act#37
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アリアスがペシャワール城塞へ馬を走らせていたときだった
『!』
岩影の向こうに一つの人馬の影を見つけた
咄嗟に馬を止めたが相手は鋭く、気づいた
「何者か!」
互いに姿は見えず、相手から鋭い一喝が飛んできた
バフマンは剣を抜き、構える
「出てまいれ。パルスの万騎長バフマンが、痴れ者にふさわしい最期をあたえてくれるわ」
『……バフマンだと?』
アリアスはその声に思わず名前を呼んだ
鼓動が早まっているのがわかる
アリアスはその声のぬしの姿を見たく、岩影から姿を表した
バフマンはその姿に息を飲んだ
夕闇にうかぶ、銀色の仮面が気味悪さを感じさせた
『……その面構え…見覚えがあるぞ』
アリアスは精一杯の冷静さを保ち、そう答えた
「わしは、貴様のような人妖と面識などないわ」
『…無礼な言い様だが、旧知に免じて一度だけゆるしてやろう……仕方ない。もう、十六年も経つのだからな』
相手の奇怪な言葉に、バフマンは眉をひそめた
『アンドラゴラスの腹心であったヴァフリーズめは、生かしておけなかった。だが─────お前には、わたしに剣と弓を教えてもらった恩がある』
一瞬の間をおいて、バフマンの灰色の眉が大きく動いた
「も、もしや、貴女様は……」
『思い出したか…?』
アリアスもバフマンも、何かにすがるような声だった
互いに見えない糸を手探りしているようだ
「貴女様は……まさか────」
「バフマン殿!」
『!』
バフマンの背後から、馬蹄の響きと呼び声が聞こえた
キシュワードが率いる十数の騎馬隊が姿を見せたのだ
アリアスは無言で馬主をひるがえした
バフマンが声を出す間もなく、鮮やかな手綱さばきで駆け去っていった
その後を追おうとするキシュワードを 、バフマンは慌てて止めた
『!』
岩影の向こうに一つの人馬の影を見つけた
咄嗟に馬を止めたが相手は鋭く、気づいた
「何者か!」
互いに姿は見えず、相手から鋭い一喝が飛んできた
バフマンは剣を抜き、構える
「出てまいれ。パルスの万騎長バフマンが、痴れ者にふさわしい最期をあたえてくれるわ」
『……バフマンだと?』
アリアスはその声に思わず名前を呼んだ
鼓動が早まっているのがわかる
アリアスはその声のぬしの姿を見たく、岩影から姿を表した
バフマンはその姿に息を飲んだ
夕闇にうかぶ、銀色の仮面が気味悪さを感じさせた
『……その面構え…見覚えがあるぞ』
アリアスは精一杯の冷静さを保ち、そう答えた
「わしは、貴様のような人妖と面識などないわ」
『…無礼な言い様だが、旧知に免じて一度だけゆるしてやろう……仕方ない。もう、十六年も経つのだからな』
相手の奇怪な言葉に、バフマンは眉をひそめた
『アンドラゴラスの腹心であったヴァフリーズめは、生かしておけなかった。だが─────お前には、わたしに剣と弓を教えてもらった恩がある』
一瞬の間をおいて、バフマンの灰色の眉が大きく動いた
「も、もしや、貴女様は……」
『思い出したか…?』
アリアスもバフマンも、何かにすがるような声だった
互いに見えない糸を手探りしているようだ
「貴女様は……まさか────」
「バフマン殿!」
『!』
バフマンの背後から、馬蹄の響きと呼び声が聞こえた
キシュワードが率いる十数の騎馬隊が姿を見せたのだ
アリアスは無言で馬主をひるがえした
バフマンが声を出す間もなく、鮮やかな手綱さばきで駆け去っていった
その後を追おうとするキシュワードを 、バフマンは慌てて止めた