ep.7 500円。/ fkr
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「懐かしいね」と彼女が笑う。
「ほんとね」と僕も笑う。
「やばい人だよね」と彼女が言うから、「やばい人だよ?」と開き直って彼女の顔を見る。
今僕の隣にいるのは、あの時怪我をしていた彼女だ。
あの傘によって彼女との距離は縮まって、仲良くするようになり、今の関係に至る。
言葉通り、僕は次の週彼女にとってのヒーローになっていたのだ。
彼女は「ほんとにありがとう」と渡した傘にお菓子まで添えて持ってきてくれていた。
その時初めてしっかり彼女の顔を見て、タイプだなぁなんて思ってた。
「たった500円だよ」
「ん?なにが?」
「僕の運命を変えたの」
「ふふっ、あの傘の値段ってこと?」
「うん、正確には432円」
あの時、ポケットに500円があったから今があるわけで。
それがなかったら、僕は友人の傘に入って彼女たちをスルーしていただろう。
「僕多分人生で1番うまい500円の使い方したと思う」
「なにそれ」
「だって、あの500円の使い方はあの時のあの瞬間だったから成り立ったんだよ?それってすごいと思わない?」
「んー?」
「多分ね、幸せな500円の使い方した人ランキング暫定1位だよ、僕」
だって、君は知らないかもしれないけど、びしょ濡れな僕は幸せだったから。
人助けを出来たということと、ヒーローじゃんと自己満できたから。
だって、君は知らないかもだけど、君みたいな僕にはもったいないくらいの素敵な女性を手に入れることが出来たんだから。
「ふふっ、ありがとう」
「なんで?今?」
「言いたかったから」
君の瞳が僕を捉える。
こちらこそ僕が精一杯振り絞った勇気に応えてくれてありがとう。
「何回言っても足りないね」
「500円見るとありがとうって言いたくなるよね」
「それはけんくんだけだよ」
「麗結もちゃんと感謝して。僕達を繋いでくれたんだから」
「やだよ!やばい人の仲間入りじゃん」
「自分の彼氏でしょ!やばい人って言わないの!」
店を出てビニール傘を開くと彼女が僕の腕に腕を絡めて、一緒に傘に入る。
これからも絶対僕が君を守るからね。
「ほんとね」と僕も笑う。
「やばい人だよね」と彼女が言うから、「やばい人だよ?」と開き直って彼女の顔を見る。
今僕の隣にいるのは、あの時怪我をしていた彼女だ。
あの傘によって彼女との距離は縮まって、仲良くするようになり、今の関係に至る。
言葉通り、僕は次の週彼女にとってのヒーローになっていたのだ。
彼女は「ほんとにありがとう」と渡した傘にお菓子まで添えて持ってきてくれていた。
その時初めてしっかり彼女の顔を見て、タイプだなぁなんて思ってた。
「たった500円だよ」
「ん?なにが?」
「僕の運命を変えたの」
「ふふっ、あの傘の値段ってこと?」
「うん、正確には432円」
あの時、ポケットに500円があったから今があるわけで。
それがなかったら、僕は友人の傘に入って彼女たちをスルーしていただろう。
「僕多分人生で1番うまい500円の使い方したと思う」
「なにそれ」
「だって、あの500円の使い方はあの時のあの瞬間だったから成り立ったんだよ?それってすごいと思わない?」
「んー?」
「多分ね、幸せな500円の使い方した人ランキング暫定1位だよ、僕」
だって、君は知らないかもしれないけど、びしょ濡れな僕は幸せだったから。
人助けを出来たということと、ヒーローじゃんと自己満できたから。
だって、君は知らないかもだけど、君みたいな僕にはもったいないくらいの素敵な女性を手に入れることが出来たんだから。
「ふふっ、ありがとう」
「なんで?今?」
「言いたかったから」
君の瞳が僕を捉える。
こちらこそ僕が精一杯振り絞った勇気に応えてくれてありがとう。
「何回言っても足りないね」
「500円見るとありがとうって言いたくなるよね」
「それはけんくんだけだよ」
「麗結もちゃんと感謝して。僕達を繋いでくれたんだから」
「やだよ!やばい人の仲間入りじゃん」
「自分の彼氏でしょ!やばい人って言わないの!」
店を出てビニール傘を開くと彼女が僕の腕に腕を絡めて、一緒に傘に入る。
これからも絶対僕が君を守るからね。