『わ、マノンちゃん。と、ハリさん』

背中に重みを感じると思ったらマノンが抱きついてきたのだった

「マノン…お前…」

「ね、トワさんも一緒に行こうよ！一緒にホウエンでもメガシンカ探そうよ」

「りまー！」

『ホウエンねぇ…』

確かにあれ以来一度も行っていない
初めて行った別の地方
沢山の思い出の中には良いものある
それと一緒にトラウマのような思い出もある

『……気持ちは嬉しいんだけどわたしは遠慮しようかな』

「えー、なんでぇ…」

マノンは眉毛を八の字にさせて言う

『アランが最強を目指すのとマノンちゃんがメガシンカをするのを目標としてるようにわたしも一応カロスのジム制覇っていうのを目標にして旅をしてるの。その旅の途中で他の地方には行けないかな』

「うー…トワさんあとバッジいくつ？」

『あと３つ。あれ、マノンちゃん応援してくれるんじゃないの？』

「するよ！あたしトワさんがジム制覇するの応援するって約束したもん」

むくれつつもトワに抱きつくマノンをトワは妹のように可愛がる
そんな二人をアランはいつの間にこんな仲良くなったんだよ…と言いたげな視線で見ていた

『だから、ね？』

「…わかった」

『あと知ってた？旅っていうのはどこかで自分の帰りを待ってる人がいると頑張れるんだよ』

トワの言葉に二人は目を丸める

「じゃあトワさんあたしたちが帰ってくるの待っててくれる？」

『もちろん。待っててもいい？』

「うん！」

トワは視線をアランの方へ向ける

「…トワがそれでいいなら」

『じゃあ待ってる』

「やったー」

『マノンちゃんってばくすぐったい』

ぐりぐりと身体を押し付けてくるマノンの頭をトワは撫でる

そんな二人のをアランは微笑ましく見守っているのだった

誰もこれから起こる出来事にはきづかなかった




～END～




(それが一歩)