ep.13 なんて。/ izw
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それからというもの。
私たちは顔見知り程度の関係になった。
私はあの日、飲み物を差し出した日と同じ時間にジムに通うようになり彼がいる日はさりげなく近くに行き、いない日はあきらかにやる気がなかった。
「はぁっ...」
今日はあの日と同じように名前も知らない彼が隣で走ってる。
はぁはぁと吐く息は規則正しく、走り慣れてる感じが凄い。
彼のことは何も知らないけれど実はスポーツ選手とかだったりして。
体もガッチリしてるし。
「あなたはなんでここに来てるんですか?」
「...えっ?!私?!」
「ははっ、他にいないっすよ」
彼が何をしている人なのか、を考えながらいつも通りぼーっとしながら走っていたら隣から声がした。
周りをキョロキョロしてこっちを見る彼が可愛くて、めちゃめちゃ走った後なのに爽やかな笑顔で、神は不平等に人間を作ったなぁと思う。
「運動不足解消のためです...」
「へぇ。意識高いっすね」
「あなたこそ...」
「俺?俺ストレス発散っすよ」
「ストレス発散が運動なんて凄い」
「結構いるでしょ。もっと早くしてみたら?」
そう言うと、今までにないくらい近づいてきた彼はマシーンの速度設定を勝手にいじってる。
あまりにも今までのスピードと違いすぎるから「ちょっと!」と彼の方を見ると「ははっ、困ってる」って意地悪く笑ってスピードを戻した。
「すみません、なんかおもしれぇなぁって思っちゃいました」
「はっ?!」
「いやいや、深い意味はないっす」
深い意味はないにしろ、顔見知りなだけの私にそんな意地悪する?!
何この人のコミュ力。
なんかすっと私の中に入ってくる感じ。
「あ、そうそう。この前飲み物貰っちゃったからこれお礼っす」
笑うだけ笑って背を向けたから、もう帰るのかな?と見送ろうとしたら、彼はそう言いながらくるりとこちらを向く。
その手にはこの前飲みますか?って言って私がほぼ無理やり押し付けたペットボトルと同じものが握られていて、私に手渡される。
「僕、面白くて可愛い人、好きなんすよ」なんて言葉付きで。
私たちは顔見知り程度の関係になった。
私はあの日、飲み物を差し出した日と同じ時間にジムに通うようになり彼がいる日はさりげなく近くに行き、いない日はあきらかにやる気がなかった。
「はぁっ...」
今日はあの日と同じように名前も知らない彼が隣で走ってる。
はぁはぁと吐く息は規則正しく、走り慣れてる感じが凄い。
彼のことは何も知らないけれど実はスポーツ選手とかだったりして。
体もガッチリしてるし。
「あなたはなんでここに来てるんですか?」
「...えっ?!私?!」
「ははっ、他にいないっすよ」
彼が何をしている人なのか、を考えながらいつも通りぼーっとしながら走っていたら隣から声がした。
周りをキョロキョロしてこっちを見る彼が可愛くて、めちゃめちゃ走った後なのに爽やかな笑顔で、神は不平等に人間を作ったなぁと思う。
「運動不足解消のためです...」
「へぇ。意識高いっすね」
「あなたこそ...」
「俺?俺ストレス発散っすよ」
「ストレス発散が運動なんて凄い」
「結構いるでしょ。もっと早くしてみたら?」
そう言うと、今までにないくらい近づいてきた彼はマシーンの速度設定を勝手にいじってる。
あまりにも今までのスピードと違いすぎるから「ちょっと!」と彼の方を見ると「ははっ、困ってる」って意地悪く笑ってスピードを戻した。
「すみません、なんかおもしれぇなぁって思っちゃいました」
「はっ?!」
「いやいや、深い意味はないっす」
深い意味はないにしろ、顔見知りなだけの私にそんな意地悪する?!
何この人のコミュ力。
なんかすっと私の中に入ってくる感じ。
「あ、そうそう。この前飲み物貰っちゃったからこれお礼っす」
笑うだけ笑って背を向けたから、もう帰るのかな?と見送ろうとしたら、彼はそう言いながらくるりとこちらを向く。
その手にはこの前飲みますか?って言って私がほぼ無理やり押し付けたペットボトルと同じものが握られていて、私に手渡される。
「僕、面白くて可愛い人、好きなんすよ」なんて言葉付きで。