act#22
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『はあっ!』
月夜の下、刃のぶつかる音は城下の路で響いていた
魔導師の言っていた、探り者はどうやら腕の立つ剣士のようでアリアスと互角に撃ち込む
久しぶりに自分とほぼ同格の者とやりあえて気分が高揚しているのが分かる
『痴れ者、名を聞いておこうか』
互いの顔が近くにあるせいか呼吸音まで聞こえる
「ダリューン」
『ダリューンだと……?』
その名を聞きアリアスは記憶を巡らせ、嘲笑を生み出した
『…こいつは傑作だ。あのヴァフリーズの甥か』
アリアスの口端が綺麗に歪み、総毛だつような笑いの波動を呼んだ
そして、ある告白が飛び出してきた
『教えてやろう、貴様の叔父ヴァフリーズを殺したのはこの俺だ!!』
「なに!?」
『アンドラゴラスの飼い犬めがそれにふさわしい報いを受けたわ!!』
アリアスはダリューンを煽るようにさらに続けた
『貴様も死に様を叔父にならうか!!?』
その言葉はダリューンの怒りを買い、刃が離れた一瞬、ダリューンの長剣が唸りを上げた
アリアスの思っていた以上の力と速さの斬撃はアリアスの咄嗟の防御を弾きダリューンの二撃目をアリアスは顔に受けた
ばし、と銀画面に亀裂が入り二つに割れ、銀仮面は地に落ちた
『このっ……!』
久しく他の者に見せていなかった顔は外気に触れた
『おのれ……ダリューン…!』
白い秀麗な顔と、火傷を負い赤黒く焼き爛れた無惨な顔がダリューンの目に焼きついた
「火傷…?」
心を許した者以外には決して見せぬと誓った顔を見られ、アリアスは剣を持つ力を強め先ほどものとは比べものにならない威力と速さで、ダリューンを追い詰める
足技を使い、ダリューンの歩調をくずしよろめいた瞬間に最後の一閃を叩き込もうとするが、背後に現れた刀身を避けて後ろに飛んだ
ダリューンの前に色素の薄い髪を横に束ねた男が剣を構えたっていた