ep.1 言わないけどね。/ izw
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ぱっと後ろを振り返ると、「どうしたの」と目を丸めて驚いてる彼。
もう何度も何度も同じことをしてるのに彼は全く同じ反応をする。
初めてこの部屋に来た時、あんまり得意とは言えない英語の講義だって言うのに、座席は指定。
高校生かよって突っ込みたくなった。
そして周りに知ってる人がいるわけでもなく、わかんないとき聞く人いないじゃんと途方に暮れていた時、彼が現れた。
「これ番号順?」
「うん、席固定なんて高校生みたいよね」
「たしかに。まあそのほうが誰がサボってるか一瞬でわかるから効率的だよね」
私の後ろに座った彼は、「あ、僕伊沢っていいます。あなたは?」と首を傾げる。
「とっさに麗結です」と下の名前を答えたら、「麗結...さん」と少し慣れないような声で私の名前を呼んでくれた。
「麗結...さん、今日は何?」
「そろそろ慣れないの?」
「何に?」
「私の事名前で呼ぶの」
「そんな簡単に慣れるわけないでしょ。週一でしか呼ばないんだから」
「ふーん...それでね、今日も予習見せて?」
はぁとため息をついた伊沢くんが、「高校でほんとに勉強してたの?」と疑いの目を向けてくる。
もちろん高校で勉強してきたし、もちろん予習は終わってる。
それに、最初の授業でわかったの。
これくらいなら私にも余裕でできるって。
でもね、なんだか伊沢くんが面白くって。
君のことをもっと知りたいと思っちゃって。
話すことを一生懸命探してるなんて、君には絶対言わないけどね。
もう何度も何度も同じことをしてるのに彼は全く同じ反応をする。
初めてこの部屋に来た時、あんまり得意とは言えない英語の講義だって言うのに、座席は指定。
高校生かよって突っ込みたくなった。
そして周りに知ってる人がいるわけでもなく、わかんないとき聞く人いないじゃんと途方に暮れていた時、彼が現れた。
「これ番号順?」
「うん、席固定なんて高校生みたいよね」
「たしかに。まあそのほうが誰がサボってるか一瞬でわかるから効率的だよね」
私の後ろに座った彼は、「あ、僕伊沢っていいます。あなたは?」と首を傾げる。
「とっさに麗結です」と下の名前を答えたら、「麗結...さん」と少し慣れないような声で私の名前を呼んでくれた。
「麗結...さん、今日は何?」
「そろそろ慣れないの?」
「何に?」
「私の事名前で呼ぶの」
「そんな簡単に慣れるわけないでしょ。週一でしか呼ばないんだから」
「ふーん...それでね、今日も予習見せて?」
はぁとため息をついた伊沢くんが、「高校でほんとに勉強してたの?」と疑いの目を向けてくる。
もちろん高校で勉強してきたし、もちろん予習は終わってる。
それに、最初の授業でわかったの。
これくらいなら私にも余裕でできるって。
でもね、なんだか伊沢くんが面白くって。
君のことをもっと知りたいと思っちゃって。
話すことを一生懸命探してるなんて、君には絶対言わないけどね。
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