act#39
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『ぶは、』
アリアスは凍てつく水面から顔を出した
濠の中を少し泳ぎ、城の一番暗いところから上がろうと思うが、季節は冬
真冬の水温は体力を奪っていく
「銀仮面卿!」
一瞬、沈みそうになるが勢いよく腕を引かれた
『ザンデか……』
アリアスの腕引っ張り、水中から引き出したのは、ザンデだった
『来て…くれたのか…』
「当たり前です。待っていると約束したでしょう」
ザンデはアリアスを林の中で待っていた
必ず戻ると信じて
すると、濠から何かが水に落ちた音がしたのだ
明らかに人一人分くらいの重さが落ちた音だった
ザンデは一人、濠に近づき暗闇の中目を凝らした
すると水面には見慣れた、顔が浮かんでいた
直ぐにアリアスだと気付き、ザンデはその腕を引き上げたのだった
『そうだったな…』
引き上げられたアリアスはその場に座りこんだ
さすがに城壁で四人もの戦士を相手取ったのだ
加えてこの冬の水に落ちた身体
体力は底をつきそうだった
「銀仮面卿」
ザンデは着ていた外套でアリアスの身体を包んだ
「ここにいては危険です。先ほど国境付近に、シンドゥラの軍勢を確認しました」
『シンドゥラ…?』
「はい。ですので……失礼します」
『!?』
ザンデは軽々とアリアスを持ち上げた
『ザンデ……』
「無礼は承知です!しかしこの場を早く離れるにはこれが最善策にございます!」
一目散に林に駆けて入る
「馬の手綱も危ういでしょうな……」
未だに震えているアリアスの顔を見れば、一目瞭然だ
唇だって紫色に、近いのだから
このまま一人乗せて、途中で落馬なんかされては困る
「失礼します」
ザンデは自分の愛馬にアリアスを乗せ、自分も股がる
「しっかり掴まっててくだされ」
『あぁ』
アリアスはほぼ、身を預けるようにザンデの屈強な身体に身を任せた
表情は幾分か柔らかい
「直ぐに王都まで戻ります」
『すまぬが、よろしく頼む』
ザンデは数騎の部下と共に、ペシャワール城塞近くを後にした
アリアスは凍てつく水面から顔を出した
濠の中を少し泳ぎ、城の一番暗いところから上がろうと思うが、季節は冬
真冬の水温は体力を奪っていく
「銀仮面卿!」
一瞬、沈みそうになるが勢いよく腕を引かれた
『ザンデか……』
アリアスの腕引っ張り、水中から引き出したのは、ザンデだった
『来て…くれたのか…』
「当たり前です。待っていると約束したでしょう」
ザンデはアリアスを林の中で待っていた
必ず戻ると信じて
すると、濠から何かが水に落ちた音がしたのだ
明らかに人一人分くらいの重さが落ちた音だった
ザンデは一人、濠に近づき暗闇の中目を凝らした
すると水面には見慣れた、顔が浮かんでいた
直ぐにアリアスだと気付き、ザンデはその腕を引き上げたのだった
『そうだったな…』
引き上げられたアリアスはその場に座りこんだ
さすがに城壁で四人もの戦士を相手取ったのだ
加えてこの冬の水に落ちた身体
体力は底をつきそうだった
「銀仮面卿」
ザンデは着ていた外套でアリアスの身体を包んだ
「ここにいては危険です。先ほど国境付近に、シンドゥラの軍勢を確認しました」
『シンドゥラ…?』
「はい。ですので……失礼します」
『!?』
ザンデは軽々とアリアスを持ち上げた
『ザンデ……』
「無礼は承知です!しかしこの場を早く離れるにはこれが最善策にございます!」
一目散に林に駆けて入る
「馬の手綱も危ういでしょうな……」
未だに震えているアリアスの顔を見れば、一目瞭然だ
唇だって紫色に、近いのだから
このまま一人乗せて、途中で落馬なんかされては困る
「失礼します」
ザンデは自分の愛馬にアリアスを乗せ、自分も股がる
「しっかり掴まっててくだされ」
『あぁ』
アリアスはほぼ、身を預けるようにザンデの屈強な身体に身を任せた
表情は幾分か柔らかい
「直ぐに王都まで戻ります」
『すまぬが、よろしく頼む』
ザンデは数騎の部下と共に、ペシャワール城塞近くを後にした