ep.27 1212。/ izw
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「どう?」
「かっこいいけど...」
「けど?」
「何で髪セットしてもらったの?」
「今日記念日だから」
え?今なんて言った?
キョウキネンビダカラ...
記念日だから?!
「3年記念日だからってこと?」
「丸2年記念日ね」
「拓司くんがそんなこと思ってくれてるなんて嬉しくなっちゃうなぁ」
「あとプロポーズ記念日」
え?今なんて言った?
はっと顔を上げて彼を見ると背負っていたリュックをダイニングテーブルに下ろしてその中からなにやら紙袋を取り出してる。
プロポーズキネンビ...
「プロポーズ?!」
「あ、わり、紙袋グシャグシャだわ」
「え?!」
「今日結婚しよって麗結ちゃんに言おうと思ってさ...あ、箱は無事!」
「...は?!」
リュックの中でグシャグシャになった紙袋を言葉通りポイッと投げ捨てて箱をこちらに見せてくれる。
女性の夢であるあのリングが入っているであろう小さな箱が彼の掌にちょこんと乗っている。
「はい。婚約指輪。俺と結婚してください」
「拓司くん」
「はい?」
「ちゃんと箱から出して開けてみせてよ!」
「え?せっかくこんな綺麗にリボン巻いてくれてあんだから麗結ちゃんが開けてよ」
「そうじゃなくて!」
指輪が入ったケースが入った箱をキラキラした目で見ながら拓司くんがそんなことを言うから面白くってもう感動とか全部どこかに行っちゃった。
「んー...?俺はもう中身みたよ?」
「そうじゃなくて...ドラマとかでプロポーズのシーン見た事あるでしょ?」
「あれはドラマでしょ。麗結ちゃんに買ってきたんだから!」
ダメだこりゃ。
拓司くんは拓司くんだからきっとこれからも変わらないんだ。
「わぁ...!綺麗」
プロポーズって夜景が見えるレストランとか、2人の思い出の場所とかでロマンチックに行われると思ってたんだけど。
こんなキッチンだし、使い古したエプロンつけてるし、拓司くんはかっこいい髪型だけど全然改まってないし。
まさか自分が1番に婚約指輪のケースを開けるとは。
「どう?!つけてつけて!」
「そこは拓司くんがつけてください」
「俺が1番に触っていいの?」って変な確認をして、「失礼します」ってケースから指輪を取ると私の左手を両手で優しく包んだ。
「いい夫婦の日じゃねーけど想いはたくさんこもってるからね」
左手の薬指に付けられたそれは光を受けてきらきら輝いている。
やっと実感がじわじわ湧いてきて、涙でよく見えなくなるまで時間はかからなかった。
「かっこいいけど...」
「けど?」
「何で髪セットしてもらったの?」
「今日記念日だから」
え?今なんて言った?
キョウキネンビダカラ...
記念日だから?!
「3年記念日だからってこと?」
「丸2年記念日ね」
「拓司くんがそんなこと思ってくれてるなんて嬉しくなっちゃうなぁ」
「あとプロポーズ記念日」
え?今なんて言った?
はっと顔を上げて彼を見ると背負っていたリュックをダイニングテーブルに下ろしてその中からなにやら紙袋を取り出してる。
プロポーズキネンビ...
「プロポーズ?!」
「あ、わり、紙袋グシャグシャだわ」
「え?!」
「今日結婚しよって麗結ちゃんに言おうと思ってさ...あ、箱は無事!」
「...は?!」
リュックの中でグシャグシャになった紙袋を言葉通りポイッと投げ捨てて箱をこちらに見せてくれる。
女性の夢であるあのリングが入っているであろう小さな箱が彼の掌にちょこんと乗っている。
「はい。婚約指輪。俺と結婚してください」
「拓司くん」
「はい?」
「ちゃんと箱から出して開けてみせてよ!」
「え?せっかくこんな綺麗にリボン巻いてくれてあんだから麗結ちゃんが開けてよ」
「そうじゃなくて!」
指輪が入ったケースが入った箱をキラキラした目で見ながら拓司くんがそんなことを言うから面白くってもう感動とか全部どこかに行っちゃった。
「んー...?俺はもう中身みたよ?」
「そうじゃなくて...ドラマとかでプロポーズのシーン見た事あるでしょ?」
「あれはドラマでしょ。麗結ちゃんに買ってきたんだから!」
ダメだこりゃ。
拓司くんは拓司くんだからきっとこれからも変わらないんだ。
「わぁ...!綺麗」
プロポーズって夜景が見えるレストランとか、2人の思い出の場所とかでロマンチックに行われると思ってたんだけど。
こんなキッチンだし、使い古したエプロンつけてるし、拓司くんはかっこいい髪型だけど全然改まってないし。
まさか自分が1番に婚約指輪のケースを開けるとは。
「どう?!つけてつけて!」
「そこは拓司くんがつけてください」
「俺が1番に触っていいの?」って変な確認をして、「失礼します」ってケースから指輪を取ると私の左手を両手で優しく包んだ。
「いい夫婦の日じゃねーけど想いはたくさんこもってるからね」
左手の薬指に付けられたそれは光を受けてきらきら輝いている。
やっと実感がじわじわ湧いてきて、涙でよく見えなくなるまで時間はかからなかった。