act#23
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アリアスはひたすら地下のさらに奥底にある獄舎の道を歩いていた
陽が光が遮断された地下牢は静かでアリアスの靴底が石を蹴る音がよく響く
そしてある一つの牢に近づけば近づくほど、拷問の音が大きくなってきた
『どうだ?』
「はっ、いつも通り拷問のあと、医者に治療をさせております」
アリアスは見張りの兵士から事情を聞く
『それでいい。殺さぬよう痛めつけろ』
アリアスは一つの牢獄に足を踏み入れた
視線の先には、アトロパテネで捕らえたアンドラゴラスが鎖に繋がれている
「あっ、ご注意を!昨夜鎖を引きちぎりかけたので獅子用の鎖に取り替えました」
『(恐ろしく体力のある男だな…)』
見張りの兵士の忠告にアリアスは呆れともある意味で感心のような感想をもった
『重ねて申しつけておくが殺してはならんぞ。こやつにはまだやってもらわねばならぬことがあるからな』
アリアスはそう告げて医師と拷問吏を下がらせた
廊下を照らす小さな松明がアリアスとアンドラゴラスを照らした
『わたしが誰だかわかるか』
アリアスは囚人に顔を近づけ静かに聞いた
『まだわからぬか。では、教えてやろう。聞き覚えのない名ではないはずだ。わたしの名はアリアス。父は貴様の兄オスロエス』
「…アリアス……?」
アンドラゴラスは小さくその名前を口にした
『そうだ。アリアスだ。先王オスロエスの長女で貴様の姪……そしてパルス王家の血を清算する者だ』
アリアスはアンドラゴラスから顔を離し、繋がれたアンドラゴラスを見下す
『驚いたか、それとも驚く気力すら失せたか。あいにくと、貴様が無法に登極したとき、わたしは殺されなかったのだ。貴様を守護する悪神がよそ見をした隙に、わたしはあの炎の中から逃れることができた』
アリアスはしゅるり、と眼帯を外した
アンドラゴラスの目にようやくアリアスの素顔がむき出しになる
『貴様に焼かれた顔だ。よく見ろ!顔をそむけずに。十六年前に貴様が犯した大罪の証だ』
アリアスは眼帯をつけ直し、アンドラゴラスを再び冷たい視線で見下ろした
『……貴様の息子と王妃は生かしてある。何故、生かされたのか考えていろ 』
静かにそれだけ告げるとアリアスは牢獄を後にした
陽が光が遮断された地下牢は静かでアリアスの靴底が石を蹴る音がよく響く
そしてある一つの牢に近づけば近づくほど、拷問の音が大きくなってきた
『どうだ?』
「はっ、いつも通り拷問のあと、医者に治療をさせております」
アリアスは見張りの兵士から事情を聞く
『それでいい。殺さぬよう痛めつけろ』
アリアスは一つの牢獄に足を踏み入れた
視線の先には、アトロパテネで捕らえたアンドラゴラスが鎖に繋がれている
「あっ、ご注意を!昨夜鎖を引きちぎりかけたので獅子用の鎖に取り替えました」
『(恐ろしく体力のある男だな…)』
見張りの兵士の忠告にアリアスは呆れともある意味で感心のような感想をもった
『重ねて申しつけておくが殺してはならんぞ。こやつにはまだやってもらわねばならぬことがあるからな』
アリアスはそう告げて医師と拷問吏を下がらせた
廊下を照らす小さな松明がアリアスとアンドラゴラスを照らした
『わたしが誰だかわかるか』
アリアスは囚人に顔を近づけ静かに聞いた
『まだわからぬか。では、教えてやろう。聞き覚えのない名ではないはずだ。わたしの名はアリアス。父は貴様の兄オスロエス』
「…アリアス……?」
アンドラゴラスは小さくその名前を口にした
『そうだ。アリアスだ。先王オスロエスの長女で貴様の姪……そしてパルス王家の血を清算する者だ』
アリアスはアンドラゴラスから顔を離し、繋がれたアンドラゴラスを見下す
『驚いたか、それとも驚く気力すら失せたか。あいにくと、貴様が無法に登極したとき、わたしは殺されなかったのだ。貴様を守護する悪神がよそ見をした隙に、わたしはあの炎の中から逃れることができた』
アリアスはしゅるり、と眼帯を外した
アンドラゴラスの目にようやくアリアスの素顔がむき出しになる
『貴様に焼かれた顔だ。よく見ろ!顔をそむけずに。十六年前に貴様が犯した大罪の証だ』
アリアスは眼帯をつけ直し、アンドラゴラスを再び冷たい視線で見下ろした
『……貴様の息子と王妃は生かしてある。何故、生かされたのか考えていろ 』
静かにそれだけ告げるとアリアスは牢獄を後にした