、拓司はその日のうちにこの大きな病院に運ばれてきて検査を受けるみたい。
「つまんねぇ、サッカーしたい!」
りんごを頬張りながら、ベットの上でサッカーボールを転してる。
りんごが口に入ってるのに、サッカーの話や友達の話を永遠にしてた。
「検査が終わったらできるよ、すぐなんでしょ?」
「明後日だよ?!もー長すぎ...!あ、最後の1個もーらい!!」
1人3個ずつだよっていったのに。
私が最後に残してた1個は拓司の口の中に入っていった。
結構大きかったのに一口で入れたから、ハムスターみたいになってた。
「麗結さぁ」
「ん?」
もうそろそろ帰ろうかと、荷物をまとめ始めた時、ベットの上に胡座をかいていた彼は私の名前を真剣な声で呼んでこう続けた。
「拓朗と別れて俺にしない?」
続けられたのは、こんな、夢みたいな、マンガのようなセリフだった。
「あ、麗結ちゃん!久しぶりねぇ」
「拓司ママ!!こんにちは」
駅からそのままバスに乗って病院に向かった。
なんとなく落ち着かなくて、席にも座らずフラフラ。
病院のメインカウンターで拓司の名前を伝えて部屋を聞きいて真っ直ぐ向かった。
恐る恐るドアを開けると、久しぶりに会った拓司ママの姿が見えて懐かしさと同時にやっぱりやばい状態?なんて心配が降りかかる。
「あ、麗結来てくれたんだ」
カーテンの奥を覗くと、真っ白いベットの上にいつも通りの拓司の姿があった。
「拓司大丈夫?!」
「ん?俺は全然大丈夫なんだけどさぁ...ほら、元気じゃん?」
「うん...元気だけど...」
腕や足は包帯と傷だらけだったけど、普通に話せるし全然元気そう。
嫌な予感は珍しく当たらなかった...??
「トラックとぶつかったらしいよ?俺はぶつかったあとの記憶しかないんだけどさあ」
拓司ママが先に帰ってしまって、病室に二人きり。
帰るタイミングがわからなくて、キョロキョロしてるとカゴに入っているリンゴが目に入った。
「あ、リンゴむく?」
「お前むけるの?成長したなあ」
「どの立場からいってんの」
塾から家に帰る時、信号無視で横断歩道に入ってきたトラックとぶつかったと笑ってるけど、奇跡的に腕にヒビが入っただけの拓司の意識はあってトラックの人は声をかけてそのまま去ってしまったらしい。
そんなことある?ってその人の無責任さに言葉が出なかったけど、本人は普通に家に帰ったらしい。
もちろん医者家庭がそんなの黙ってるわけもなく、拓司はその日のうちにこの大きな病院に運ばれてきて検査を受けるみたい。
「つまんねぇ、サッカーしたい!」
りんごを頬張りながら、ベットの上でサッカーボールを転してる。
りんごが口に入ってるのに、サッカーの話や友達の話を永遠にしてた。
「検査が終わったらできるよ、すぐなんでしょ?」
「明後日だよ?!もー長すぎ...!あ、最後の1個もーらい!!」
1人3個ずつだよっていったのに。
私が最後に残してた1個は拓司の口の中に入っていった。
結構大きかったのに一口で入れたから、ハムスターみたいになってた。
「麗結さぁ」
「ん?」
もうそろそろ帰ろうかと、荷物をまとめ始めた時、ベットの上に胡座をかいていた彼は私の名前を真剣な声で呼んでこう続けた。
「拓朗と別れて俺にしない?」
続けられたのは、こんな、夢みたいな、マンガのようなセリフだった。