act#24
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「生きていたのね……」
『わたしは、あの日の火事で、』
「分かっていますっ…あの方がどれだけ酷いことをしたのか…」
タハミーネはアリアスをさらに強く抱き締める
その腕は微かに震えている
「止められなかった妾を許して…」
『タハミーネ様が謝ることではない…謝らなくてならないのはわたしの方だ…あの日、女王になり貴女のような方を救い二度と生み出さない世を作ると約束したのに果たせぬまま生き長らえてしまった』
アリアスはタハミーネの手をゆっくりとほどきその変わらぬ美しさを見る
『そしてわたしは今……自分の生まれ故郷に手をかけた』
「アリアス…」
『貴女に迷惑ばかりかける愚かな…娘なのです』
「止めて…妾はそんなに自分を無下にする娘など見たくないのです…」
タハミーネは美しい顔を歪めて手を伸ばした
「仮面を取って…お願い…」
アリアスはゆっくりと銀仮面の止め金に手をかけ外した
最近はよく外すな…などと思いながら
『醜い顔でしょう…?』
「あの方は本当になんてことを…」
タハミーネは迷わず、アリアスの頬を両手で包んだ
「女性の…お顔に一生消えぬ傷を残しまった…」
当時の可愛い顔を鮮明に覚えているタハミーネは痛わしいアリアスの火傷痕を優しく撫でる
「貴女は自分の顔をこんなことにし、王位を剥奪したこの国と王族が憎くて軍師として戦火に投じたのね」
『違います』
アリアスはタハミーネの言葉を遮るように言った
『わたしはパルス王家の血を清算するためにやって来たのです』
真っ直ぐとタハミーネを射抜くその顔は何もかもを見透かし、捨てる覚悟を秘めていた
「清算────あぁ…そうよね…貴女はだって…」
タハミーネはそう言い悲しげな顔を見せた
『最低なやり方なのは十分承知しています。最後は全てわたしが報いを受ける覚悟にございます』
「────分かりました。貴女の自由になさい。貴女の力になれぬ妾を許して…」
『そのお優しい気持ちだけで十分なのです』
アリアスは優しく微笑んだ
「どうか…"あの子"のことも…」
『安心して下さい。王太子はパルスの醜いしがらみとは繋がりはないのですから』
アリアスはそう言い立ち上がった
『また────機会があれば伺います』
「いつでも貴女の無事を祈り待っています」
タハミーネは誰にも見せたことのないような優しい笑みを向けてくれた
『ありがとうございます────お母様』
~END~
(秘密の再会)
『わたしは、あの日の火事で、』
「分かっていますっ…あの方がどれだけ酷いことをしたのか…」
タハミーネはアリアスをさらに強く抱き締める
その腕は微かに震えている
「止められなかった妾を許して…」
『タハミーネ様が謝ることではない…謝らなくてならないのはわたしの方だ…あの日、女王になり貴女のような方を救い二度と生み出さない世を作ると約束したのに果たせぬまま生き長らえてしまった』
アリアスはタハミーネの手をゆっくりとほどきその変わらぬ美しさを見る
『そしてわたしは今……自分の生まれ故郷に手をかけた』
「アリアス…」
『貴女に迷惑ばかりかける愚かな…娘なのです』
「止めて…妾はそんなに自分を無下にする娘など見たくないのです…」
タハミーネは美しい顔を歪めて手を伸ばした
「仮面を取って…お願い…」
アリアスはゆっくりと銀仮面の止め金に手をかけ外した
最近はよく外すな…などと思いながら
『醜い顔でしょう…?』
「あの方は本当になんてことを…」
タハミーネは迷わず、アリアスの頬を両手で包んだ
「女性の…お顔に一生消えぬ傷を残しまった…」
当時の可愛い顔を鮮明に覚えているタハミーネは痛わしいアリアスの火傷痕を優しく撫でる
「貴女は自分の顔をこんなことにし、王位を剥奪したこの国と王族が憎くて軍師として戦火に投じたのね」
『違います』
アリアスはタハミーネの言葉を遮るように言った
『わたしはパルス王家の血を清算するためにやって来たのです』
真っ直ぐとタハミーネを射抜くその顔は何もかもを見透かし、捨てる覚悟を秘めていた
「清算────あぁ…そうよね…貴女はだって…」
タハミーネはそう言い悲しげな顔を見せた
『最低なやり方なのは十分承知しています。最後は全てわたしが報いを受ける覚悟にございます』
「────分かりました。貴女の自由になさい。貴女の力になれぬ妾を許して…」
『そのお優しい気持ちだけで十分なのです』
アリアスは優しく微笑んだ
「どうか…"あの子"のことも…」
『安心して下さい。王太子はパルスの醜いしがらみとは繋がりはないのですから』
アリアスはそう言い立ち上がった
『また────機会があれば伺います』
「いつでも貴女の無事を祈り待っています」
タハミーネは誰にも見せたことのないような優しい笑みを向けてくれた
『ありがとうございます────お母様』
~END~
(秘密の再会)