act#5
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そして運命の日はやって来た
『父上ー!』
豪々と燃え盛る炎の下、アリアスは必死に父を呼んだ
真夜中にそれは起きた
不審火なのか事故なのかは分からないがアリアスとオスロエスが病床についている離れから火が上がった
瞬く間に火は燃え広がりアリアスは必死に火中を逃げ惑っていた
「アリアス!逃がさぬぞ…!」
炎から逃げれば、次は人に追われる
顔を隠した騎士を目にしアリアスはようやくこの火事が事故ではないことを悟った
『っ…アンドラゴラス王弟殿下の者か!』
アリアスは煙を吸わないように袖で鼻を押さえながら聞いた
「左様。パルスで女が王位を継げるなど間違いはあってはならぬのだ」
やはり、アリアスの即位に反対する者どもの仕業だったのだ
「最早、病床のオスロエスの時代は終わった」
「そしてタハミーネ様に悪影響をもたらす貴様もここで死んでもらう」
『な…!』
何故、そうなるのか意味が分からなかった
『悪影響だと…!?』
アンドラゴラスはタハミーネの意識が他の者に移るのが許せなかった
たとえそれが自分の姪であっても
『そんな、なぜ…────!?』
騎士の言葉に呆気に取られていたせいかまさか燃えて脆くなった柱が倒れてくるとは思わなかった
『うあああああああああ!』
柱はアリアスの顔を目掛けて倒れてきて、騎士との間に炎の壁を隔てた
「!今ので生き延びる訳がない」
「あぁ、このままいれば俺たちが死ぬ。引いてアンドラゴラス陛下に報告に参るぞ」
騎士たちはそう言い、炎が舞うその場を後にした
燃える炎は憎悪のようで
しばらく消えなかった