ep.6 傘。/ izw
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は雨。
しかもあの天気予報は傘マークばっかり。
不思議なことに、天気予報って晴れとか曇りとかは外れるくせに雨は絶対と言えるほど当たる。
これ間違いない。
雨の日は憂鬱だから、傘だけでも気分をあげていこうと思って色はピンクで花柄。
可愛くてお気に入りなそれを持って家を出て、仕事場に着いた時には雨が降ってきたけど、今日は予定通り。
いつも通りの仕事を終え、少し明日の準備をしたら傘を持って玄関に向かう。
結構強いなぁ、なんて思いながら、傘を開いて帰ろうとした時。
「あれ、伊沢くん」
「麗結さん、おつかれっす」
「お疲れ様...帰らないの?」
「それが...」
「え?」
彼の視線の先には私の傘。
はっとして、彼の手元をみるとこの前の黒い傘がない。
「傘忘れたんすよ」
「えええ?!そんなことある?!だって今日は傘マークの大連打だよ?!」
「今日は確認しないで来ちゃって。家出てから気づいたんすよ、なんかみんな傘もってんなぁつって...ねぇ、麗結さん?」
「...なに?」
嫌な予感しかしないわざとらしいその名前の呼び方に、少し心が踊ったのは私が彼に気があるせい。
彼はまた口角を少し上げて「俺にも3択してくださいよ」と言うと「ね?」って首をかしげた。
「えー...やだよ」
「こんっな可愛い後輩がびしょ濡れで帰ってもいいってことっすか?!」
「それもう傘入れろって言ってるよね?」
「いや、傘入れて欲しいなんて言ってないですよ、3択でください」
「なにそれ...」
出会った時から少し変な子だとは思ってた。
変な知識をたくさん持ってて、おしゃべり上手。
ふざけた子かと思っていたら、仕事は真剣、何もかも真面目にこなす。
そんなところが、好きだったり。
しかもあの天気予報は傘マークばっかり。
不思議なことに、天気予報って晴れとか曇りとかは外れるくせに雨は絶対と言えるほど当たる。
これ間違いない。
雨の日は憂鬱だから、傘だけでも気分をあげていこうと思って色はピンクで花柄。
可愛くてお気に入りなそれを持って家を出て、仕事場に着いた時には雨が降ってきたけど、今日は予定通り。
いつも通りの仕事を終え、少し明日の準備をしたら傘を持って玄関に向かう。
結構強いなぁ、なんて思いながら、傘を開いて帰ろうとした時。
「あれ、伊沢くん」
「麗結さん、おつかれっす」
「お疲れ様...帰らないの?」
「それが...」
「え?」
彼の視線の先には私の傘。
はっとして、彼の手元をみるとこの前の黒い傘がない。
「傘忘れたんすよ」
「えええ?!そんなことある?!だって今日は傘マークの大連打だよ?!」
「今日は確認しないで来ちゃって。家出てから気づいたんすよ、なんかみんな傘もってんなぁつって...ねぇ、麗結さん?」
「...なに?」
嫌な予感しかしないわざとらしいその名前の呼び方に、少し心が踊ったのは私が彼に気があるせい。
彼はまた口角を少し上げて「俺にも3択してくださいよ」と言うと「ね?」って首をかしげた。
「えー...やだよ」
「こんっな可愛い後輩がびしょ濡れで帰ってもいいってことっすか?!」
「それもう傘入れろって言ってるよね?」
「いや、傘入れて欲しいなんて言ってないですよ、3択でください」
「なにそれ...」
出会った時から少し変な子だとは思ってた。
変な知識をたくさん持ってて、おしゃべり上手。
ふざけた子かと思っていたら、仕事は真剣、何もかも真面目にこなす。
そんなところが、好きだったり。