ep.7 500円。/ fkr
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それを見た僕は急いで隣の売店に入って、ビニール傘をレジに持っていった。
あいにく僕のポケットには500円しかない。
2本買えればそれで解決だったんだけど、さすがにそれは無理か。
ポケットから500円を取り出して1本のビニール傘を握りしめて走った。
傘を持ってるのに傘をさすことなく走った。
少しだけ緊張していた。
いきなり知らない男が傘を差し出して来るだけでも怖いのに、本人もびしょ濡れってさらに怖い。
でもきっと喜んでくれると思う。
ヒーローになれるかも!なんて冗談思ったけど、そんなことはどうでもよくてとにかく今見捨てたら僕も不幸だ。
「あの...っ!」
ゆっくり歩いていた彼女たちにすぐ追いついて、声をかけるとふたりは足を止めた。
ここで袋を開けておかなかったことを後悔しながら急いで傘を開く。
「これ使ってください!」
2人に傘を傾けて、怪我をしてない女性に押し付ける。
この言葉の後になんて言うか考えてなかった。
どうしよう。
何この人って顔を見合わせてる2人を前に言葉も出てこない。
「いいから!」と無理やり怪我してない彼女に握らせると「ふくらくんありがとう」と怪我してる彼女がペコッと頭を下げた。
「あれ?知り合い?」
「知り合いっていうか...ふくらくん傘は?」
「あ!僕はいいから!ほら!すぐそこだし!」
今思うと、新品なの見られてるから今買ったの絶対バレてるし、すぐそことか言ってももうびしょ濡れだしすぐそこじゃないし。
「じゃあね!お大事に!」
傘に入った2人を見て安心して、そのまま体の向きを変えて更衣室に向かって走った。
「大丈夫かい?」
結局田中のおじいちゃんの授業にはやっぱり遅刻して、そして今日はびしょ濡れな僕を見て心配そうな顔までさせてしまった。
でも、渡せてよかった、僕まで幸せな気分だった。
あいにく僕のポケットには500円しかない。
2本買えればそれで解決だったんだけど、さすがにそれは無理か。
ポケットから500円を取り出して1本のビニール傘を握りしめて走った。
傘を持ってるのに傘をさすことなく走った。
少しだけ緊張していた。
いきなり知らない男が傘を差し出して来るだけでも怖いのに、本人もびしょ濡れってさらに怖い。
でもきっと喜んでくれると思う。
ヒーローになれるかも!なんて冗談思ったけど、そんなことはどうでもよくてとにかく今見捨てたら僕も不幸だ。
「あの...っ!」
ゆっくり歩いていた彼女たちにすぐ追いついて、声をかけるとふたりは足を止めた。
ここで袋を開けておかなかったことを後悔しながら急いで傘を開く。
「これ使ってください!」
2人に傘を傾けて、怪我をしてない女性に押し付ける。
この言葉の後になんて言うか考えてなかった。
どうしよう。
何この人って顔を見合わせてる2人を前に言葉も出てこない。
「いいから!」と無理やり怪我してない彼女に握らせると「ふくらくんありがとう」と怪我してる彼女がペコッと頭を下げた。
「あれ?知り合い?」
「知り合いっていうか...ふくらくん傘は?」
「あ!僕はいいから!ほら!すぐそこだし!」
今思うと、新品なの見られてるから今買ったの絶対バレてるし、すぐそことか言ってももうびしょ濡れだしすぐそこじゃないし。
「じゃあね!お大事に!」
傘に入った2人を見て安心して、そのまま体の向きを変えて更衣室に向かって走った。
「大丈夫かい?」
結局田中のおじいちゃんの授業にはやっぱり遅刻して、そして今日はびしょ濡れな僕を見て心配そうな顔までさせてしまった。
でも、渡せてよかった、僕まで幸せな気分だった。