ep.23 友達って。/ kwkm
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彼が足を止めた場所から見えるのは、キラキラ光る街の灯り。
結構登ってきたようだ。
遠くの遠くまで街が一望出来る。
「綺麗...」
できるだけ近くで見たいって、いけるところまで足を進めて初めて見る光景にそれしか言えない。
「だよね。俺ここすっごい好きでさ。独り占めしてたんだけど、麗結にも見せてあげよーって思ったんだよね」
ドクン、と胸が痛む。
私と居ない時も、私のこと考えててくれたんだ
って、嬉しくなっちゃう。
「...なぁ、俺ってやっぱりクズなのかな」
「なんで?」
「だってさ...」
私の1歩後ろにいた彼が、すっと私のお腹に腕を回してぎゅっと身を寄せる。
「えっ...何してっ...」
「大人しくしてて」
「大人しくって...」
「静かにして。何も言わないで」
何この状況。
私、ずっとずっと1人で片思いしてきたのに。
ずっとずっと好きだった拓朗に、抱きしめられてる。
「俺たち友達、だよね?」
「...うん」
「なんでも言い合える、いい友達だよね...?」
「うん...」
ぽつり、ぽつりと後ろから呟かれる言葉に泣きそうになりながら頷く。
「友達」その言葉が、私たちをずっと繋いできたから。
いい友達、仲良しな友達、ちょっとお互いを知りすぎた友達、都合のいい友達。
「麗結」
「ん?」
「こっち向いて」
「....ん?」
首を少しだけ後ろに向けると、一瞬にして唇を奪われた。
ただ触れているだけなのに、ドキドキが止まらない。
なんで、なんで。
なんでそんなことをするの。
「友達ってさ、キスするのかな?」
すごくすごく長い時間だった気がする。
触れていた唇が離れると拓朗がそう呟いた。
「....え?」
「....なんでもない、ひとりごと」
まだ身体は拓朗に抱きしめられたまま。
目の前に広がる街の灯りが綺麗で、綺麗で。
泣きそうになってるのはこれのせい?
「麗結と、キスしたいなぁって思って今止められなかったんやけど」
泣きそうになってるのは
思わせぶりばかりの拓朗のせい。
そんな彼に、期待してしまっている
私のせい。
「するんじゃない?...そういう友達ってことにしようよ」
「...そっか」
「それもそうだな」って彼の言葉は私の胸に痛いほど響いた。
都合のいい関係を続けすぎたんだ。
拓朗のことをこれ以上好きになっちゃいけないんだ。
私達は今日も友達だ。
結構登ってきたようだ。
遠くの遠くまで街が一望出来る。
「綺麗...」
できるだけ近くで見たいって、いけるところまで足を進めて初めて見る光景にそれしか言えない。
「だよね。俺ここすっごい好きでさ。独り占めしてたんだけど、麗結にも見せてあげよーって思ったんだよね」
ドクン、と胸が痛む。
私と居ない時も、私のこと考えててくれたんだ
って、嬉しくなっちゃう。
「...なぁ、俺ってやっぱりクズなのかな」
「なんで?」
「だってさ...」
私の1歩後ろにいた彼が、すっと私のお腹に腕を回してぎゅっと身を寄せる。
「えっ...何してっ...」
「大人しくしてて」
「大人しくって...」
「静かにして。何も言わないで」
何この状況。
私、ずっとずっと1人で片思いしてきたのに。
ずっとずっと好きだった拓朗に、抱きしめられてる。
「俺たち友達、だよね?」
「...うん」
「なんでも言い合える、いい友達だよね...?」
「うん...」
ぽつり、ぽつりと後ろから呟かれる言葉に泣きそうになりながら頷く。
「友達」その言葉が、私たちをずっと繋いできたから。
いい友達、仲良しな友達、ちょっとお互いを知りすぎた友達、都合のいい友達。
「麗結」
「ん?」
「こっち向いて」
「....ん?」
首を少しだけ後ろに向けると、一瞬にして唇を奪われた。
ただ触れているだけなのに、ドキドキが止まらない。
なんで、なんで。
なんでそんなことをするの。
「友達ってさ、キスするのかな?」
すごくすごく長い時間だった気がする。
触れていた唇が離れると拓朗がそう呟いた。
「....え?」
「....なんでもない、ひとりごと」
まだ身体は拓朗に抱きしめられたまま。
目の前に広がる街の灯りが綺麗で、綺麗で。
泣きそうになってるのはこれのせい?
「麗結と、キスしたいなぁって思って今止められなかったんやけど」
泣きそうになってるのは
思わせぶりばかりの拓朗のせい。
そんな彼に、期待してしまっている
私のせい。
「するんじゃない?...そういう友達ってことにしようよ」
「...そっか」
「それもそうだな」って彼の言葉は私の胸に痛いほど響いた。
都合のいい関係を続けすぎたんだ。
拓朗のことをこれ以上好きになっちゃいけないんだ。
私達は今日も友達だ。