ep.6 傘。/ izw
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「じゃあ...3択ね」
この間の伊沢くんと同じように指を3にして、何を言おうか頭の中で考える。
「お!待ってましたー!お願いします」
「1つ目。びしょ濡れで走っていく」
「おーい!それ酷くないっすか?」
「2つ目」
「無視?!」
「タクシーを呼ぶ」
「あ、拓司だけにっすか?それよくやられるんすよ!タクシー呼ぶのはちょっとすぐそこだし」
3つ目はもちろん決まっている。
そして絶対これが選ばれることもわかっている。
だからこそ、ここまで出かかっているのに言い難い。
「3つ目」
「今んところ選べるの無いから頼みますよ、まじで」
「私とこの傘に入って駅に行く」
そう言うと、このどんよりした雨雲たちなんてぶっ飛ばしちゃうんじゃないかってくらいの笑顔を見せてくれる。
なんでこんなに嬉しそうなんだろう?って思うくらい嬉しそうな彼が「行きますか」って私の傘をとる。
「えっ?!」
「僕の方がデカいんで、僕が持った方がいいでしょ」
「いやでもこの前も結局伊沢くんびしょ濡れだったし...」
「この傘可愛いっすね。華やかで」
傘をぱっと開いて、「麗結さん、早く!」と手招きするから完全に彼のペースに飲み込まれて傘の中に入る。
パタパタと傘に雨粒が当たる音が響く。
ちらっと視線を上に向けると、やっぱり一番好きな綺麗な横顔が見える。
伊沢くんと2回も相合傘して歩いてる。
「やっぱり伊沢くんだけびしょ濡れじゃん」
駅に着くと、私がいた側じゃない彼のスーツはびしょ濡れで色が変わってる。
ハンカチを取り出して気持ちばかり拭うと「なんか、麗結さんって素敵な女性ですね」ってドラマでしか聞いたことないセリフが降り掛かってきてぶっ倒れるかと思った。
この間の伊沢くんと同じように指を3にして、何を言おうか頭の中で考える。
「お!待ってましたー!お願いします」
「1つ目。びしょ濡れで走っていく」
「おーい!それ酷くないっすか?」
「2つ目」
「無視?!」
「タクシーを呼ぶ」
「あ、拓司だけにっすか?それよくやられるんすよ!タクシー呼ぶのはちょっとすぐそこだし」
3つ目はもちろん決まっている。
そして絶対これが選ばれることもわかっている。
だからこそ、ここまで出かかっているのに言い難い。
「3つ目」
「今んところ選べるの無いから頼みますよ、まじで」
「私とこの傘に入って駅に行く」
そう言うと、このどんよりした雨雲たちなんてぶっ飛ばしちゃうんじゃないかってくらいの笑顔を見せてくれる。
なんでこんなに嬉しそうなんだろう?って思うくらい嬉しそうな彼が「行きますか」って私の傘をとる。
「えっ?!」
「僕の方がデカいんで、僕が持った方がいいでしょ」
「いやでもこの前も結局伊沢くんびしょ濡れだったし...」
「この傘可愛いっすね。華やかで」
傘をぱっと開いて、「麗結さん、早く!」と手招きするから完全に彼のペースに飲み込まれて傘の中に入る。
パタパタと傘に雨粒が当たる音が響く。
ちらっと視線を上に向けると、やっぱり一番好きな綺麗な横顔が見える。
伊沢くんと2回も相合傘して歩いてる。
「やっぱり伊沢くんだけびしょ濡れじゃん」
駅に着くと、私がいた側じゃない彼のスーツはびしょ濡れで色が変わってる。
ハンカチを取り出して気持ちばかり拭うと「なんか、麗結さんって素敵な女性ですね」ってドラマでしか聞いたことないセリフが降り掛かってきてぶっ倒れるかと思った。