ep.13 なんて。/ izw
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気づいたら。
あなたから目が離せなかった。
隣で息を切らしながらひたすら走り続ける彼から。
彼のことは何一つ知らない。
何故かって、この運動不足解消のために通いだしたジムで私が一方的に彼を見ているだけだから。
ただ、ただ、ぼーっと、それなりのスピードに設定したランニングマシーンでダラダラ運動している私とは対照的に、彼はその道のプロであるかのようなスピードで走り続けていた。
ちょっと火照った顔も、吹き出す汗も、はぁはぁと息を吐く姿も、なんだか目が離せなかった。
少ししてランニングマシーンを止めたと思ったら、タオルを用意しているにも関わらず首元の汗をTシャツの裾で拭う。
引き締められたお腹が丸見え。
なんなの、なんなの。
そんなのえっちすぎるじゃん。
って、周りの目なんて気にせずガン見してる私が1人で盛り上がる。
その後もパタパタとTシャツを揺らすからチラチラとお腹が...ってお腹はもういいんだ。
ガン見してるのバレるからチラ見くらいにしとけって自分の脳に言い聞かせてももう止められそうにない。
彼がカバーのかけられたペットボトルに手を伸ばしてキャップを開けるその瞬間だってかっこいいと思ってしまう。
「あれ?ねぇじゃん」
「え?」
ペットボトルに口をつけたその人は首を傾げる。
それを見ていた私は思わず声を出して反応してしまって遅いとは分かっていても思わず口を塞いだ。
「ん?ああ、すみません。独り言うるさくって」
その時、初めて何一つ知らない彼の声を聞いた。
ドクドクと心臓の音がうるさい。
私の方を見てあの人が笑った。
「あの...飲みます?」
自分でも何を言っているのか理解が追いつかないまま自分の飲みかけのスポーツドリンクを差し出していた。
「え?いいんすか?僕思いっきり口つけちゃうけど」
すっごい普通に。
今までも何回も喋ったことあるみたいなテンションで。
彼はそう言って私のペットボトルを受け取って、言葉通り思いっきり口を付けて私に返した。
「間接キスっすね」なんて言葉付きで。
あなたから目が離せなかった。
隣で息を切らしながらひたすら走り続ける彼から。
彼のことは何一つ知らない。
何故かって、この運動不足解消のために通いだしたジムで私が一方的に彼を見ているだけだから。
ただ、ただ、ぼーっと、それなりのスピードに設定したランニングマシーンでダラダラ運動している私とは対照的に、彼はその道のプロであるかのようなスピードで走り続けていた。
ちょっと火照った顔も、吹き出す汗も、はぁはぁと息を吐く姿も、なんだか目が離せなかった。
少ししてランニングマシーンを止めたと思ったら、タオルを用意しているにも関わらず首元の汗をTシャツの裾で拭う。
引き締められたお腹が丸見え。
なんなの、なんなの。
そんなのえっちすぎるじゃん。
って、周りの目なんて気にせずガン見してる私が1人で盛り上がる。
その後もパタパタとTシャツを揺らすからチラチラとお腹が...ってお腹はもういいんだ。
ガン見してるのバレるからチラ見くらいにしとけって自分の脳に言い聞かせてももう止められそうにない。
彼がカバーのかけられたペットボトルに手を伸ばしてキャップを開けるその瞬間だってかっこいいと思ってしまう。
「あれ?ねぇじゃん」
「え?」
ペットボトルに口をつけたその人は首を傾げる。
それを見ていた私は思わず声を出して反応してしまって遅いとは分かっていても思わず口を塞いだ。
「ん?ああ、すみません。独り言うるさくって」
その時、初めて何一つ知らない彼の声を聞いた。
ドクドクと心臓の音がうるさい。
私の方を見てあの人が笑った。
「あの...飲みます?」
自分でも何を言っているのか理解が追いつかないまま自分の飲みかけのスポーツドリンクを差し出していた。
「え?いいんすか?僕思いっきり口つけちゃうけど」
すっごい普通に。
今までも何回も喋ったことあるみたいなテンションで。
彼はそう言って私のペットボトルを受け取って、言葉通り思いっきり口を付けて私に返した。
「間接キスっすね」なんて言葉付きで。