act#46
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「アリアス様はあまり籠城戦は得意ではありませんでしたな」
『あの頃は、すぐに行動する性格だったからな。持久戦に関しては苦手で、分からぬことがあるといつもカーラーンを訪ねて、こっそりと教えてもらってた』
アリアスはカーラーンと顔を見合わせる
その事はサームも知らなかったので驚いた
「アリアス様はいつも城の見取り図の描いてある洋紙を持ってきておりましたな。サームは意地悪ですから、子ども相手でも容赦なく難問を出していて驚きました」
『……やはりあれは難しいものだったのか。道理でカーラーンも悩んでいた訳だ』
アリアスはサームを睨むように見た
「全てアリアス様を思っての行動です。あれがあったからこそ、今ザーブル城の攻略の内容も簡単に理解できたでしょう」
『………サームも言うようになったな』
「え」
アリアスはにやり、と笑みを見せて、外套を翻した
『ザンデにもこれからの攻略の話をしてくる。二人も早急に準備にかかれよ』
その言葉に二人は短く返事をした
「…まさかアリアス様の方からあの頃の話をしてくるとは思わなかった」
サームは静かにそうカーラーンに語りかけ続けた
「俺はあの頃の王宮の思い出は忘れたいものなのだと思っていた」
「…アリアス様はここ最近、澄んだ顔をされている」
カーラーンはザーブル城の地図を広げながら言った
「澄んだ顔…?」
「一応おぬしより先に出会ったからな。再会した頃は思い詰めていた表情だったが、共に行動していて近頃は本当に晴れやかな表情に見える。覚悟を決めたところは変わらぬがな」
カーラーンが出会った頃は、近寄る者全てを疑うようにも見え、人の優しさや温もりに触れるのに躊躇しているようだった
それが今は、他の騎士や侍女に自ら話しかけ、距離を縮めている
あの頃の王女の面影が本当に甦ったかのようだった
「眉間の皺も減り、幾分か女性らしい表情だろう?」
「カーラーン、おぬし、」
カーラーンはからかうように、サームを見た
「さ、アリアス様の言う通り準備にかかるぞ」
カーラーンは楽しそうに歩きだした
~END~
(微笑みは幻影か)(本物か)
『あの頃は、すぐに行動する性格だったからな。持久戦に関しては苦手で、分からぬことがあるといつもカーラーンを訪ねて、こっそりと教えてもらってた』
アリアスはカーラーンと顔を見合わせる
その事はサームも知らなかったので驚いた
「アリアス様はいつも城の見取り図の描いてある洋紙を持ってきておりましたな。サームは意地悪ですから、子ども相手でも容赦なく難問を出していて驚きました」
『……やはりあれは難しいものだったのか。道理でカーラーンも悩んでいた訳だ』
アリアスはサームを睨むように見た
「全てアリアス様を思っての行動です。あれがあったからこそ、今ザーブル城の攻略の内容も簡単に理解できたでしょう」
『………サームも言うようになったな』
「え」
アリアスはにやり、と笑みを見せて、外套を翻した
『ザンデにもこれからの攻略の話をしてくる。二人も早急に準備にかかれよ』
その言葉に二人は短く返事をした
「…まさかアリアス様の方からあの頃の話をしてくるとは思わなかった」
サームは静かにそうカーラーンに語りかけ続けた
「俺はあの頃の王宮の思い出は忘れたいものなのだと思っていた」
「…アリアス様はここ最近、澄んだ顔をされている」
カーラーンはザーブル城の地図を広げながら言った
「澄んだ顔…?」
「一応おぬしより先に出会ったからな。再会した頃は思い詰めていた表情だったが、共に行動していて近頃は本当に晴れやかな表情に見える。覚悟を決めたところは変わらぬがな」
カーラーンが出会った頃は、近寄る者全てを疑うようにも見え、人の優しさや温もりに触れるのに躊躇しているようだった
それが今は、他の騎士や侍女に自ら話しかけ、距離を縮めている
あの頃の王女の面影が本当に甦ったかのようだった
「眉間の皺も減り、幾分か女性らしい表情だろう?」
「カーラーン、おぬし、」
カーラーンはからかうように、サームを見た
「さ、アリアス様の言う通り準備にかかるぞ」
カーラーンは楽しそうに歩きだした
~END~
(微笑みは幻影か)(本物か)