act#27
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アリアスはギスカールとの対談を終えたあと、とある一室を訪れ腰掛けに座り隣りで寝ているとある騎士の目覚めを待っていた
騎士の名はサーム
アリアスが自らの手で意識を奪った相手だった
『サーム…』
二度と会うことはない相手だと思っていた
自分に籠城戦を教えてくれた相手が守る城を…自分の生まれた城を攻め落とす日が来るとは思っておらず嘲笑が生まれる
『………?』
サームの身体が、ぴくりと動いた
夢でも見ているのか魘されている
手を伸ばしたかった
身体を揺すって起こしてあげたかった
しかし今の自分にその資格はない
自分で傷つけた相手を起こすことなど出来なかった
あぁ、どうかこの人を夢から救ってくれ
そう思う自分と目覚めて欲しくないと思う自分がいた
目覚めてしまえば否応なしに混乱に巻き込んでしまうのだ
「──────アリアス王女…!」
しかしサームは目覚めた
手を伸ばし、アリアスの名前を呼んで
『────目が覚めたのか』
自分の名前を呼ばれたことに驚いたがアリアスは表情と声には出さなかった
「…!貴様は」
サームは記憶を掘り起こし銀仮面を見た
気を失う間際に見た自分に槍を投げた相手を忘れる訳などなかった
『死んだ王女にでも会っていたのか』
アリアスは銀仮面の奥の目を細めサームを見る
『その様子だとまだこちらには来るなとでも言われたか』
「…!どうして貴様がこの国の王女のことを知っている」
サームの目に驚きが生まれていた
アリアスが死んでからアリアスのことは他言無用で王宮の外だろうが中だろうがその名前を出すことは禁じられていたのだから
『わたしがその本人だから────と言えば、お前は信じるか』
「まさか、まさか。王女は十六年前の火事で亡くなったはずではないか。生きておいでのはずが……」
『あの火事で死んだとされた王女が生きていて、今……お前の目の前にいると言えばお前はどうする』
アリアスはゆっくりと銀仮面の止め金を外し、あの頃と変わらぬ白く秀麗な顔と火傷で赤黒く爛れた顔を見せた
騎士の名はサーム
アリアスが自らの手で意識を奪った相手だった
『サーム…』
二度と会うことはない相手だと思っていた
自分に籠城戦を教えてくれた相手が守る城を…自分の生まれた城を攻め落とす日が来るとは思っておらず嘲笑が生まれる
『………?』
サームの身体が、ぴくりと動いた
夢でも見ているのか魘されている
手を伸ばしたかった
身体を揺すって起こしてあげたかった
しかし今の自分にその資格はない
自分で傷つけた相手を起こすことなど出来なかった
あぁ、どうかこの人を夢から救ってくれ
そう思う自分と目覚めて欲しくないと思う自分がいた
目覚めてしまえば否応なしに混乱に巻き込んでしまうのだ
「──────アリアス王女…!」
しかしサームは目覚めた
手を伸ばし、アリアスの名前を呼んで
『────目が覚めたのか』
自分の名前を呼ばれたことに驚いたがアリアスは表情と声には出さなかった
「…!貴様は」
サームは記憶を掘り起こし銀仮面を見た
気を失う間際に見た自分に槍を投げた相手を忘れる訳などなかった
『死んだ王女にでも会っていたのか』
アリアスは銀仮面の奥の目を細めサームを見る
『その様子だとまだこちらには来るなとでも言われたか』
「…!どうして貴様がこの国の王女のことを知っている」
サームの目に驚きが生まれていた
アリアスが死んでからアリアスのことは他言無用で王宮の外だろうが中だろうがその名前を出すことは禁じられていたのだから
『わたしがその本人だから────と言えば、お前は信じるか』
「まさか、まさか。王女は十六年前の火事で亡くなったはずではないか。生きておいでのはずが……」
『あの火事で死んだとされた王女が生きていて、今……お前の目の前にいると言えばお前はどうする』
アリアスはゆっくりと銀仮面の止め金を外し、あの頃と変わらぬ白く秀麗な顔と火傷で赤黒く爛れた顔を見せた