act#15

夢小説設定

この小説の夢小説設定
名前

「らべらべ~」

『美味しい?シンオウ名物のポフィンは』

トワはプラターヌの研究所の中庭で、フラべべと約束した通り、ポフィンを作っていた
木の実を混ぜた生地はふつふつと気泡を作り、独特の香りが庭を包んでいた

『ビビヨンさんは顔に似合わず、辛い味が好きね』

ポケモンによって好みが違うらしく、色んな味を試し自分の好きな味を探し出しながら食べていた

『チゴラスは見た目通りの大食いというか…あ、ほらそんなに口に入れたら咽るよ』

トワは水を皿に入れて差し出す



トワはお母さんみたいだねー」



『プラターヌ博士、お疲れ様です』

「休憩にコーヒーはいかがかな」

『いただきます』

トワはポフィンを作る手を止め、プラターヌの持ってきたコーヒーを飲む

『カロスのコーヒーは美味しいですね』

「まぁ、ボクが淹れたというのもあるからねー」

『プラターヌ博士が淹れたんですか』

トワが驚いた顔を見せると、待ってましたと言わんばかりの嬉しそうな顔を見せた

「どう?更に美味しく感じるかな?」

『とても。というか、わたしポフィンなんか作ってポケモンと遊んでばかりで…コーヒーもわたしが淹れるべきですよね』

ここに来てからそんなことばかりだな、と思う

「いいよー。ポケモンたちも嬉しそうだし。あ、ボクもポフィンいただきー」

『あ、博士その味は、』

「…酸っぱい!」

『それはナナシの実が原料なので、酸っぱいんです…大丈夫ですか?』

「はは、大丈夫」

プラターヌはコーヒーを飲み、口の中の酸っぱさを流す

「久しぶりにポフィンを食べたな。トワはシンオウにいた頃は、コンテストに出たのかい?」

プラターヌは、ナナカマドの元で研究をしていた頃を思い出していた
よく色んな木の実を混ぜ合わせて作ったことがあった

『わたしはないです』

「そうなの?こんなにも色んなポケモンと仲良く出来るから、そういうのも得意なんだと思ってたよ」

『いいえ!わたしはそんなマルチなトレーナーじゃないです』

コンテストは何度か間近で見る機会はあったが、出ることまでは考えてなかった

『ポケモンと上手く付き合えているのは、たぶん、育て屋で働いていた時期があったからです』

「へぇ、育て屋で?」

プラターヌはトワから次なる話題を引き出そうと、コーヒーのおかわりを淹れた

『シンオウとホウエンのリーグ制覇してからは、ずっと育て屋のお手伝いしてたんです』

「2つの地方でチャンピオンになったのに、どうして他の地方ではリーグに挑戦しようと思わなかったんだい?」

『満足しちゃったんです』

トワはコーヒーにミルクを混ぜながら言った

『シンオウとホウエンで頂点に立ったらなんか吹っ切れたというか…』

二度もチャンピオンになれた
それはトワの中で大きな自信となると同時に、大きなプレッシャーにもなった
追われる立場というものは、常に自分とポケモンに厳しくいなくてはならない
それは今まで自由に旅をしてきたトワを縛り付けるものとなった

『結局わたしはどちらのチャンピオンも下りて、元のトレーナーに戻りました。ようは逃げたんです』

「逃げ…か」
1/2ページ
スキ